2018年02月06日
救えなかった命(後半一部グロあります)
前回のブログで驚愕の事実と書きました。
それは右往左往してその都度薬が定まらないという、最悪な状況を生体に与えてしまった事です。
人間に例えるなら、下痢止めから風邪薬更にタミフルというように全く定まっていない薬を投薬してしまったからです。
以前みん友さんに金魚の望んでいない世界とコメント頂いた事あります。全くその通りだと思っています。先日テレビで見た話題で、甲殻類の調理は今後、生きたままの調理(生茹でや生焼き)は出来なくなるという話題がありました。スイスなのですが甲殻類は痛点があるという事が判明したようなので、可哀想っていうところなのでしょう。だから甲殻類は電気ショックや刃物で一撃で死なせてから調理すると見ました。
欧米諸外国はアジア圏と違い、良い悪いは別として小動物等含めて感情や痛みも考えた殺生(料理)の考えがありますよね。くじらとか・・
話は戻りますが魚を観察して色々調べ、試行錯誤しながら投薬し、改善見られないのでまた調べてを繰り返した時に、魚の行動から病気の原因が分かったサイトがありました。白雲病の原因のひとつに”キロドネラ”っていう寄生虫が居るようです。
主に濾過の吸水口に集まる行動、カラダにもやがかかったように白くなる。これは金魚自体が自分のカラダを守るために、粘膜を自分自身で大量に放出して、ヌルヌルで自身を守る行動のようです。しかしこの寄生虫はこの粘膜を栄養源にするので、更に寄生虫が爆発的に繁殖してしまうということらしいです。
この寄生虫に効く薬は、”過マンガン酸カリウム” ”ホルマリン”
ここで、近くのドラックストアへ出向き、薬剤師さんに相談しました。色々聞いた結果過マンガン酸カリウムは特定向精神薬原料のようなので、販売許可証の無いドラックストアは取り寄せも販売も出来ないとの事。一般人でも購入は可能のようですが、使用目的や住所や名前記入する必要あると、焼肉屋さん経営している姪っ子からラインで確認出来ました。(焼肉屋さん網の掃除で苛性ソーダ必要の事)
私はあるルートから翌日には過マンガン酸カリウム水溶液を無事手に入れる事はできました。

ここで、過マンガン酸カリウムは2.5ppm濃度で40分の薬浴との事。本来ならば、金魚が元気(早期発見)な状態で行うものだと思われます。末期でやるのは如何なものかと悩んだりしました。しかしこのまま放置しても、先無いと思える状態でした。そして、この過マンガン酸カリウム水溶液は0.02mol/Lという、モル濃度が記されています。ここは困った。私には学がない・・言うならばお勉強が苦手な人種でした。
モル濃度の計算式なんて覚えていないので、ラインでSOS。現役薬科大生と○○橋大学院卒の知り合いから回答がありました。
質問はこうです。
10ℓの水に2.5ppm濃度の過マンガン酸カリウム水溶液作るには、ppmは百万分の1だから0.025gの過マンガン酸カリウム入れると思いますが、先の0.02 mol/Lが500ccあるとなっているから、既に水溶液になっていますから、実際にこの瓶の中の過マンガン酸カリウムの含有量はどれくらいですか?と送りました。
過マンガン酸カリウムは1molは158g。(回答得てからウィキペディアで後に知りました)
なのでこの瓶の中には1.58gが含有量で498.42の水。
これを10ℓの水に対して2.5ppmの濃度にするときに、○○ml入れてと答えは教えてもらいましたが、計算式は教えてもらえませんでした。
多分教えてもらっても理解できないからでしょう(笑)
翌朝、過マンガン酸カリウム水溶液の中に生体入れました。この水溶液は紫色で、酸化剤なので反応するとオレンジ色のような色に変色します。


見事に変色しました。金魚も変な行動起こしません。40分後に通常の水のタライに金魚を戻しました。
そしてやっと到着です↓

(メーカー型落ち在庫品のアウトレット品で実習用です)(元の販売価格高めな学校とかで使うクラスに近いそうで、格安で買えたのはラッキーでした)

2回目の過マンガン酸浴終わって、金魚の曇りも半分くらいなくなりましたが、既に色々な合併症を併発しているのは目に見て明らかです(合併症は気が付いた時点でなっていました)。もう駄目だろうな・・
そう感じました。
で、翌日仕事終わって帰宅したところ、浮き上がってはいませんでしたが、死後硬直状態で★になってしまいました。先の顕微鏡のスライドガラスが到着していませんでしたが、その辺に転がってた空き箱に着いている箱の中身見えるようになっている透明なプラ板をスライドガラスとして流用し、鰓内部のところの組織(粘膜)や、体表の白い粘膜を爪楊枝で採取し、爪楊枝の先の組織片をプラ板につけて金魚を入れていた水を1滴垂らし顕微鏡で確認しました。
やはり居ましたね寄生虫が。

(キロドネラでしょうね)


(ギロダクチルスと認識しました)
金魚といってもやはり奥が深いです。車のサイトに金魚の記事。ですが一部共通点があります。それは車が不調な時、エンジン掛からない時。点火系か燃料系か電気系が原因の究明に当たります。昨今の車でしたらODBⅡに故障診断繋いで、原因究明しますよね。
何でそうなったのか。何が原因?誰しも思う事だと思います。
顕微鏡購入は、金魚の異変に気が付いた初期段階から、体表面の組織を綿棒で軽く擦って検体する事によって、まさしく車でいうところの故障診断と同じ役割を果たせるのではないかと感じたからです。原因がはっきりわかれば、それに対応した薬を適量投薬する。今回のように右往左往する事によって、生体に余計なダメージを与えた事は、反省しなければいけません。又今後の生体の異変に早くから対応出来るように、もっと勉強しなければいけないでしょう。
会社の仲間には何処向かってるの?みたいに言われていますが、金魚の獣医さんが近くに居たり、直ぐに調べて頂ければ、なにもこんなマニアックな世界に踏み込まなかったかも知れません。しかし金魚は所詮魚でしょ~とひとくくりにされてしまう小動物なので、獣医さんとして商売にならないでしょうから、あまり存在しないのだと思っています。
金魚や熱帯魚。専門知識持ち合せている方は、残念ながら私の近くには居ません。みん友さんの望んでない世界って言葉は的を得ていると思いますので生き物を飼うという責任、死なせない責任。今回の件でちゃんと面倒を見るという事の難しさを身に染みてわかった次第です。
私の結論
魚の薬は細菌性の薬が多い。寄生虫に細菌性の薬は効かない。
合併症を起こさせてしまった場合は、助かる見込みがない。
稀に寄生虫の薬もありますが、トリクロルホン(殺虫剤)配合で、弱り切った生体には難しそう。
免疫力のある生体は(ストレスの少ない)病気になりにくい。
知識が足りなくて、低水温は細菌や寄生虫があまり繁殖しないと思い込んでいたのが、逆に裏目に出てしまった。
短時間イソジン浴は効果高そう。しかし弱り切った生体には試せない。
最後までありがとうございました
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金魚 | 日記
Posted at
2018/02/06 05:06:36
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