ネットに、トヨタ、全店で全車販売＝車種大幅減、
販売戦略見直し！ との文言が躍っていた。
第一感は、遂にトヨタが本腰を入れて来たな～
と言う思いだった・・・。
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トヨタ自動車が約５０００の国内全販売店で全車種を売る検討を進めていることが２７日分かった。顧客層に合わせ四つの販売系列ごとに振り分けてきた取り扱い車種を、全店共通に切り替える。２０２５年ごろの実現を目指す。国内の販売車種も約６０種類から大幅に減らし、開発・販売コストを削減するほか、１台の車を共同利用するカーシェアリング事業へ参入するなど販売戦略を抜本的に見直す。
トヨタは現在、高級車中心のトヨタ店、中級車のトヨペット店、大衆車のカローラ店、若者をターゲットにしたネッツ店の四つの販売系列を展開。それぞれ専用の販売車種を用意するなど、系列ごとに顧客層のすみ分けを図ってきた。
トヨタ店など四つの販売系列による営業体制は維持するものの、商品面では事実上、系列ごとの区別がなくなる。この結果、国内の販売車種を大幅に絞り込むことができ、販売コストや開発費の削減で利益率の拡大につなげる・・・。
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一見すると、ネガなニュースの様な気がするが、コレって実は凄い事で、歴史に例えるなら
“廃藩置県”に匹敵する大事業なのだ！！
事実上の明治維新の完遂事業として廃藩置県が有ったのであり、幕末の志士たちの最終
目標は、実は討幕でも無く、身分制度廃止でも無く、実は廃藩置県が最終目的だったのだ！
日本の歴史ではこれを維新と言っているが、諸外国から見れば“Revolution”革命であり
その中核をなす最終目的が廃藩置県だった訳である。 つまり大政奉還や中央集権の確立
よりも遥かに重要な出来事だった訳なのだ。
それが今、世界最大の自動車会社であるトヨタ内で起ころうとしている！
実はトヨタ、コレまでも何度か経営の危機や、内紛により分裂しそうになった事が有る。
その都度行われて来た事は、システムの改善であり、それは技術的なシステムに留まらず
経営、特に販売部門のテコ入れや販売システムそのものの変更である！
ただでさえ、コスト管理の厳しい、翻ってコストパフォーマンスの高いクルマ造りに定評のある
トヨタが、国内の販売チャンネルを一気に統一するという事は、物凄いコストの削減が実現する
と言う事なのだから！ なんせ国内だけで5,000店舗以上あるという事は、単体で凄い市場
ボリュームを抱えているという事であり、その効果は莫大なモノにならざるを得ないからだ！
ワタクシも恥ずかしながら5,000店舗も在ったとは知らず、コレってマクドナルドの3倍近い店舗数
であり、それだけで欧米・支那を除いた他の全ての国を賄える規模の自動車販売店舗数なの
だから、ライバルメーカーにとっては脅威以外の何物でも無いであろう！
しかしこの流れ、既にホンダが数年前に行っていた。所謂“ホンダカーズ”への統一である。
本来購買層によって分けていた車種を販売するチャンネルとして、プリモ店、クリオ店、ベルノ店
が有ったがそれを統一して全車種取扱いにした結果、大幅なコストダウンに成功したのだ。
しかし最も多くの車種を取り揃えるトヨタはそう簡単に行かない。
トヨタには、高級車中心のトヨタ店、中級車のトヨペット店、大衆車のカローラ店、若者をター
ゲットにしたネッツ店の四つの販売系列があるが、とりわけ問題なのが高級車を扱うトヨタ店
なのだ！ 高級車を扱うという事はその購買層は所謂富裕層な訳でそれら恐らくプライドの高い
方々が、カローラや８６をやっとこさ買える様な庶民や若者と一緒のフロアーで、遥かに高い
値段の購買意欲を掻き立てられるかと言う事！ 飛行機会社なんかは、ファーストクラス客専用の
ラウンジを設置しなければ経営が成り立たなくなる程、客の区別化は重要事項なのだから・・・・。
実際ワタクシも
≪経験≫した事が有るが、クラウンを買おうとしているのにその横で赤ん坊や悪
餓鬼が傍若無人に騒ぎ立てている中で、大きな買い物をしようとは思わない、と言うか思えない！
これに対してホンダは比較的新しいメーカーだった事もあり、所謂日本の上位レベルの富裕層
が購入を検討する様な高級車が無かった事が幸いした。 故に販売チャンネル統一はそれほど
苦も無く達成出来た訳である。
しかし“老舗”はそうはいかない。クラウンはトヨタに限らず、日本の頂点に君臨する車種な訳で
やはり他の購買層と一緒くたくには出来ないのだから・・・。
と考えていたら、「あ、なーんだ、悩む事は無かったわ」
と気がついた。 そう流石にこの事を見越してでは無いだろうが、トヨタには“レクサス”という
ブランドが有るではないか！ つまり既に富裕層用の棲み分けが完了していたのだ。
ならば話は早い。クラウンの立ち位置だけ考慮すれば、後は比較的に自由が手に入れられる！
ホントこういう時程“立体的な経営”が出来る富裕層だけを区別した多チャンネル化は、成功の
布石の様な存在だった訳だと今更ながら思った・・・。
個人的な考えを述べるとするならば、ココは寧ろ、“クラウン” を独立させ、新たに“くらうん”
専門の販売チャンネルを立ち上げてはどうだろうか？ 実際クラウン単体でも十分大きな会社
が賄える規模なのだから！ それに近年でもシトロエンの一車種であったＤＳを分離独立させ
た例もあるのだから、これ結構いい考えだと思うのですが・・・(●´艸`)ﾑﾌﾌ
国産では車種を減らす一方で、逆に欧州では、各メーカー、車種の種類を大幅拡大している！
まるで昔の国産メーカーの様に、ニッチな市場にも対応出来る様に、細かい車種の選別を続けて
いる。 これは昔の元気な頃の日本そのものであり、暫くは欧州の時代が続くと思われる。
しかしトヨタの今回の大きな判断は、その後来るであろう欧州の凋落を見越しての戦略の一環
でもあるので、コレは正に前途洋々の経営判断なのである！
と言う訳で、いつもより文字数ばかり多くなった退屈なブログと成りましたが、御容赦の程～♪
取り急ぎ御連絡まで！
でわでわ！
