行って来ました、パラノイア同窓会2022！　続々後篇　※長文御免

　　※前回のブログは “ココ” からどうぞ～

　久しぶりのポルシェの隊列！前回はいつだったかを想い

出しながらポルシェを走らせる。ホテルを出てから市街地

を抜けるまでは終始車内でニヤニヤしっ放しのワタクシで

はあったが、その表情が一変するのに時間は掛からなかった・・・。


　車列が“登山口”に差し掛かった瞬間に景色が変わった！　今まで爪を隠していた車列が一気に

牙を剥いたのだ！

　「シュオ――――ーんん！！　クオオオオオンンンン！！！」

山々に木霊するモンスター達の咆哮が炸裂した！　車窓の景色は飛ぶように流れ道路のアチコチ

からスキール音が響き渡る！いつもならばアドレナリン全開で寧ろニンマリしながらバトルに

突入していたワタクシではあったが、本日の愛車（仮）は、トールハイのSUVである！楽しさ

よりも恐怖の方が優っていた！

　「こえー！！！　こえぇぇぇ！！！」

ポルシェとは言え最廉価のカイエン。大きくて重くパワーもそんなに無い正にバトルには一番

不向きの車体である。しかし “昔取った杵柄”、何とか前方のクルマに離されない様に喰らい付

いて行った。すると或る合流地点から軽自動車のプレオが車列に割り込んで来た。

「おいおい、俺様達に絡んで来るなよ」

あからさまに見下した私に反撃するかの様にプレオの排気音が変わった！そう、この軽が速い

のなんの！カイエンではついて行くのがやっと。しかも差を縮められる所は長い直線のみと

いう体たらく(自爆)　しかしそんな私のブザマな姿をみて火が点いたか、後に居たメンバー達が

一気にカイエンを追い抜くとワタクシの代わりにこのチューンドプレオをブチ抜いてくれた

ので少し溜飲が下がった・・・って、情けねぇ～(核自爆)


　暫くすると見慣れた峠に差しかかった。そう漸く箱根エリアに入ったのだ。ここまでくれば

ワインディングのレイアウトが把握出来る分、更にペースを上げて走る事が出来たのは不幸中

の幸いと言うべきであろうと少し心に余裕が出来始めていた。この時までは・・・。


　勝手知ったる山の頂上に鎮座するランドマークの“ラウンジキャッスル”の前の広い駐車場には

既にココで合流する当日組が待ち構えていた。取り敢えず“映え”る様にクルマを並べ、まだ寒風

吹き荒ぶ薄暗い中ではあったが皆で再会を喜び合った。また嬉しい事に未だ空冷を保持していた

メンバーが多かった事も歓びに拍車をかける！



　場はあっという間にクルマ談義のお花畑と化した。空冷とは言ってもノーマル車は1台もおらず、

見た目とは裏腹のチューンドポルシェの集まりだった事を今更ながらに思い出した。ワタクシは

相変わらず目立つ存在だった様で、アチラコチラから久しぶりの挨拶を受け捲っていた。それに

ワタクシの代名詞たる黄色いポルシェではなく、黒いカイエンと言う事もあって人の輪が自然と

大きくなっていた。そんな中、一人のメンバーが私に言った。

　「このカイエン、全面ガラスサンルーフ付いてんだ」

　「ん？」

改めて見ると確かにルーフは全面シースルーだった。ココまで半日以上乗っていたが、全然気が

つかなかった(追自爆)



　アチラコチラで歓談の華が咲いていたが、その中で一際目立つワタクシと同じ黄色がトレードマーク

の993RS乗りの“やがさん”と話が弾んだ。このやがさんとは飲み友達でもあり、更には同じクルー

ザー(船)乗りでもあった事から意気投合して貰っていた。まあ今は二人共船を手放していたが・・・。

　そんなやがさんに私は其の愛車を指差し言った。

　「やがさんのRS、今とんでもない事になっているよ！」

　「そんな事ないでしょ～」

　「イヤイヤ、ほんと、凄い事になっているよ！」

　「またまたぁ～！」

と否定するやがさんに車両検索したスマホの画面を見せた。瞬間、彼の表情が固まった。その画面に

表示されていたRSの金額は、普通に都内にマンションが買える価格が表示されていた。その画面を

凝視すると急にソワソワし始め、皆の輪から離れると早朝にも拘らず携帯を取り出し、奥方へ連絡

していた姿を私は自分の胸だけに留め置く事にした・・・。




　クルマ談義も一段落すると天候が怪しくなって来た事も有り予定を早め次の場所へと向かう事に

した。すると或るメンバーが満を持してとばかりに私に近づいて言った。

　「しかし・・・しんげんさん、今更ながらだけど・・・その恰好・・・」

ここでまた皆の視線がワタクシに集中した！

　「ん？なんか変？」

皆が一斉に言った！

　「スゲェーーーー変！！！！」

初冬の早朝の寒風吹き荒ぶ山の頂上は確かに冷えていた。気温は5度前後だったと思う。しかし私は

皆に遭えた嬉しさとマシンガントークで身体は火照っていたのだ！と言うより急いで家を出て来た

事も有り特に防寒対策用に厚手の服装は持って来ていなかった。そんな私の服装は、Tシャツと

ブリーフの上に半袖半ズボンのジャージを被せただけの服装であった。勿論素足であった。そんな

ワタクシの姿を上から下まで舐める様に見た紅一点のM女史がワタクシに向かって怒鳴った。

　「あんたがそんな格好していると、只でさえ寒いのにこっちまで凍えて来るのよ！！！」

アチコチから失笑が起こると皆は其々愛車に向かった。ワタクシはと言えば、ソレは確かに罵倒

ではあったが、とても懐かしいイントネーションでもあった・・・。




　それから数分後、山頂に再びモンスターマシン達の咆哮が轟き渡り、更に長い隊列による

新たなコンボイが始まった・・・。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※画像：まっけんさん提供

　つづく！

　　　　　※　尚、この日の模様は、愛車紹介ポルシェカブリオレ の フォトギャラリー内の

　　　　　　　　　　→　　“ココ” 　にアップしておりますのでどうぞご覧下さい！