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メーターフードの修正は、長年気になっていた割れの部分の成形は終了しましたが、天候不順で塗装に移ることが出来ないで居ます。

修正の方は、割れたり欠けたりした部分のみでそれ以上の部分には目をつぶることにします。

なぜって、サフェーサーで下塗りをした上で面の修正をしようとしたところ、成形時のヒケとパーティングラインがあまりにも目立ち全部なおしたら泥沼にはまりそうで・・・

無塗装の“打ちっ放し”だと案外ヒケは目立ちませんが、塗装をするとかえって目立つようになっちゃいますね。
（ムル乗りの良い子の皆さんは、自分の車のメーターフードのヒケ具合をを決して確かめないこと！）





と、言うことで、ムルの話題はちょっと「おあずけ」ですが、先日某所で、違う日に、違う場所で、それぞれ異なる“ミスターエックス”に遭遇したのでその話をまとめてみます。





“ミスターエックス”と聞くと「タイガーマスク」や「プロゴルファー猿」を連想される方も居られると思いますが、自動車やオートバイの業界にも“ミスターエックス”は存在するのです。

もっとも“ミスターエックス”と言うのは、ディーラーの仲間内での隠語ではありますが、ただの“正体がわからないお客”と言うには留まりません。





某オートバイディーラーで、パーツの購入や点検整備の相談をしていた時のことです。

一人のお客さんが、「先日ご連絡を差し上げた○○です」と名乗りながらショールームに現れました。

興味のある車種を伝え、車両の説明や具体的な販売金額、またローンやサービスプログラムなどの説明を受け、試乗の希望を伝え実際に乗りに出かけて行きました。

この間、実に滞りなく会話が進んでいるようで、側から見ていると実にとんとん拍子に話がまとまりつつある様に見えました。

しばらく試乗の後お客さんが帰ってきて、試乗の感想を一通りのべた後、見積書の作成を依頼して「これを元に一度家に帰って検討をしてみます」と、礼儀正しくショールームを去って行きました。





私は、成約確定かな？と、思い営業マンに目配せをすると・・・

「多分彼は、噂に名高い“ミスターエックス”だと思います」との回答が戻って来ました。

「“ミスターエックス”って例の？」と、聞き返したところ、「アポ取りから言葉遣いの丁寧さ、予め質問を用意しているところなど完全に“ミスターエックス”だと思いますね」とのことです。





“ミスターエックス”・・・

皆さんはどのような人物だと思われますか？

ただの試乗マニア？





“ミスターエックス”・・・

具体的にどのような人物かと申しますと、そのディーラーが扱っている車種のメーカーから派遣されたスパイなんです。

定期的に全国のディーラーをまわり、接客態度や商品に対する知識などを査定すると共に、不当なダンピングや不要な請求がなされていないかをチェックする、一見穏やかだけれども実はすご〜く恐いお方なんです。

この方が悪い査定を上げると、メーカー側から指導が入ったり仕切り条件が厳しくなったり、あまりにも酷い場合はディーラーとしての契約を剥奪されることもあるようです。





ここからは笑い話。

その恐〜い“ミスターエックス”に、能書きや蘊蓄を垂れるお客さんが時々いらっしゃるようです。

「あなた××に興味あんの」「××より○○の方がずっちと面白いよ」とか、「俺はこの車種一筋だからわかんないことがあればなんでも聞いてくれ」とか、後はスペックなどの知識をひけらかし・・・




こんなお客さんが居ると、査定はどちらに響くのでしょうね？(^Д^)




と、言うことで“ミスターエックス”（その１）でした。　　その２もあると思う