行ってきました！Japan CampingCar Show 2015！ 前編

　きっかけは、クルマのニュースからだった…。


　ホンダが、今週末から開催される、ジャパン

キャンピングカーショーに出品するコンセプト

カーを発表したのがソレだった。

　“N-TRUCK”

実にシンプルと言うか、そのままの車名に逆に潔い好感を憶え、これは次期愛車選定に行き詰ま

りを見せている最近の動向に風穴を開ける、スーパーノヴァと化すかもしれない可能性を感じ、行

くっきゃない！　という強い意志の元、いつもの様に準備に取り掛かった…。


　まだ夜が明けきらない早朝。勝手知ったる幕張への道をひた走っていた。

　流石にウィークデイと言う事もあり、現地付近はまるでゴーストタウンの様に静まり返っていた。

オートサロンやモーターショーが開催される時は、たとえ早朝であろうが、道路は多くのクルマが行

き交い、また付近の駐車場は何処も満車の案内板が出始める時間でもあったのだが、今日は全く

と言ってよい程クルマの姿は無く、故に人の姿も皆無であった。

　そんな中、贔屓にしている駐車場の隅にフィットを停めると、思いっきりリクライニングを倒し、鞄を

ゴソゴソと弄った。

　いつもは徹夜明けにそのまま来ていたので、現地に到着次第、仮眠をとっていたのだが、今日は

珍しく、“夕方と夜”に寝ていたので、全く眠くなかった。故に、この事を見越して時間潰し用に、DSと

雑誌を持参していたのだった…。


　ゲームにも飽き、本も読破してしまった頃、一つ背伸びをして帽子を顔に被せ、しばらく休憩する

事にしたのだが。

　それからしばらく経った時、ふと、帽子の隙間に影が走った。チラリと其方を見ると、何か人の気

配を感じた。少しずつ帽子をずらし、目を凝らして見ると、フィットの両端に2～3人の作業服を着た

男達がいた。それぞれ清掃道具の様なモノを持っていたが、何故か掃除するでも無くフィットの車

内にあるDSや一眼レフやコンポやナビ等、アチコチを覗き込んでいた。

　「何だ？コイツら…」

すると、男達が一斉に箒の様なモノを振りかざした。何か用があるのかと思い、跳ね起きながらドア

を開けた。

　「！！」

一瞬たじろいだ作業着の男達の前に、ヌッ！っと立ちあがると、更にたじろいだ男達は、箒の様な

モノをユラユラと空中に舞わせながら、しかしハッキリと私に対してガンを付けて来た。ただならぬ

気配を感じ、一歩踏み出したその時、私の顔面に異変が走った！

　「…へ…へ…へぇぇぇーーーッックショーーーーイィィィーーーーー！！！」

大気を震わす波動が駐車場内に轟いた！！　…我慢していた、“クシャミ”が出たのだ。

と、3人は、ビクッ！！と飛び上がり、アイコンタクトを其々取り合うと、そのまま早足でフィットの前

から去って行った。

　「何だったんだアイツら？」

訝しく思ったが、外気の凍る様な冷気が首筋から侵入し、第二弾のクシャミを駐車場内に木霊させ

ると、ジャージの襟を立てて、フィットの車内へと潜り込んだ…。


　流石に開場時間が近づく頃になると、駐車場内は、ほぼ満車となっていた。

　「さて、行くか！」

フィットを後にした私は、広い歩道を歩いて会場の入り口へと向かった。しかし、駐車場は混雑して

いるのに、未だ人の気配を感じなかった。最寄りの駅から続く広大なメインストリートを歩いていて

も、歩いているのは私一人。振り返ってもダーレも居ない。

　「今日でイインダヨナ…」

少し不安に襲われたが、寒風吹きすさぶ中、軽装の私は、兎に角会場内に入る事に集中した…。


　「う～む…」

場内に入っても、人の気配は余り感じられなかった。

　「本当にやってるんだよな…」

更に不安に襲われた時、ようやくと言っていいが、前方に券売所とスタッフの姿が見えて来た。

とは言え、やはりガラガラの券売所で待つ事無く入場券を購入し、いざ会場内へと向かった。

　「やれやれ、ようやく辿り着いたな」

私はモータショー独特の空気を感じ取り、一人、口元をニンマリさせると、広い会場を埋め尽くす

キャンピングカーの海の中へと入って行った…。


　　　つづく…

　　　※尚、この日の模様は、愛車紹介フィット フォトギャラリー内の

　　　　　　 　→ “ココ” と、“ココ” に キャンピングカーショーの画像をアップ

　　　　　　　　　　　していますので、暇な時でも、どうぞご覧下さい！　（＾０＾）/~~