※だらだらと、女々しい話が続いて申し訳ありません・・・
メンドクサいヤツ!と感じられた方は、どうぞスルーしてくださいませ。(^^;
流星号を預けて5日め。
「現状での修理見積」が纏まったと連絡があったので
午後からディーラーさんへ行ってきました。
担当営業さん、メカニックさんがテーブルに来てくれて
色々と説明してくれました。
まずは一番気になっていた「足回り」に付いて聞いてみたところ
「簡易スリップテストで特に問題なし」という結果だったようです。
メカニックさん曰く
「ハイエースの足回りは結構固くて頑丈なんですよ」とのこと。
またステアリングまわりにもガタなどは出ておらず
今後の高速道路走行でも問題ないでしょう、と仰って頂けました。
続いて、ボディ・外装周り。
こちらは「左ドアが開かない状態」での見積という前提でしたが
修理は可能でしょう、というお話でした。
「将来の多少の雨漏り、キシミ音発生は覚悟の上」と伝えると
それならこの先も乗り続けられるでしょう、と仰って頂けました。
但し、やはり気になる点があります。
最近は「衝突安全ボディ構造」の考え方が進んでいて
クルマ自体、ぶつかったら大きく壊れて衝撃を吸収し
乗員を守るように設計されています。
そのため今回の事故でも
流星号は大きく変形して壊れ、奥さんを守ってくれました。
修理にあたっては「つぶれるように設計された部分」が
次の事故でも「設計通りにつぶれるように保つため」に
ユニット化された一定の範囲でパーツ交換をする必要があり
溶接で組立てられているボディや骨格などの一部を切断し
新しいパーツを溶接、塗装をするそうです。
流星号の場合はピラーを含むフロント周りとリアの一部を切り取り、
新しいパーツを溶接して全塗装をする、という手順になるようです。
骨格となる部品を切断・溶接で交換した場合
「修復歴:あり」ということになり
乗り換え時などの際の査定が1ランク下がるとのこと。
パーツを交換せずに「修正」で形状を元に戻せれば
「修復歴:なし」のままとなるようですが
ここまで変形した物を元の位置に「修正」で戻すのは至難の業で
結果的にドアのチリなどの合わせが非常に困難になるそうです。
いろいろと細かな説明をしてくれて
こちらの質問などにも丁寧に答えて頂けました。
乗りつぶし前提なので査定ランクの事など考えず
「修正」ではなく「修復」としてもらうことを伝え
その段階で提示された見積はなんと90万円。(^。^;)
今は開かない左ドアを開いてから詳細に見積をすると
更に費用は膨らむ方向になる、との説明がありました。
後日、左ドアをこじ開けてもらい
足回りの部品なども詳細に確認・見積って頂いたところ・・・
左側のサスアームやアルミホイール、タイヤも追加で含まれ
費用は確かに膨らみ、100万円を超える見積になりました。
この段階で営業さんから、驚きの提案がありました。
「修理をせずに売却をされてはいかがですか?」
は?修理をしないで売却?
納車後4年、想い出も沢山積み込んできた流星号ですが
こんなに壊れた状態で売れるはずがない。
そもそも「壊れた状態のクルマを買い取る」なんてことがあるのか?
単に新しいクルマを売りつけよう、うという事?
一瞬、営業さんを疑いました。
「現状のままでも買い取りが出来ます」
「保険金と買い取り金で新しくする、というのはどうでしょう」
予想外の提案でした。
提示された買い取り金額は、保険金とほぼ同じくらいで
保険金は修理をしない場合は現金で受け取れるそうです。
「修理して乗り続けるのには、なにか不都合がありますか?」
と、ちょっと不信げに返した所、営業さんは真剣な顔で
「simaumaさんの使い方を考えると
この先もライフスタイルが変わることはないと思います。
奥さんやワンちゃんを連れて、この先10万キロどころか
まだまだ沢山走られるんじゃないかと思います。
当店の見立てでは足回りは問題なし、と判断させて頂きましたが
お仕事柄、完全には修復できないこともご理解頂いてるご様子。
お考えの通り、ひずんだボディやフレームは完全には元に戻りません。
数年後にどのような影響が出てくるかは、今は予想が付きません。
なにしろボディの一部を切り取ってパーツを交換しますので
なにか症状が出るかも知れないし、出ないかも知れません。
もちろんここで、修理をされて乗り続けて頂くことも
全く問題はない選択だとは思います。」
と、私が不安に思っていたことをズバリ言い当てています。
「変なコトを聞きますが・・・営業さんならどうされますか?」
すると営業さんは
一瞬「どうしよう」という顔をされた後に小声で
「お恥ずかしい話ですが・・・
私の妻が1年前くらいに自家用のアル○ァー○をぶつけて来まして
simaumaさんと同じように単独の物損だったのですが
左側の前から後ろまで、結構な勢いで潰れました。
当然直そうと思ったのですが
衝突安全ボディを切って溶接で直すのに、やはり抵抗がありました。
もう一度同じような事故をした際に
同じように妻がケガをしないとは思えず、買い換えました。」
と教えててくれました。
「ちょっとお車を見にいきませんか?」と工場の方へ移動し
流星号の所にメカニックさん2人をこっそりと呼んでくれて
「これこれこう言う感じなんだけど、○○さんだったらどうする?」
「個人的な意見を聞きたいんだけど」と、お二方に聞いてくれました。
メカニックさんは「あくまでも個人的な考え」との前置きのあと、
「まずは足回りの方ですが、こちらは自信を持って問題ないと思います。
ということは、ボディ側はどうか?ということになりますが
こちらも自分たちの腕を信じてください、と言いたい所ですが・・・
コンピュータ解析で設計された衝突安全ボディの強度は
本当に微々たるもの、影響を無視できるレベルかも知れませんが
パーツ交換修理では「確実に落ちる」というのが
あくまでも個人的にですが、私が思う所です。
溶接など、念入りな作業と仕上がり確認はしていますが
工場ラインで行う溶接とは、やはりどうしても違います。
ボディを切って部品を付け替えるというのは
クルマにとってはかなりの大手術です。
それくらい、今回の事故では壊れているということになります。
自分ならどうするか・・・と考えると
もったいないですが、乗り換えを考えると思います」
という、率直なご意見もお聞きすることが出来ました。
当然、公道で使用する上で強度的に問題が無いのは
ディーラーさんでも確認済みなことだと思いますが
「機械好き」にしてみると、そのほんの微々たる部分が
いつまでも気になってしまうのは、すごく理解出来ます。
今は亡きなゆたくんのために乗り換えた7代目流星号。
忘れられない、忘れたくない思い出を積み込んだクルマ。
その壊れ具合を目にしても、迷わず修理と決めていましたが
思いも寄らなかった営業さんの提案には
きっと何かしらの「意味」があるような気がしてなりません。
大切な大切な7代目流星号ですが
今回の事故と、営業さんの提案の「意味」について
もう少し時間を掛けて、考えをめぐらせてみようと思います。