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頑固一徹カズですのブログ一覧

2008年04月30日 イイね!

ニュルはよく滑るの巻

ニュルはよく滑るの巻オレは始めてスカイラインに乗ったのは70年代のGC10という箱スカだ。2リッターの直6エンジンはシングルキャブレターで120馬力??を発生。ポルシェ・シンクロと呼ばれた5速MTでヒール&トゥを学んだ。そしてコーナーというコーナーを責めることがオレの青春だった。特にヘアピンカーブよりも緩く曲がったSコーナーが好きだった。たまに流れるテールをステアリングでコントロールする。当時は教えてくれる人はいない。ひたすら失敗から学んだ。

8トラックのカーステレオからはビートルズが流れている。深夜の特訓が終わるとちょうど朝日を迎える。時間がゆっくりと流れる心地よい疲労感を覚えた。それから10数年、日産から新型GTRのプロトタイプを乗る機会に恵まれた。GTRの開発テストはニュルが主戦場に選ばれた。始めてニュルを走ったのはポルシェ944。クルマの印象よりもコースのすごさに驚いた。こんなに狭くて超高速コースは絶対に攻めれないと思った。
しかし、ここで鍛えられて開発された944は、ドライバーには優しい(易しいではなく~ここが肝心)クルマであった。GTRのオレのベンチマークはポルシェ944。サスをこんなにストロークさせることができるなんてと驚いた。当時の日本車はハイスピードでサスが動いたら、バネ上のボディは酔っぱらいのオッサンのようにフラフラしていたのだ。

ライバルの自動車メーカーもGTRを気にした。買って走ってテストしてレントゲンまで撮ったメーカーもいたくらいだ。オレは雑誌のテストだけではなく、グループAやN1レースにも参戦するチャンスが与えられ、90年代はGTRのコクピットにいる時間のほうが自宅にいる時間よりも長かった。家族は完全にGTRウイドウ(未亡人)となった。1994年に始めてR33GTRでニュルに参戦した。開発が目的であった。その意味では今回のLFAと似ている。大雨のレースだった。「カルッセル」とうバンクのコーナーが水没したくらいだ。

ニュルは走る速度で景色が変わる。10分ぐらいかけて走ると、まるで観光気分。自然に囲まれた丘陵地帯の美しさを感じることができるし、コースの途中にあるアデナの街の教会の鐘を見ることもできる。だんだんと速くなると景色がかすむ。当時のGTRで8分代で走るとほとんど景色は目に入らない。路面の凹凸や滑りやすさだけが気になるからだ。しかし、クルマとの対話は深まっていく。限界走行を探る旅が始まる。

そしてもっと速く走ろうとすると、対話の対象はタイヤとなる。タイヤは遠くて近い存在であることが分かる瞬間だ。この領域のドライビングは奥深い。ニュルを知らないエンジニアはその深さがわからない。カタログスペックや装備などのチャラチャラしたものを追いかける。だからダメなクルマしか作れない。人間には感情があり、怖いとか、愉しいとか、悲しいとか、つらいとか、色々な感情がある。ニュルを走ことで、人間の感情は抑えられない。つまり、ドライバーとクルマの本質に近づけるのだ。

スポーツカーでは世界一と言われているポルシェやBMWが聖地と崇めるニュルでNSXやGTRやインプレッサが鍛えられた。当時、トヨタは「ニュルってどこですか?」っていってた。ニュルはファッションの世界ではパリコレやミラノコレクション。そこで一流と言われるからそこへ行かないといけない。一流のクルマを作るにはニュルが必要。ホンダと日産はニュルを模擬したテストコースまで造ってしまった。

