先週末は列車に乗り八戸市に泊まってきました。目的は二つの文化財を堪能すること。
一年ちょっと前に引き続きの歴史探訪です。
まず一つ目、新むつ旅館への宿泊です。知る人ぞ知るマニア向け?の宿です。
八戸駅から八戸線に乗り三つ隣の小中野駅へ。そして駅から10分少々歩くと到着です。
新むつ旅館は明治期に遊郭だった建物を改装した旅館です。明治30年頃の建築とのことなので、ほぼ築120年ですね。
登録有形文化財ってことで
文化庁のサイトにも載っています。
中に入ると決して広くはないですが、随所に歴史の重みを感じます。
おかめのお面は凹凸があるので夜に見るとちょっと怖い。
紹介記事などで必ず出てくるY字階段。
そして空中廊下。
廊下の隙間から階下が見えるところもあります。
歩くと床がギシギシ言うとか、すきま風とか、そんなところは古い木造建築らしいです。
部屋はこんな感じ。一人では贅沢です。
資料コーナーには大福帳やらお客さんの名簿やら。達筆で読めませんでした。
置いてある調度品やらはどれも年季が入っており、かなり貴重なものだと思われます。
物置を整理していたら出てきた”引き札”だとか。
100年近く前のものとは思えない発色の良さ、そして緻密さもすごいです。
食事はこんな感じ。これにご飯と味噌汁が付きました。そして日本酒。
ちょっと少なめでしたが美味しかったです。
女将さんにお借りした本。ブログ記事を書籍化したものらしく、元のブログで
こちらの宿の記事も読むことができます。
あと
こちらの記事、泊まりに行く際の参考にした記事です。詳しく書かれていますので、よろしければご覧ください。
と、まだまだ写真はたくさんあるのですが、長くなるのでこの辺で。文化財の建物に泊まれる機会はそうそうないので、とても満足でした。
ちなみに女将さんは御年80歳のこと。年齢を感じさせないくらいお元気で、お話も楽しかったです。女将さん、これからも身体に気をつけて頑張ってください。
二日目は早起きし、陸奥湊の朝市近くにあるみなと食堂へ。
ここでは有名な平目漬丼とせんべい汁の贅沢な朝食。
食後は八戸の町に出て、二つ目の目的である
八戸えんぶり鑑賞を。こちらも重要無形民俗文化財です。
と思ったら、ちょっと着くのが早すぎました。
仕方ないので、えんぶりを観た後に行くつもりだった
八戸市博物館で時間調整。
博物館観覧後に八戸中心街に戻ったら、ものすごい人出。しかも観光客っぽい人より地元っぽい人の方が確実に多い。平日なのに何でこんなに人がいるの?
と思って帰宅後に調べたら、こんな動きがあったようです。
それはさておき、街中で”一斉摺り”と呼ばれる三十数組一斉の演舞が行われていました。
数が多いので迫力はあるものの、短時間で一気にやるのですべてを観ることができないんですね。ちょっと拍子抜けでした。
でも子供たちが踊っているのはかわいいですね。
一生懸命練習したんだろうと思うと、感動でうるうるしてしまいます。歳のせいかな。
街中での一斉摺りの後は、少し時間をおいて市庁前での”御前えんぶり”。
元々はお殿様の前で演舞を披露したもののようです。市長やら市議会議長に加え、南部家の現当主も来ておられました。
えんぶりは初鑑賞だったわけですが、個人的には「一度見れば十分」と言うのが率直な感想でした。(すみません・・・。)
ただ、春を告げる祭りとして歴史も長く、地元でも愛されているようですので、これからも長く続いて欲しいものです。
えんぶり観覧後は、すぐ近くの三八城公園へ。ここは八戸城趾なんです。
それらしいものは何もありませんが、初代藩主の像がありました。
この後は八食センターで遅めのお昼でも・・・と思っていたのですが、急に体調が悪くなり這々の体で帰宅しました。
と、かねてより気になっていた二つの文化財を堪能でき、非常に満足度の高い旅でした。これで体調悪化がなければ、食文化ももう少し楽しめたのですが。
ちなみに、予定では陸奥八仙で有名な
八戸酒造の見学も行くつもりだったんです。これも次の宿題かな。
まあ八戸は行く上でのハードルは高くはないので、また折を見て行ってみようと思います。
Posted at 2020/02/18 20:54:22 | |
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