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烏龍茶HIDEのブログ一覧

2009年03月18日 イイね!

誰でも解る馬力のお話し その6

誰でも解る馬力のお話し その6昨日の「誰でも解る馬力のお話し その5」の中で、「実際のエンジンでは少し違っています。」と書いていたと思いますが、皆さんは何処が違うのか判りましたか?


昨日の解説は、あくまでも4サイクルの基本的な作動論理を簡単に書いたものです。

では実際のエンジンでは違う点を見てみましょう。

上の図は、ロードスターに載っているB6型エンジンの主要諸元表というもので、エンジンの基本的な設計数値などが書かれています。

さてこの中の赤い枠で囲んだ部分、「バルブタイミング」の所を見て下さい。

右に見て行くと、「吸気」、「排気」とあり、更にその右にそれぞれ「開き」と「閉じ」と書かれており、その右にはなにやら数字とアルファベットが書かれていますね。

一番上の「5°BTDC」の意味は、5°は角度の5度のことで、その後ろのBTDCというのは、Before Top Ded Center の略で、Before は「前」、Top は「最上部」、Ded は「死」、Center は「真ん中」の意味で、日本語に訳すと「上死点」となります。

意味は、上下に往復運動しているピストンが上昇し一番上に位置した時に、一瞬動きが止まりその後下降を始めることになるのですが、この動きが一瞬死んだ点を上死点と呼びます。

したがって、「5°BTDC」というのは「上死点前5度」という意味で、ピストンが最上部に来る5度前を指します。

そしてその5度という角度は、クランクシャフトの回転角度のことで、昨日の説明を思い出して下さい。


次の「51°ABDC」の意味は、51°は同様に角度の51度で、ABDCはAfter Bottom Ded Center の略で、After は「後」、Bottom は「最下部」の意味で、DとCは先のと同じく Ded は「死」、Center は「真ん中」の意味で、日本語に訳すと「下死点」となります。

「51°ABDC」は、「下死点後51度」のことです。

ここまで判ると、次の「53°BBDC」というのは、「B」はBeforeで「前」ですから「下死点前53度」、「15°ATDC」の「A」はAfter で「後」ですから「上死点後15度」を指していると想像出来ますね!


さて、頭の中がかなり混乱してワケがわからなくなったと思いますので、チョット整理してみます。

吸気バルブはピストンが下降を始める少し前から開き始め、一杯に下がった位置の少し後で閉じることになります。

排気バルブも、ピストンが一杯に下がった位置より少し前から開き始め、一杯に上がった位置の少し後で閉じます。

これはバルブを開いても、吸気抵抗や排気抵抗、慣性などにより理論通り直ぐには気体は出入り出来ないので、少し早めに開き、少し後で閉じるように設計されているからです。


「あれっ、吸気バルブの開き始めるのが上死点前5度で、排気バルブの閉じるのが上死点後15度だと、上死点では両方のバルブが開いていることになるのでは?」

と思ったアナタ、かなりスルドイです!!

この両方のバルブが開いている時期を「オーバーラップ」という名前で呼んでいるのですが、多分一度は耳にしたことが有るのではないでしょうか?

オーバーラップに付いては、また別の機会に説明しようと思いますが、どうしても知りたい方は、「オーバーラップ 必要性」と入れてググッてみると、きっと解説しているHPが見付かると思いますので、自習しておいて下さい。

今日の解説の要点は、「吸気バルブは上死点前に開き始め下死点の後に閉じ、排気バルブは下死点前に開き始め上死点の後に閉じる」というところです。

(^m^)/



Posted at 2009/03/18 20:19:27 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマのお勉強 | クルマ
2009年03月17日 イイね!

誰でも解る馬力のお話し その5



前回までの「誰でも解る馬力のお話し」シリーズで、馬力というのは仕事量のことを言うのだと理解して頂けたことと思いますが、如何ですか!?