ニュルは1920年代にアドルフ・ヒットラーが作った公共工事の一環。アイフェル地方の貧しい人達に一切のパンを食べさせるために作られた。彼はアウトバーンを作り、ニュルを作り、ワーゲンビートルを作り、ドイツの経済を救った。しかもドイツの自動車文化の源流となる速度無制限というコンセプトを持ち込んだのだ。ヒットラーがクルマ好きでなかったら、今のメルセデスもポルシェもBMWもなかっただろう。だってアウトバーンとニュルがなけれ、GMとフォードが支配していたに違いない。欧州のグランプリレースは、最初はニュルで開催された。ポルシェはアウディの前身となるアウトウニオンから初めてのミッドシップレーサーを開発し、このニュルでデビューした。ホンダも初代F1もこのニュルであった。ニュルを走ることは登山で言えばエベレスト登頂と同じ。これ以上高い山はない。ここに登ることに意義がある。


一句
ニュルブルク  ニュルっと滑って あ~怖い

エピソード
あるメーカーのエンジニアとニュルで待ち合わせした。彼らはフランクフルト空港でレンタカーを借りたが、ニュルブルクリンクとニュールンベルグを間違え、東に250キロもミスコースした。目指すはニュルブルクリンクという小さな村。ニュールンベルグは第二次世界大戦のナチス・ドイツの戦犯裁判が行われた街。

Posted at 2008/04/30 00:37:55 | トラックバック(0) | 走り系 | 日記
2008年04月29日 イイね!

雑感です!ニュルの巻き~

雑感です!ニュルの巻き~今年のニュル24時間レースに関して、トヨタから正式にプレスリリースが出ましたので、公表しますがなんと私はV10(500馬力?)のスポーツカーLFAで参戦します。ISFと勘違いしないでくださいませ。もともとスバルのインプで走るつもりでしたが、急なお誘いに心が動きました。

カーボンボディ、フロントミッドのV10、トランスアスクスの2ペダル。レース参戦の目的は人材育成。若いメカやエンジニアには未知数なことがたくさんありますが、世界の伝統的なレースを肌で感じることはとてもよい経験になるでしょうね。

ところで、スバルからは弟分のヨッシー(吉田君)と服部ナオキ、松田秀士(インディおやじ)、松田コウジの松田組の四人。チームは別ですが、私は陰の応援団。雨ふったらインプのほうが速いと思うけど、お互いにがんばろうぜ。

ところで、アストンV8で日本の代表選手として桂くん(こぼちゃん)もでます。彼の仲人としてはうれしい限り。

そうそう、初めてニュルを走ったのは1986年。そう、ちょうど22年になるのです。ポルシェ944が出たときでした。当時からポルシェとBMWはニュルの常連。イギリス人のレースドライバーのティフ・ニーデルから走行ラインを教わりました。

その後ポルシェ955、964、993などのタイヤテストでニュル通いが始まったのです。国産車ではホンダNSX、スカイラインR32/33GTR、スバルインプ(1993年の初代モデルから)。変わったクルマとしてはスバルのビビオ。リショルム式の過給器でニュルに挑みました。ドイツ語でビビオはベイビーと聞こえるらしく、知り合いのニュル・ドライバからおしゃぶりをプレゼントされたりしました。高回転でもエンジンのパワーは落ちないので、10分くらいで走りました。ノーマルのルーツ式よりも1分以上も速いのです。

トヨタのスポーツABSのテストしたことがありました。とてもよく利くのでブレーキングポイントを遅らせろとか、ジャンプして空中でブレーキを踏んでみてくれとか、エンジニアは勝手なことを言いますよね。でも、会社の上司をだましてニュルでテストしたり、独自技術をニュルでどうなるのかみんな知りたかったのです。その好奇心が大切で、当時の日本のエンジニアはとても元気でした。

5月にはもっと多くのニュル話題をお届けしましょう。
Posted at 2008/04/29 12:39:43 | トラックバック(1) | 走り系 | 日記
2008年04月26日 イイね!

どこで逢えるの?

