先日の
車検の際、代車として現行型である
『レガシィB4 2.0GT DIT(BMG)』をお借りし、150kmほど乗ったので僕なりのインプレを報告したいと思います。BM型レガシィB4に乗るのは、フルモデルチェンジされてリリースされた際に
試乗した以来です。そしてレガシィ恒例のアプライド“D”と言われるBigマイナーチェンジ後は初試乗となります。ちなみに今回のBMG型レガシィB4は、2013年製のアプライド「E」で、1万kmをチョイ越しした当たりが出始めた感じの個体でした。尚、毎度の事ながらインプレッションは長文となりますので、予めご了承願います。(笑
先ずBM/BR型Bigマイナーチェンジの「核」は、間違いなく新たに投入されたエンジン『FA20(DIT)』&『FB25』と、それに組合せた新CVTだと思います。FB25の2.5i系には乗って無いので、その出来如何は判りませんが、2.0GTに搭載されているFA20(DIT)は、これまで乗ったレガシィ(ノーマル車両)の中で、間違いなく最高・1番のパワーユニットだと感じました! エンジン始動後、SI-DRIVEはI(インテリジェント)モードがデフォルトなんですが、街中をただ走るだけならまったく問題ありません。正直言って2000rpmぐらいまでの常用回転域は、BE初期モデルであるMyB4より明らかにトルクフル且つ滑らかで、乗り易いと思います。だけど間髪入れずに瞬発力が欲しい時は、Iモードだとエンジン・メネージメントだけではなく、CVTの味付けも変えてるのか、タイムラグみたいなモノを感じるので、僕的には常用はS(スポーツ)モードが調度いい感じに思いました。なので代車中、ほぼSモードで走ってたのですが、低回転からトルクが出てて1.5t以上ある車体をものともせず、グイグイ加速する様は「頼もしい」の一語に尽きます。そしてちょっと気張ってペースを上げてみようとS#(スポーツ・シャープ)モードにすると、WRX_STIに負けずとも劣らないパワー、トルク、レスポンスを味あわせてくれる様です! 40.8kg・mの最大トルクを2000~4800rpmで発揮するのですが、その数値は強ち嘘ではなさそうです。高速道路で前車が退き、「それじゃあ遠慮なく♪」とS#モードでアクセルを踏み込むと、“シュパンッ!”とでも形容しましょうか、ホント間髪入れずに鋭い加速を見せる所は立派です。確実に言える事は、間違いなくMyB4のチョイ弄EJ208より、全ての面で優れてると言えるでしょう。(^ ^ゞ
そしてFA20(DIT)に組合されてる「高トルク対応リニアトロニック(CVT)」の仕立ても、なかなかイイ感じだと思います。恐らくSI-DRIVEのモードに連動してCVTの味付けも変えてる様で、Iモードでは若干かったるいと言うかレスポンスは1テンポ遅れる感じがして、従来のトルコンATに近いフィーリングに感じましたが、SモードorS#モードにして居ればその様な事は無く、レスポンスとダイレクト感が良いフィーリングで、とてもいい感じです。マニュアル・モードも切れが良く、シフトDOWN時のブリッピングも良好でした。でもS#モード時のマニュアル・モード「8段変速」は、やや“やり過ぎ”な感じも。はっきり言って峠道や高速道路などでも、その能力は活かし切れないでしょうネ。恐らくサーキットにでも繰り出さない限り、多段化の恩恵には肖れないだろうと思います。とは言え、個人的にはかなり秀逸な出来栄えだと思ってます。ツインクラッチ式2ペダルMTよりシフトUP・DOWNの躾は上かと思うほどです。だけど古いタイプな人間ゆえ、やっぱりクラッチを蹴りたい派なので、希望としてはFA20(DIT)をオーソドックスなマニュアル・トランスミッションで堪能してみたいのが本音ですが。
ハンドリングは、これまでのスバル則に則ったフィーリングで、日本の他メーカーによく見られるハンドル切り始めのゲインが高く(スパッと切れる感じ)て、その先は安全セッティングなアンダーステア傾向になる味付けとは違って、サスペンションに適度なしなやかさを持たせつつ、ノーズがスーッとコーナーの内側に向いて行くような挙動で、その一連の動作がリニアでとても好感触です。このフィーリングはBE/BH型やBL/BP型とも相通じるモノを感じます。所謂この辺は“レガシィらしさ”なんだと思います。しかしBE型以上に重さを感じてしまう事も確かでした。BE型B4に乗り始めた頃、GolfⅡからの乗替えでとても重たいと思ったものですが、そのBE型よりも明らかに重さを感じさせられます。足もしっかりしてますし、ブレーキも良く効くのですが、どうしても慣性マスの大きさを感じてしまいました。だけど高速道路を邁進する時はその重さも気にならず、只々安定して走行出来るところは、とても頼もしい限りでした。