今回は4サイクルエンジンの基本的な仕組みに付いて少し説明しましょう。

上の画像は、4サイクルエンジンの基本的な作動を、思いっきり簡略化して書いた図です。

4サイクルエンジンは、「吸入」「圧縮」「燃焼」「排気」という4つの行程(サイクル)をクランクシャフトが2回転する間に行っています。
この図はそれぞれの行程を順に、クランクシャフトの90度回転ごとに表したもので、クランクシャフト2回転分(720度)の行程を描いてあります。

画像の一番左が上死点といってシリンダ内のピストンが一番上に来ている状態で、燃焼室に取り付けられた「吸気バルブ」、「排気バルブ」は、どちらも閉じた状態になっているのが判りますか?
下の円は、クランクシャフトを表しており、右回転で回って行きます。

次に2番目の90度回った状態を見て下さい。
吸気バルブが開き、ピストンがクランクシャフトに連結されたコンロッドによって引き下げられることにより、シリンダの内圧が低くなるので吸気バルブを通って混合気がシリンダ内に吸い込まれます。

3番目はクランクシャフトが180度回った状態で、ピストンはシリンダ内の一番下に来ていて、吸気バルブ、排気バルブ共に閉じた状態です。

4番目はクランクシャフトが270度回った状態で、ピストンが上昇するのにしたがって、シリンダ内に吸い込まれている混合気は圧縮されます。

5番目はクランクシャフトが360度回った状態(1回転)で、ピストンはシリンダ内の最上部に達し、燃焼室内の混合気の圧縮圧力が最高になります。

そしてこの時にスパークプラグで火花を飛ばし着火してやると混合気が燃焼(爆発)を始め、燃焼室内の圧力が急激に高くなり、ピストンを押し下げる力が発生します。

6番目はクランクシャフトが2回転目の90度回った状態で、混合気の燃焼圧力が持続しており、ピストンは圧力により下降を続けます。

7番目はクランクシャフトが2回転目の180度回った状態で、ピストンはシリンダ内の一番下の位置になります。

8番目はクランクシャフトが2回転目の270度回った状態で、吸気バルブは閉じたままですが、排気バルブが開いておりシリンダ内の燃焼済みの混合気は、排気バルブから排気ガスとして押し出されます。
その排出する行程は、9番目のクランクシャフトが2回転回った(720度)状態、ピストンがシリンダ内の一番上の位置(上死点)に達するまで続き、そこで1回のサイクルが修理します。

但し、これは理論上の作動説明で、実際のエンジンは少し作動が異なりますが、それは次の回で補足説明致します。

先ずは、4サイクルエンジンはピストンの上下運動を、クランクシャフトの回転運動に変換しているということを理解しておいて頂ければ結構です。

(^m^)b

Posted at 2009/03/17 21:40:40 | コメント(6) | トラックバック(0) | クルマのお勉強 | クルマ
2009年03月15日 イイね!