どこで逢えるの?2008/04/26

現在私がレギュラーで執筆しているメディアです


毎月26日売り「NAVI」
15年も続いているダイナミックセイフティテスト。相当辛口です。昔はS編集長とオタンコなクルマを発見すると「貴社の広告はイメージダウンとなるから要らない!と断りに行ったこともある(D社でしたが)。でも今のK編集長も相当自由に書かせてもらってます。N玄社のよいところですかね。

毎月26日売り「ENGINE」
匠さんとS編集長との座談会がうり。ときどき川柳を読まされます。高級車を正面から取りあげてます。私は結構硬派な役を演じてます。

毎月26日売り「GEROQ」
スーパーカー専門誌。最近は時代の波に乗って好調みたい。でも公道テストはやめましょうね

毎月26日売り「月刊C
G誌の編集長が独立して角川書店から創刊しました。2000万円以上のクルマに焦点を合わせてます。いまのところ連載で毎月の日記をつけてます。

毎月26日売り「CARTOP
ここの筑波サーキット・テストが売り物。20年以上、800台以上のノーマルカーをテストしてきました。私だけでも500台を超えてます。そのデータがエクセルで私のMacの中に入ってますが、むかしのランサーターボ(FR)で1分15秒がでた時は、感激したものです。今ではクラウンでも10秒台ですからね。

毎月26日売り「ルボラン」
4月26売りから連載が始まりました。「ホイールトーク」です。クルマとの対話を中心に執筆します。

毎月1日売り「モーターマガジン」
持続可能なモビリティ。安全20%環境80%の割合で書いてます。難しい内容かもしれませんが、専門誌なのでこのくらい許してください。頭の体操にどうぞ!

毎月10日売り「ホリデーオート」
ソウルシャーチャーズ。この連載も8年目と長寿企画です。若手で運転が巧くて知識豊富なI君とペアを組んでます。

毎月20日売り「ザッカー」
連載が始まってます。

日経エコジャパン」月二回
エコ系の話題です


「カー&ドライバー」中国
清水和夫ワールド(チンスイ~ワーフ~ワールド)というのかな?

「カーエクスタシア」
TVは11年目に入ったモンド21

SYE」動画サイト
唯一広告のない自費出版の動画サイト。本音だらけでちょっと危険!

Posted at 2008/04/26 23:50:31 | トラックバック(0) | ライフスタイル | 日記
2008年04月23日 イイね!

時代の肝はギアボックス!!

ついにアウディが縦置き用エンジンの7速ツインクラッチ「Sトロニック」を発表しました。これはアウディ専用のDSGで、北京で行われている自動車ショーで発表された中型クラスのSUV・Q5に搭載されたものです。もともとアウディはラリー・クワトロの時代にツインクラッチを開発したことがありました。この技術は当時のポルシェ959がルマン24時間レースで使ったPDK(ポルシェ・ドッペル・カップリング)に由来しているのです。

これでアウディはA4以上の上級車種A4・A5・A6・A8・Q5・Q7・オールロードクワトロなどに7速DSGを採用することになります。A3とTTにはすでに横置きエンジン用のVW製DSGがありますからね。これであのいまいましいCVTともお別れです。そう言えばこのDSGはもしかしたらポルシェも使うかもしれないのです。550Nmのトルクに耐えられると言われているので、ターボ以外のポルシェに実用化されそうです。あるいはポルシェはもっと独自の技術を開発しているかもしれません。

いずれにしてもこれでVW&ポルシェグループは2億円のブガッティも含めて、すべての車種でDSGが選べるようになります。DSGはガソリンやディーゼルエンジンも、そしてハイブリッドにも適応できる柔軟性を持っているのが強みです。

ところが、コストと燃費だけにしか目がない某国の自動車メーカーの多くはCVTへ多大な投資をしてしまいました。彼らの判断は間違っているのかもしれません。トルクが小さいエンジン(1000cc 以下)でCVTはなんとか使えるかもしれませんが、「走る歓び」が得られにくいという欠点をもってます。つまりこれからの世界市場では普及しないかもしれません。「愉しさとエコ」が時代のニーズなのですからね。


