話が大きく前後するが、実はこの数か月の間に、次期
愛車候補選定が大きく進展していた。何せバイクとクルマ、
それぞれ一台ずつ、≪購入申込書≫に判を押していたの
だから!(驚爆)
そして今回はその内の、バイクの件から話して行きたい
と思います…。
今から数か月前の天気の良い日。私は久しぶりに駐車スペースからポルを出動させていた。
理由は、高速を使って少し遠出をする為だった。久しぶりに乗る、この首都高&東名以外の高速に
乗って西へと向かっていた。勿論旅のお供の音楽は、ユーミンの“中央フリーウェイ”である…(笑)
しばらく官憲のクルマと高速ランデブーを楽しんだが、その甲斐もあって予定より早く現地に到着
した。ソコはバイクの、某外車専門店であった。平日の昼間だったので、店の駐車場は空いていた。
が、ソコに面する道路は工事中であり、また全てアスファルトが剥がされ大小の石が転がっている
未舗装路状態となっていた。
しかし、ホントこんな時は、ポルシェ(964)ってイイナと思う。何せ車体が小さく、小回りも利き、多少
下を擦るかもしれない路面のアンジュレーションを気にする事無く走れる車高の高さもあってか、
フィットと同じとまでは言わないが、充分86位の感覚でこの未舗装路から続く砂利の駐車スペース
へとポルを進入させる事が出来たのだから…。
わざわざこんな遠くに来るまでも無く、近所にも勿論このバイクのディーラーはあるのだが、何せ
スタッフと顔見知りになってしまった為、その店で選定を始めてしまうと、いざ断ろうとした時、わだ
かまりが出来てしまうのを避ける意味があったので、後腐れ無く吟味するべく、敢えて遠くのディー
ラーまで来たという次第である…。
「あったあった!コレコレ!」
目指すバイクがキラキラと太陽に照らされながら、まるで私を待って居たかのように佇んでいた。
今回の目的のバイクはは2台あるのだが、実際には1台に絞っていた。それは、
“BMW R1200 classic”である!
以前公表した次期愛車候補の一台であるこのバイクは、やはりこのオッサンの心をシッカリと捉
えていたのだ! それはライディングポジションであり、センタースタンドの有無であり、シート形状
であり、そして、価格であった。
そう、このバイクは、“BMW”にも拘らず、国産の同クラスのバイクと殆ど変わらないプライスタグ
を付けていたのである。まあ、世界のバイク業界は、完全に日本メーカーが牛耳っているので、ク
ルマの世界とは違い、あからさまに“欧州製”故の、プレミアと言う付加価値を付ける訳にはいかな
いのである! 何せ日本車は世界最高水準の高品質且つ性能を低価格で提供している為で、故に
この日本車よりも低性能で低品質で、しかし高額のプライスタグを付けても売れないからである!
やはり日本車がグローバルスタンダードとなった強みが正に発揮されている訳ですな!
一方、車の方はといえば、完全に欧州勢に牛耳られており、ソコに掲げられている価格の数字は、
好き勝手に超高額とされております!
ま、嫌われ者のワタクシなので、嫌われついでに言いますが、現在の欧州車、それもスーパース
ポーツと言われるカテゴリーのクルマで、≪適正価格≫を付けているクルマは殆ど無いと断言しま
す! 更に言えば、その価格の半分の価値も有りません!(怒)
私が今、ポルやフェラやランボから離れている理由が正にソレです! 更に嫌われついでに言う
と、嫌味かもしれませんが、これらのクルマを今すぐ購入するキャッシュは持っております! しか
しながら、どんなスーパースポーツカーが出て来ても、全く食指が動きません! それはどう贔屓
目に見ても、その価格に見合っていないからです。
とはいえ、コレもひとえに日米に絶対的存在のクルマが殆ど存在しないという事が大きな要因に
挙げられますので、悔しいですが今は仕方がないという事になりますな…。
話が逸れましたが、バイク編です(苦笑)
結論から言いますと、“BMW R1200 classic”は≪絶品≫でした! 多少、縦置きエンジン故のトル
クによる車体の捻じれが感じられますが、それも許容範囲内に収められており、高速コーナーに於
いても殆ど支障が有りませんでしたし、大排気量二気筒故の、モリモリ来るトルクの出方も、なんか
ポルシェを彷彿とさせる品の良さも感じました。 そして、忘れちゃならないのが、シッカリと速い!