誰でも解る馬力のお話し その4

誰でも解る馬力のお話し その4前回の説明で、「馬力というのは仕事量である」ということが解って頂けたと思いますが、念のために図を見ながらおさらいしてみましょう。




上の図で左側は「10kgの物を1秒間で1m持ち上げた場合」です。

ピンクの矢印は、持ち上げる力を表し、斜めの赤い線は時間的な移動を表しています。

右側は「10kgの物を2秒間で1m持ち上げた場合」で、ピンクの矢印は同様に、持ち上げる力、青い矢印は、これも時間的な移動を表しています。

これを式で書くと左の場合は

10kg×1m÷1秒=10kgm/秒

右の場合は

10kg×1m÷2秒=5kgm/秒

となり、1秒当りの仕事量は、右側の図の場合は左側の半分の仕事量と解りますね。

この図で皆さんは、「斜めの矢印の傾きが急な方が力が強く働き者で、なだらかな方が力が弱い」と直感的に感じたと思いますが、その通りです。


この図の説明では、「車の馬力」との関連がイマイチ解らない方もおられるかと。。。。

ということで、少し補足すると

上の図の10kgのオモリをあなたの体重に置き換えて考えてみて下さい。

少し勾配の有る道を1mの高さ分まで走るとすると、体重は同じですから早く着く方が、より「走る力」が有ると言えますね。

この場合の「走る力」を「パワー」と表現しておきましょう。

ということは、

「同じ重さを同じ高さまで持ち上げる場合は、より短時間で持ち上げる方がパワーが有る。」

「同じ時間で同じ高さまで持ち上げる場合、より重たい物を持ち上げられる方がパワーが有る。」

と言えますね!

このことを、もう一度シッカリと整理して頭の中に残しておいて下さい。

(^m^)b

Posted at 2009/03/15 09:34:03 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマのお勉強 | クルマ
2009年03月01日 イイね!

誰でも解る馬力のお話し その3

誰でも解る馬力のお話し その3前回までの説明は、特に難しくなかったでしょ!?

質問が無かったようなので、皆さんご理解頂けたということにして、次に進みたいと思います。


さて、前回でも登場したT君ですが、その1に登場した時に比べて、筋トレの成果があらわれて、筋力がアップし、重たいバーベルを持ち上げることが出来ましたよね。

このようにバーベル(負荷)を持ち上げる力を車のエンジンでは「トルク」という言葉で表現します。

トルクとは 「回転力」 で、回転の中心から1m離れた所に「おもり」を吊るした場合に、何キロのおもりを持ち上げることが出来るか?というのを数値で表します。

上の図は、トルクを現す概念図ですが、おそらく皆さんも中学の理科の時間に習ったのではないでしょうか?

「てこ」の原理を習う時に、「輪軸(りんじく)」というのを習いませんでしたか?

輪軸とは、水平な軸に半径の違う滑車を連結固定し、綱や鎖などを巻きつけたもので、てこの原理と同様に小さな力で重たいモノを持ち上げたりするのに使われる装置です。
エンジンでは、その基本的な考え方を応用して、回転軸の発生する回転力を、上の概念図のように中心から1m離れた部分での、釣り合うおもりの重量に換算し表します。

例:1m離れた部分で10kgのおもりを吊るして釣り合う回転力の場合

  10kg × 1m = 10kgm

 となり、トルク=10kgm と表せます。

今回はここまでですが、良く理解して頂けましたか?

もし解らないというコメントが複数入れば、もう少し噛み砕いて説明し直しますが。。。。

(^m^)b

スミマセン、入力ミスでした。 訂正してお詫び申し上げます。
Posted at 2009/03/01 20:40:03 | コメント(9) | トラックバック(0) | クルマのお勉強 | クルマ
2009年02月26日 イイね!

誰でも解る馬力のお話し その2

さて、前回の続きです。

前出のT君ですが、ちょっと思うところが有り、トレーニングジムに通うことになり、ウェイトトレーニングなどにより、グングンと金力、いや、筋力をアップし、ムキムキのマッチョマンに変身しました。

その結果、かなりの重さのバーベルを持ち上げられるようになり、今は75kgのバーベルも頭上に差し上げることも出来るようになりました。

以前の7.5kgのバーベルに比べると実に10倍のパワーアップですね!

そう、パワーアップすなわち、馬力アップです。

もし、前回同様の動作で75kgのバーベルを1秒間で1m持ち上げたら、T君は1馬力の仕事をしたことになりますし、もし1秒間に2回持ち上げることが出来れば、2馬力です。

 75kg×1m÷1秒=1馬力   75kg×1m×2÷1秒=2馬力

では、問題です。

T君が7.5kgのバーベルを2秒間で5回持ち上げたら、彼の仕事量は何馬力でしょうか?


(^m^)b
Posted at 2009/02/26 20:56:26 | コメント(6) | トラックバック(0) | クルマのお勉強 | クルマ

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