今年1年は本当に予想しづらい年だ。というのも、すべては北朝鮮情勢次第だからだ。現在は北朝鮮がどうなるかのティッピング・ポイント(臨界点)にあるだけに、北朝鮮情勢には触れない。しかし、米朝軍事衝突になっても、北朝鮮による対話への方針転換があっても、首相官邸の多くのエネルギーは北朝鮮問題に割かれることは間違いない。あらゆる内政、外交の課題やテーマにも影響を及ぼすだろう。ここではあえて、「大胆予想」という大前提で、いくつかの外交テーマに絞って、予想を試みる。くれぐれも予想であることをお間違いなく…。
■非礼続きの韓国
「もう韓国と関わるべきではない」多くの国民が間違いなくそう思っているだろう。今年、日本の韓国離れはさらに進むに違いない。誰もが予想できる範疇の話だ。昨年12月27日に韓国外相直属の作業部会が平成27年12月の慰安婦問題に関する日韓合意の検証結果を発表した際、交渉過程を一方的に公表した。翌28日には韓国の文在寅大統領が「政府間の約束であれ、大統領として、この合意で慰安婦問題が解決できないことを改めて明確にする」と表明した。文氏は日韓関係に悪影響を与えないように政府の立場を検討した上で方針を決めるとの見通しが伝えられている。どんな方針が出たところで日本の韓国に関する見方が変わるわけでもなく、むしろ悪化するのは避けられない。思い起こせば、昨年1月、政府は釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦像をめぐる対抗措置として、長嶺安政駐韓大使と森本康敬釜山総領事(当時)を一時帰国させていた。2人は3カ月後に韓国に戻ったが、その後、韓国では文政権が発足し、日本に対する非礼さが増幅している。慰安婦像を乗せたバスが運行したり、トランプ米大統領を招いた晩餐会で出した料理に、韓国が不法占拠する竹島(島根県隠岐の島町)の韓国側呼称「独島」の名前のついたエビの料理をだしたりと、枚挙にいとまがない。韓国はこんな非礼を繰り返しているのに、驚くことに2月の平昌冬季五輪にあわせて安倍晋三首相(63)の訪韓を希望しているという。安倍首相は韓国側に訪韓するとの言質を一切与えていないが、訪韓すれば韓国に向かっている日本国民の怒りは安倍首相に向きかねない。北朝鮮情勢を踏まえ、日米韓の連携が重要であることは認めるが、感情が何よりも勝る韓国が北朝鮮問題と歴史問題を分けて対応できるとも思えない。そもそも、原則として、30年間非公開とされる外交文書をわずか2年で公表する国と今後交渉できるだろうか。約束をしておきながら、前政権のやったことだといって交渉過程などを暴露してしまうような国家はもう国家として相手にできない。文政権は今後、さらに歴史問題で日本をいらだたせるだろう。慰安婦だけでなく、大統領自身が手がけてきた徴用工の話もある。文政権が次々と歴史問題で、日韓請求権協定などの公的な約束を事実上ほごにするような態度を取れば、日本国内には安倍政権に毅然とした対応を取るべきとの要求が強まるのは必至だ。政府は常に駐韓日本大使の召還の選択肢をテーブルに置くことになるだろう。さらに北朝鮮情勢で、在韓邦人の救出をめぐり韓国が非協力的な態度を取り続ければ、日本も大人の対応に徹することはできない。国交断絶の四文字が浮上してもおかしくない。
■日露は停滞、日中は一時的な盛り上がりも
3月18日にはロシア大統領選が行われる。プーチン大統領の勝利は確実視されており、2024年まで大統領の座に君臨することになる。安倍首相が今年秋の自民党総裁選で勝利すれば、安倍、プーチン両首脳による関係は当面続くことになる。だからといって、北方領土問題をめぐって自動的にいい結果が出ることにはならない。昨年末、ロシア外務省のザハロワ報道官は、日本が導入を決めた米国製の地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、日露の平和条約締結交渉などに悪影響を及ぼすとの見方を示した。このニュースを見ただけでも、北朝鮮情勢の緊迫が続き、日米同盟が一層強化される方向なだけに、プーチン氏が領土問題の解決に舵を切るとは思えない。安倍首相は北方領土の帰属の問題を解決して、平和条約の締結を目指すが、日露交渉は現在のような領土の開発を中心とした議論が当面続くのではないか。
一方で日中関係は両首脳の交流がある程度活発になり、空気はこれまでの停滞ムードから脱するとみられる。ただ、シビア過ぎるかもしれないが、関係改善は空気だけにとどまる可能性がある。中国は近いうちに、情報公開がないまま中国当局が拘束している地質調査会社の社員2人を釈放するのではないか。日本国内の心証を良くし、日本側に貸しを作った気になるだろう。折しも、今年は日中平和友好条約締結40周年だ。日中双方で、いいスタートを切ったと評価しあうのだろう。そんないい雰囲気を受けて、昨年中の日本開催が実現しなかった日中韓サミットが、今年春頃にはようやく実現するかもしれない。韓国の文大統領がどんな顔をして来日するのかが見物だが、それはさておき、仮に日中韓サミットが実現しなくても、安倍首相は訪中するのではないか。本来であれば李克強首相が来日し、それを受けて安倍首相の訪中、そして習近平国家主席の来日とつながるが、時として日本はそんな順番を無視して外国を訪問することがある。安倍首相が習氏との首脳会談を望むのは、日中間の懸案はトップ同士でやらなければらちが開かないからだ。ほかの国以上に、中国との関係はトップ同士の対話が重要だ。尖閣諸島(沖縄県石垣市)や東シナ海のガス田開発など諸々の懸案について協議を繰り返すためにも、安倍首相から、日本とインドの間で続いている首脳による毎年の相互訪問の提案があるのではないか。「微笑外交」を展開中の習氏が安倍首相の提案に応じる事態があるかもしれない。かといって、今年中に日中間の懸案が片付くかといえば、その可能性は高くない。習氏は昨年の共産党大会を経て、権力基盤を固めた。今後、習氏が掲げる「中華民族の偉大な復興」に向けて着々と布石を打っていくはずだ。海洋進出をやめるはずはないし、領空侵犯の頻度が上がることもあり得る。こうした習氏の野望をどれだけ安倍首相が押さえ込むことができるのか。
こうした東アジアの不穏な情勢を見れば、今年も日米同盟が大きな鍵を握るのは間違いない。そのためにも、安倍首相はトランプ氏との関係強化のために頻繁に会うし、電話もするだろう。日本にとって穏やかな年であるためにも日米両首脳の動きから目が離せない。(政治部官邸キャップ 田北真樹子)
韓国はもう放置だろうなあ。まともにかかわっても意味がないだろう。中国はその超覇権主義的姿勢を変えることはないだろう。尖閣諸島だけではなく先島諸島や日本海にも進出して威圧を加えて来るだろう。これには国際法に則って冷静に対処するしかない。三国のうち一番まともなのはロシアかなあ。経済支援をして味方につけておけば何かの時には日本に有利かもしれない。北方領土は帰っては来ない。国の姿勢として主張するのはいいが、現実的には棚上げしておくのがいいように思う。それよりも共同開発で利益を取るのがいいのではないか。しかし、日本の周りはろくな国がないな。日英米豪の同盟関係をしっかりさせておかないといけないなあ、‥(^。^)y-.。o○。
Posted at 2018/01/01 14:34:24 | |
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