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2013年06月24日

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “僕” 編 ⑨

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “僕” 編 ⑨  何となくではあるが、その事が有ってから、いつも神社

の床下にそっと給食の残りである麦飯の握り飯1個と、漬

物の欠片を竹皮に包んで置くようになりました。本当に何

となくなんです。別に強制された訳でも無く、また自ら進ん

での事でもありません。でも何故か毎日欠かさず残り物を

持って行くようになりました。勿論、毎日毎日藍を神社で見かける訳でも無いのですが、置いてお

いた握り飯はいつも無くなっていました…。


 学校ではどうかと言うと、それが “僕”に近づくでもなく、いつもと変わらず平静を装っていると言

いますか、特に態度が変わるような事は有りませんでした。お蔭でというか、“僕”は奇妙な関係で

はありましたが、茜と藍という二人の女子と同時に親交を深める事が出来たのです。ただ、今思い

返してみれば、藍は家柄の事もあるので、“僕”に遠慮して平静を装った。では無く、どうも、二人の

接点が皆にバレると、その後“僕”から食料を確保出来なくなる恐れがあったからの様な気がしてな

りません。


 とまあ、危なっかしくも、奇妙な状態のまま今に至っていた、そんな中での、あの茜との禁断の場

面となったのです……。



 静寂が支配する社務所の中で、一人自己嫌悪に陥っている“僕”でしたが、そんな“僕”をジッと

見つめている視線に気が付いたのは、それからしばらく経ってからでした。

 埃っぽい社務所内が赤く染まっていました。外ではカラスが自分の時間が来たぞと我先にと叫び

始めていました。ようやく自分の体と心の両面に落ち着きを取り戻したようで、少し気が楽になった

ので、とにかく家に戻ろうと立ち上がり、埃で汚れたお尻や膝の辺りをパッパッと叩いていた時、そ

の足元に長い影が被さっているのに気が付きました。ビックリしてその陰の元を辿ると、社務所の

入り口に人が立っていました。驚きの頂点に達していた“僕”は、ただ口をあんぐりして固まっていま

した。しかし微動だにしないその影の主は、ジッと“僕”を見ているだけでした。恐る恐る目を凝らし

その顔を見て見ると、それはやっぱりというか、藍でした。逆光で彼女の表情はよく解らなかったの

ですが、唯一見えたその目は、とても暗く、しかしとても険しいモノでした。

 「あ、藍…か」

 「……。」

 「い、いつから、そこに…おった?」

 「……。」

無表情を貫く彼女に対して、“僕”の背筋に何か冷たいモノが走ったような感じがした。

暫く空気が固まったような時間が過ぎたが、その静寂は次の言葉で一気に消し飛んだ。

 「みな…に……皆に、いいふらすけん!」

それは、“僕”が最も恐れていた言葉だった。やはり藍は先程の茜との行為を見ていたのだ!

 「な、何を!だ、よ…」

その言葉に藍の眼がギラギラと燃え出した。

 「マサル君の…不潔な事よ!」

いつの間にか彼女の手は握り締められ、ブルブルと震えていた。

 「マサル君の、ばかーー!」

そう叫ぶと、藍は外へと駆けだした。“僕”は慌てて彼女を追い、鳥居の手前で彼女を袖を掴むと、

激しく抵抗する藍を強引にねじ伏せる様に引きずりながら、社務所の中へと連れ込んだ。

 「ちょ、ちょっと待て! 慌てるな!」

まだ抵抗をやめない藍に対して、何とかしなければならない衝動に駆られたが、今はとにかく落ち

着かせるしかなかった。が、お互いまだ幼さから脱していない年頃でもあり、その考えとは裏腹に、

事態はあらぬ方向に向かってしまった。

 「い、いや! はなして! 離してったら!」

尚も抵抗をやめる気配も見せなかった彼女に対し、“僕”はつい頭に血が昇ってしまった。

 「黙れってば!」

そう言って彼女に手を挙げてしまったのだ!

 バシッ!

 「きゃっ!」

自分でも驚くほど強い力で叩いてしまったが故に、藍は床に勢いよく倒れ込んだ。その時、藍の薄

汚い着物の裾がはだけ、チラリと綺麗な太ももの奥が見えた。“僕”の血がまた逆流した! “僕”の

視線を感じた藍が慌てて、しかし恥ずかしそうに着物の裾を整えた。その被虐美に染まった艶めか

しい藍を見て、突然、“僕”の中の何かが弾けた。次の瞬間、“僕”は彼女に覆い被さっていた…。

自分が自分で無くなる感覚…。今後も幾度となく“僕”を襲う感覚の、最も強く感じた日であった。

 「い、イヤ! やめてマサル君、イヤよ!」

室内は、寂れた外観とは正反対の、激しく、しかし若い獣の沸騰する青い欲情が迸っていた。

 「ダメ! い、イヤ! マサル君…お願い、やめて!」

必死に抵抗する彼女の手や足を振り払い、“僕”の手は肌蹴た着物の裾の中を弄る。全く性に対し無頓着

だったはずの“僕”が、その時は何故か迷う事無く“牡”としての本能に身を委ねていた。そして考

える間もなく、次の動きに取り掛かる。喚く藍の口を俺の口で塞ぎながら、首の後ろに回した左手

で彼女の左腕を押さえつけ、固く閉じようとする両足に、俺の右足を捻じり込ませ、その空いた隙

間に“僕”の右手を忍び込ませると、その付け根に侵入した“僕”の指先に、まだ生え揃うか否やか

の淡い草むらが触れた!これが禁断の女性のアノ部分なのかと“僕”の股間が一気に膨張した!

 「ウグッ…だ、ダメ…ウ…ウン…いや! イヤーーーー!!!」


  人気の無い夕暮れ迫る神社に、少女の凄惨な叫びが木霊していた……。


   つづく
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Posted at 2013/06/24 00:24:58

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ウッドミッツさん

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mimori431さん

手巻きステアリングカバー着弾♬
ブクチャンさん

この記事へのコメント

2013年6月28日 4:12
久々来ましたね、ero系。
三角関係とは羨ましい・・・
コメントへの返答
2013年6月28日 23:35
韻を踏んでいるのが、コノ物語の

或る一つのヒントです(謎)

プロフィール

犬、クルマ、バイク、食べ歩き等で常に忙しい休日を送っている、渋谷生まれの代々木育ち。でも今は川崎(笑) 遊びの資格を、結構持っているので(スキューバ、ボート、ス...
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