という部分です。そう、バイクは速くなけりゃイカンのです!!
もう一台の試乗車であった“R nine T”も良かったのですが、ツーリングには不向きだと解り、候補
車からは除外しました。
そして……。
残ったこの“BMW R1200 classic”を購入する事にしたのです!!(吃驚驚)
ついに次期愛車が1台決定したのです!!
と言う訳で、早速購入手続きをするべく店内へと案内されます。
「しんげんさんに、飛び切り美味しいコーヒーを持って来て!」
私の担当となったオーナー兼営業の御爺さんの声が店内に響き渡ります! 下にも置かぬ、もて
なしぶりとなりました。まあ、当然とも言えますが…。
この老営業マンは、兎に角人当たりが良く、私の我儘にも嫌な顔一つせず、また出来ない、解ら
ない、というネガな言葉も決して言わず、淡々と私の要求するオプショナルパーツの数々を手配し
てくれました。お蔭でフル装備となったバイクの総額はかなり予算オーバーとなりましたが、納期も
優先されて細かい部分にも融通が利き、本当に満足な買い物をした嬉しい1日となりました…。
それから約1週間後。いつもの様にバイク雑誌をパラパラと捲り、ネットでもバイク関連サイトを
見て廻っておりました。その口元は緩みっぱなしであり、
「早く納車されないかなぁ~」
と、夢見る乙女の様な表情で、アレコレと納車後のバイクライフを夢想しておりました。
が、その数分後、私の身体が一気に凍りつく事になります…。
それはオーダーしたバイクの本国のサイトを見ていた時です。そこには、
“Neues Modell R1200R”
の文字が躍っていました。
“neues Modell”って、確か“新型”とか言う意味だっけ…。
と、突然悪寒が脊髄を駆け上がって来ました!
「え?」
本当? ←心の叫び
「は?」
そんな馬鹿な… ←心の叫び
「うそでしょーーーー!!」
ギャーーーー!! ←全ての叫び
震える手を懸命になだめながら、更に詳しく画面を見ると、そこには約8年ぶりとなる、“完全フル
モデルチェンジ”となった、新型R1200Rの画像が有りました! それはスタイリングだけでは無く、
中身も完全に別物となったバイクであり、いわば2世代程ジャンプアップした進化と言えば解り易い
かもしれません。しかも値段は“程”据え置き…。
楽しみにしていた気持ちが、一気に萎んだ瞬間でした…。
天を仰ぎ、暫し放心状態となった私ですが、ココで新たな決断を迫られる事になりました。それ
は、このまま“旧型車”の納車を待つか、それともこの“新型車”を待つか、という究極の選択です。
「……………キャンセル……しよう…」
あの優しげな老営業の顔が頭に浮かびました。あんなに色々手を尽くしてくれたのに、今、私は
其の誠意を裏切ろうとしているのです。巨大な心の葛藤が、私の寿命を縮めました。
数分後、一つ息を吐き、震える手で携帯のボタンを押しました…。
絶句している御爺ちゃんに対し、流石に罪悪感は否めなく、故に手付金プラス、ほんの少しですが
違約金に相当する諭吉さんを渡し、更に私がオーダーしたバイクを買いそうな知り合いを2~3名程
紹介して、何とかキャンセルして貰いました。勿論、新型が日本にデリバリーされたら、改めて伺う
事を約束して…。
と、その新型車を待っている間に、国産車の中で私の心を揺さぶる、またまた魅力的なバイクが
登場し、一気に決着モードから、それらバイクの資料集めと言う、ふりだしに戻ってしまいました。
「天は、いつになったらワタクシに対し、バイクをお許しになるのだろう…」
そう呟きながら、私は新たに買って来たバイク雑誌のページを1枚1枚と捲り始めた…。
こうしてまた、一からバイクの選定作業をやり直す事になったのでした…(大自爆)
※尚、この模様は、愛車紹介BMW R1150GS のフォトギャラリー内の
→ “
ココ” にありますので、どうぞご覧下さい!(^^)
でわでわ!