早速とばかりに、“N-TRUCK” ブースを後にした私は、
実はもう一台気になっていた車の元へと歩を早めていた。
そのクルマは、やはり軽キャンパーであり、しかし牽引車
はノーマルのハスラーであるのだが、“N-TRUCK” と同じ
カテゴリーのクルマにも拘らず、コチラの方は特に奇を衒う事無く、ごく普通のコンサバなキャン
ピングトレーラーであり、しかし逆に即戦力となる安心感に溢れていた。
「もし買うなら、コッチかな…」
実際問題としても、ハスラーは次期愛車候補に入っている訳で、その点に関しても申し分なく、
トレーラー部分も、普段はこの中にバイクを入れていおけば、駐車スペースにも悩む事は無い、
という一石二鳥のクルマ足り得るのだ!
「後は、トレーラーの方も、トータルコーディネイト宜しく、ハスラーと同色に
するだけで、かなり見栄えも良くなるから、イイとは思うんだよな~」
と思ったので、このクルマの関係者の姿を探した。
見当たらない…。
しばし待つ事にした。
誰も来ない…。
という訳で、この場を後にした…(苦爆)
「さて、お次は、妄想タイムでも堪能しようか!」
と、完全に“おのぼりさん”モードに切り替え、単純に楽しむべく、超が付く豪華な規模と内装を
誇るセミコン・フルコン・バスコン・ブースへと向かった。何か、連続で言うと、新しい“合コン”の
様なフレーズに聞こえ、歩きながら一人笑っていた。
と、その時! 突然オカリナの軽やかな旋律が場内に木霊した。≪ルージュの伝言≫だった。
音のする方を見て見ると、簡易ブースらしき長テーブルの後ろに座っていたオナゴが、退屈を紛
らわす様な態で、オカリナを吹いていた。 見た目は完全にオバサンの領域に入っているのだが、
そのオカリナを吹く姿は、まるで夢見る少女の様な風体だった。一気に周辺の客達が引いた!
しかし動じる風も無く、軽やかなメロディーが流れ続けた。そんな中、私は迷っていた。
「どうせオカリナ吹くなら、ハーロックの“まゆの子守唄”を演奏して欲しいな…」
と思っていたからに他ならない! 故に暫くは、リクエストしようかどうかと、その周りで躊躇して
いたが、この女性が“まゆの子守唄”を知らないという可能性に思い至り、断腸の想いではあった
が、ココは諦める事にした…。
「やっぱ、大は小を兼ねるなぁ~」
最近巨大化が著しい、セミコン・フルコンのクルマ達を見るにつけ、激しい妄想に駆られるのは
致し方の無い事であろう!
「これにソーラーパネル付けて、ハイブリッド・ディーゼルエンジンに積み替えて、ガラス張りの
シャワールームと、星空が煌めく寝室を造って、911GT3Rと、RCV1000Rを積んで、草レース
に出場しながら、日本全国のサーキットと温泉を巡って、更に人里離れた僻地に行って、ワン
コとニャンコと、誰に気を遣うでも無く、自由に伸び伸び戯れたいな…」
≪(∇ ̄〃)。o〇○ぽわわわわ~~~ん♪≫
と、暫し妄想世界へ“トリップ”しながら歩いていると、目の前に巨大なトレーラーが近づいて来た。
恐らく会場内で一番大きいバスコンに属するクルマだと思うが、その外装は全面ガラス貼りのシー
スルータイプだった!
「ん? 何だコレ?」
目を凝らして見ると、中には数人のスタッフらしき女性がいた。更にはペット関連商品が展示され
ており、これが所謂、広告宣伝カーの様なモノだと理解した。ココを訪れる客達は皆優しい笑顔で
ペットと一緒に談笑していた。一見、微笑ましいブースの様に見えたが、私は全く別の事を考えて
いた。 そう、
「MM号が何故ココに!?」
と…。≪※ 詳しくは、“MM号”で検索!(核自爆)≫
さて、キャンピングカーも一通り見たので、これにて終了とした。実はこの後に、取材を兼ねて
、或る場所に行かねばならなかったのだ。しかし直接行くのはしんどいので、一旦自宅に戻った
後、仕切り直しと言う感じで向かう事に決めていた。
「ま、実際に購入するなら…、やはり、バンコン…かな…」
それが今回の結論である。しかし、返す返すも“バンコン”とは、不吉なネーミングである。何か
イヤミにしか聞こえない。他に名前は無いのであろうかと考えながら、会場を後にした…。
昼時にも拘らず、相変わらず閑散とした会場周辺を歩いていると、何処からともなくアナウンス
が聞えて来た。
「コチラは千〇県警です。最近大きなイベントを見に来たクルマ目当ての車上荒しが頻発して
おります。クルマから離れる時は、貴重品等を車内に置かず、鍵のかけ忘れなどにも気を
付けましょう!」
そのアナウンスを頭の隅に置きながら、フィットが待つ駐車場へと歩いて行った。
駐車場の出入り口付近に、私がフィット内で時間を潰していた時には居なかった警備員の姿が
有ったので、ゆっくりと其方に向かった。
「さっき官憲がアナウンスしてたけど…」
と警備員に話し掛けると、
「え? 何か被害に遭われましたか?」
との返答があった。
「いや、そう言う訳じゃあないんだけど、どんな連中かなと思って…」
すると警備員は辺りを気にする様に小声で話し始めた。
「実は単独犯では無く、2~3人程のグループで犯行している様で、どうやら外国人の様
だと謂われてまして、更に武器も持っているというから、結構危ない連中との事です!
なので、もし被害に遭われたら、すぐに警察に連絡して下さい!」
私は思いっきり心当たりがあったが、そんなに危ない連中だとは気が付かなかったので、何も
考えずに対峙してしまった事に、やや恐怖が混じった反省をした。
が…。
「ああ、じゃあ、一人か二人とっ捕まえて於けば、逆にこっちから色々“攻撃”出来たのに…」
等という不謹慎な考えも同時にムクムクと湧き上がってくるのが、“テレンス・嵐”の真骨頂とも
言えるのだが、それはどうしようもない“破滅型男子”の救い難い性であろう。
「ま、いいか!」
とフィットに乗り込むと、雲一つない晴天となった空の下、“お嬢(仮名)” と “坊(仮名)” が待つ
自宅へ向けて走り出し、楽しかった幕張の地を後にした。
おわり!
※尚、この日の模様は、愛車紹介フィット フォトギャラリー
内の→ “
ココ” に キャンピングカーショーの画像をアップ
していますので、暇な時でも、どうぞご覧下さい! (^0^)/~~