中国は公船の領海侵入を常態化させた海ばかりでなく、空でも軍を投入した対応をエスカレートさせたことが浮き彫りになった。緊急発進(スクランブル)との名目で戦闘機が沖縄県・尖閣諸島付近に接近してくる恐れもある。政府高官は東シナ海での日米両国と中国の攻防が「新たなステージに入った」と断じる。
中国軍の動向では、昨年9月の尖閣諸島の国有化以降、情報収集・哨戒を任務とする軍用機Y8による接近飛行が多発している。これに続き戦闘機の領空接近と過剰なスクランブルに出たことで、日本側の対処は一段と厳しさを増した。
次のステージとして懸念されるのが自衛隊機への「警告射撃」だ。政府は中国の領空侵犯機が無線警告に従わない場合、曳光(えいこう)弾で警告射撃を行う検討に入ったが、中国側が不当な警告射撃で機先を制しようとする可能性がある。別の高官は「日本の政治判断にプレッシャーをかけることを狙っている」と指摘する。
尖閣上空での戦闘機の領空侵犯も現実味を帯びる。中国国家海洋局は昨年12月、所属航空機が尖閣周辺で領空侵犯した際、「釣魚島(尖閣の中国名)の領空」で「パトロール」を実施したと発表。日本の防空識別圏への戦闘機侵入についても、外務省の洪磊報道官が「通常の飛行」と主張した。この論法で尖閣上空の領空侵犯も「スクランブル」と強弁しかねない。
米軍機を執拗(しつよう)に追尾したことも、新たなステージの特徴といえる。2001年には南シナ海上空で米海軍の電子偵察機EP3が中国軍の戦闘機と接触し、米中関係が緊迫した。このため今回、米政府が中国側の過剰な対応に神経をとがらせているのは間違いない。16日にはキャンベル国務次官補とリッパート国防次官補がそろって来日し、日本側と協議する。
日中間では軍の攻勢に加え、対外発信でも揺さぶりをかけてくるのが中国の常套(じょうとう)手段となっている。自国のスクランブルを正当化する一方、自衛隊のスクランブルに批判を強めてくるのは確実とみられる。中国側の出方を想定し、危機意識を強く持つことが求められる。
中国は武力衝突の発生を望んでいるのだろうか。どうも良く分からん国だ。武力衝突ぎりぎりまで強気に出て相手が下がるのを狙っているのだろうか。武力衝突が発生した場合、100%勝てるという確信がないと自分たちの政権が大きなダメージを受けることになる。それでも米国も巻き込んでこうして強気に出ている中国が内に抱える問題のためにそうせざるを得ないとすればそれも相当に深刻なのかもしれない。何とも覇権主義で困った国だが、隣国として存在し続けるのだから何か良い方法を考え出しておつきあいして行かないといけないだろう。武力衝突と言う最悪の結果に至らなければいいのだが、ことはその最悪へと加速をつけて転がっているように思える。
Posted at 2013/01/14 22:48:46 | |
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