それから操作系も細々と改良を加えられてて、随所に使い勝手の良さを感じました。メーター内のマルチインフォメーションも見易く・判り易く直ぐ馴染めましたし、メーター自体もBigマイナー前より見易くなったと思います。あと水温計が復活した事も嬉しい所ですネ。SI-DRIVEのハンドル内スイッチ化も、以前までのセンターコンソールに置かれるより使い勝手が良く感じました。電動パーキングブレーキもスポーツ走行(サイドターンやアンダー殺し等)をしない限り、何気に使える装備に思います。ヒルホールド機能はMyB4にも欲しいほどです。結構、効き具合もイイようでDレンジのままでも、電動パーキングブレーキはシッカリ効いてくれるので、アクセルON解除と共にとても重宝です。電動パワーステアリングもとてもナチュラルで、僕はまったく違和感を感じませんでした。あとBL/BP後期から採用されたテレスコピック機構は、やっぱり具合が良く誰でも適切なドライビング・ポジションを得られる事でしょうきっと。あとシートも結構良くなった感じがします。全体的にボリュームが有り、座面の長さもそこそこあるし、調整できるランバーサポートは嬉しい装備かと。でもホールド感は物足りないかな。それから初めて最近の「AUTOライト&AUTOワイパー」を使った(昔々R31スカイラインで体験した事アリ)のですが、まぁ便利だけど無くてもいい装備に感じましたネ。AUTOライトは昼間は重宝だけど、夜間は停止時にライトを消す派なので、AUTOでも結局はライトスイッチを操作すので、有っても無くても僕には同じかと。もしもAUTOライトがストップ&ゴーに連動してライトを減光してくれれば、多いに使える装備だと思うのだが…。あっAUTOワイパーは、僕の感覚と動作がシンクロしなかったので、逆に使い辛い気がしました。あとドアミラーのターンインジケーター(←ウィンカー動作確認)は、慣れの問題なのか最後まで好きになれませんでした。最初、後方に他の車が居るのかと思って一瞬焦って仕舞いました。その後も判って居ても、つい惑わされて仕方ありませんでした。操作系最後に一番ダメに思ったのが、ギヤ操作に使うパドルシフトの設置方法が頂けません。BM/BR型のパドルシフトはハンドルと連動して一緒に回る(動く)タイプなのですが、サーキットでスポーツ走行をするのならハンドルを持ち替える頻度が少ないので、然程 問題無いのでしょうが、一般道やRがきつい峠道などではハンドルを持ち替える事は日常茶飯事なので、場合によってはパドルシフトを探す目に遭うことも(特にシフトDOWN)。確かBL/BP型のパドルシフトは位置固定式でパドル自体を上から下まで長い物にしてたと思うのですが、絶対そっちの方が僕は使い易かったと思います。
っと、まぁ多少の不満もありますが、動力性能、運動性能、操作感覚などは基本的に良く出来てると思います。しか~し、BM/BR型レガシィがデビューした時からずっと変らず、エクステリア・デザインが未だ好きになれません。これって「乗りたい」と思わせるのに、最大のマイナス要素だと思います。いくら良く走っても、上手く造り上げて居ても、格好悪く目に写って仕舞っては、「乗りたい」「買おう」とは残念ながら考えられません。ボディ・サイズが大きくなるのはワールド・シェアを考えれば仕方が無いと思えます。でもあのエクステリア・デザインでは…。どうしても“厚さ”が付いて廻ってしまいます。それら外観などの寸評を
『フォトギャラリー』の方にも載せましたので、良かったら其方も併せてご覧下さいませ。
結論:【BMG】レガシィB4は凄く良く出来た車では有りますが、僕が乗る車では無いようです。(*^-゜)v
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車:インプレ編 | クルマ
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2014/03/18 22:01:56