2016年01月04日
ある日じいちゃんは
S660に乗って夜のお山へと繰り出しました。
もう長いこと行っていなかったので
恐る恐る真っ暗な坂道を上って行きました。
まだ世間様はお正月のお休みなので
多くの車が行き来しているだろうと思っていたのですが
じいちゃんの予想に反して すれ違う車は1台もありません。
後ろからも全く来る様子はありません。
寂しい寂しい夜の山道です。
走っているうちに とても乗り心地が良い事に気がつきました。
山道はとても荒れていて ゴツゴツしているのですが
S660に乗っているとそんなゴツゴツは伝わって来ないのです。
足はとっても固い筈なのに こんなに乗り心地が良いとは
なんと不思議なことじゃ ありがたや~♪
そんなふうに走っていると、コーナーを曲がる度に
ルームミラーに何かぼやっと明るいモノが
写っているのに気がつきました。
おや、何か後ろにあるのかな?
気をつけてルームミラーを見ていると
確かに何かが写っている様です。
じいちゃんはだんだん怖くなってきました。
だって、S660は2人乗りのMRスポーツカーなので
シートの後ろには何もないはずなのです。
背中がゾクゾクして来ました。
もう怖くてミラーを見ることも出来ません。
また、コーナーをひとつ曲がりました。
見るつもりのないミラーにまた何かが写りました。
ぞわわわわ~~~!
じいちゃんの身体は恐さで強張って来ました。
またもや チラリ 何かが写りました。
ぎゃ~~~!!!
恐怖に駆られて 右足を思い切り踏み込んでしまいました!
するとS660は まるで羽が生えたペガサスのように
タイトな右コーナーやひねりの効いた上り左コーナーや
アレやコレやを軽々と駆け抜けて あっという間に
頂上の駐車場までじいちゃんを運んでくれました。
あ~助かった。
怖かったけど楽しかった~。
じいちゃんは、このクルマは上手い人が操りさえすれば
もっともっと速く翔けられるのだということに気がつきました。
じいちゃんは もっと上手い人に操って貰えるように
このクルマを返すことにしたのです。
めでたし めでたし(笑
Posted at 2016/01/04 22:27:27 | |
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S660 | 日記