ツインクラッチ以外のソリューションとしてはトルコンATからの進化版も登場してきております。レクサスISFは8速トルコンATを改良し、1速以外のギアはすべてロックアップして油圧クラッチのロスを無くしてます。トルクコンバーターが作用するのは発進時の1速ギアだけです。しかし、このギアボックスは重量が重いのと、6500回転までしか耐えられないのが欠点です。せっかくのヤマハチューンのV8エンジンなのに、ギアボックスのおかげでエンジン性能が引き出せず、7000回転まで使えないのがとても残念です。

一方、最近デビューしたメルセデスSL63AMGに7速トルコンATの改良版のセミオートマ版はどうでしょうか。これは今流行のツインクラッチではなく、トルクコンバーターの代わりに湿式クラッチを採用したセミオートマです。ギアボックスケースをマグネシウムして軽量化を果たし、ミッション全体では15%も軽い80Kgとなっているのです。さらに技術的な特徴として7速トルコンATに比べてイナーシャロスが30%少なく、エンジンレスポンスは向上してます。パドルシフトのチェンジタイムは0.1秒と従来のトルコンATの0.2秒よりも速いのです。フリクションロスが少ないので燃費でも1~2%アップしているそうです。このギアボックスならエンジンが7500回転まで使えるので,自然吸気V8の性能を極限まで引き出すことができるのです。  

これからの自動車技術の肝はギアボックスとなりそうな気配がしてます。クルマと対話できて「愉しさとエコ」が両立できる技術こそいま必要なのではないでしょうか。某国のエンジニアは何を考え、どんな戦略を持っているのでしょうか?厳しく評価していかないと、某国の自動車産業は、競争力を失ってしまうかもしれません。

Posted at 2008/04/23 12:46:17 | トラックバック(0) | 自動車技術 | 日記
2008年04月19日 イイね!

筑波で大事件!?

お隣の部屋に引っ越してきた吉田匠さんブログ開設おめでとうございます。経験豊かなベテランさんならではのスポーツカー談義を期待してます。匠さんとはE誌でよく座談会をしてますので読んでみて下さい。

最近ジャーナリストの多くはポルシェを持っている人が多いですね。女性では私の知る限りYYさんはケイマン、まるも亜希子さんもFRのポルシェ、そうそう近いうちにSAさんもボクスターを買うみたいです。

男性ではしまちゃん、まなぶ君、匠さん。ほかにも沢山の人がポルシェをもっています。もっと言えば、自動車メーカーのボードメンバーの中にも隠れポルシェオーナーは多いのですよ。もしかしたらフェラーリのエンジニアの中にも、、、。

ところで、4月15日づけのまなぶ君のブログで書かれていたように、筑波サーキットで事件が起きました。遅いクルマでは負けたことがあったのですが、速いランエボで・・・2ペダルをオートモードで走ったら負けたのです。まなぶ君の先生が良いので、腕が上達しているみたいね。

で、彼はこの日、大変な一日を過ごしたみたいですね。オレだって、、大変な一日だったのです。忙しいことを自慢してもしかたないですが。

私の場合は前夜から続きます。14日の夜銀座で、ある人達と秘密会議。その後で老舗のお店でクラブ活動。深夜に筑波サーキット近くのホテルにイン。廃業した病院を改造したようなビジネスホテルで、お化けが出そうでとても怖かった・・・。結局、怖くて眠れず。でも、朝6時にはピットロードでヘルメットをかぶっていました。8時にテストが終わり結果について談笑するが、クルマのことよりもまなぶ君が速くなったことをちょっとは褒めました(笑)

10時にサーキットをでて、筑波国際会議場へ向かう。用意されたホテルの部屋で一時間くらい仮眠し、講演会用のパワーポイントの資料を作る。自動車の安全・環境・ライフ・スタイルに関する長時間の講演が始まる。出来たてホヤホヤのパワーポイントは新鮮だ。夜6時から夕食会があり8時まで懇談。そのまま渋谷に戻りジムで筋トレ。帰宅は深夜一歩手前。
Posted at 2008/04/19 18:51:17 | トラックバック(0) | ライフスタイル | クルマ
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