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2012年11月27日 イイね!

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑱

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑱ 暑さの衰えない真夏の昼下がり。通行止めの標識を恨めしく横目

に見ながら、俺は何とかこの場を離れようと先を急いでいた。このま

まいけば、多少遠回りにはなるが、墓のある森を抜け田んぼの畦道

沿いに走れば、会社に続く国道に出る事が出来る。外は相変わらず

の猛暑だったが、エアコンの付いていない車内は、しかし寒気を催す

程、冷気に包まれていた。俺とB夫の額からは絶えず汗が流れ落ち

てはいたが、それは全て冷や汗だった。お互い無言の車内のまま先を急ぐ…。

 「あの骨は……、恐らく…」

そこまで考えた後、俺はブルッと身震いをした。その姿を、チラチラとB夫が盗み見していたが、

意を決したように俺に話しかけて来た。

 「先輩…、あの…、神社の下に、何が…あったのです?」

俺はその質問には即答せず、しばらくは運転に集中した。B夫も、さらに続けて催促する事も無

かった。しばらくの沈黙の後、俺は擦れた声で自分自身、確認するようにゆっくりと話し始めた。

 「俺も、…俺もよくは分からない。ただ、神社の下に有った骨…恐らく人骨だと思うが、

                          多分、俺の良く知っている人のモノだと感じたんだ…」

 「知っている人…ですか?」

俺はゴクリと唾を飲み込むと、ゆっくりと頭を振った。

 「ああ…。あの、何とも言えない俺自身で無くなる感覚が、…あった」

B夫も正面に向き直り、ゴクリと唾を飲み込んだ。

 「あの…やっぱり、それって…」

俺は額から流れる汗を拭こうともせずに、ただ頷いた。同時に下腹部の辺りが疼きだし、その腹を

左手で摩って、懸命になだめすかした……。



 ……自分の部屋に監禁され、更には自分のベッドに素っ裸で拘束されていた俺は、この三日間

ベッドから動く事が出来なかった。当然の事ながら其の三日間は、俺にとって地獄そのものだった。


 “彼女”は自分の性欲を満たすと、今までの薄っすらと上気した表情を一変させ、また復讐者の

様な険しく冷たい顔となっていた。

 「一応、今回は許してあげるけど、罰として、今日はこのままにします」

そう言うと、ベッドの隅に追いやられていた、毛布や掛布団をソファーの上に投げ出すと、自分は

その毛布にくるまり、そしてソファーに身体を横たえた。

 「…君、おやすみ!」

“彼女”はそう言うと、不安げな俺の表情を無視して、部屋の電気を消すと同時に、エアコンのス

イッチも切った。突然の暗闇に支配された室内は一気に冷気が浸透してくる。みるみる体が冷え

てくるのが分かるが、何も出来ない無力感が追い打ちとなって襲い掛かる。しばらくは何とか気持

ちを切らさずに保っていたが、それにも限度があった。まず徐々に手足の先が悴み始めた。そして

ガチガチと歯の音も合わなくなった音が、暗い室内に木霊する。

 「さ、寒い…たのむ、何か、かけてくれ」

我慢出来なくなった俺は、まだ眠っていないであろう“彼女”に懇願した。やはりというべきか、“彼

女”は薄目を開けてこちらを見ていたようだが、欠伸を一つすると、反対側へ寝返りを打った。絶望

感が圧し掛かり、俺の意識は次第に薄れて行った…。


 翌朝、火傷の様な熱い痛みで目を醒ました。何とか生きている様だった。ぼやけた視界が徐々に

クリアになって行くと、熱いタオルで俺の身体を拭き上げる“彼女”の姿が目に飛び込んで来た。

 「うふ! …君、おはよう! よく生きていたわね! だからご褒美に

                             暖かいタオルで全身拭いてあげるね!」

そう言うと、嬉しそうに俺の胸の辺りをゴシゴシと拭き始めた。

 「ホント言うとね、夕べ…君、死にそうになっていたのよ」

“彼女”は急に甘ったるい声になって言った。

 「でも震えて縮こまっている、…君の可愛いオ〇ンチンを見ていたら、

                      可哀相になって少し温めてあげたの! だから、だから…」

“彼女”の声が急に低くなり、俺の顔を見据えた。

 「感謝しなさい…」

そうして俺の全身を拭き上げた“彼女”は、徐にバスルームから洗面器を持ってきた。

 「ほら! これにオシッコとウンチをしなさい」

事務的で無表情とも言える口調で“彼女”は恐るべき事を言った。

 「もう一度言うわ。垂れ流しにしたくなかったら、コレにしなさい!」

そう言うとは俺の上に仁王立ちになり、そして俺の下腹部を容赦なく踏みつけた。

 「うっ!うぐっ!っぐっぐ!」

苦痛に歪む俺の顔を見下ろしながら“彼女”はしゃがみこみ、

 「早く、出しちゃいなさい」

と、俺の耳元で囁いた…。


 …数分後、屈辱的な行為を終え、満足気に俺の下半身を拭くと、今度は自分の身支度を始めた。

 「私はこれから仕事に行くから、…君はちゃんと大人しくしているのよ!」

訝しむ俺の顔を見た“彼女”は、テレビの横に有る電話機を持って来て言った。

 「…君は、体調不良で2、3日、会社を休みなさい!」

そう言って受話器を俺の耳に押し当てると、会社にその旨連絡するよう強要した。

 「そうそう、変な事言ったら、今度は容赦しないわよ!」

そう言うと、左手でペニスを掴みグッと引っ張り上げると、右手でペニスの根元に剃刀をあてがった。

俺は“彼女”の言う事を聞くしかなかった…。

 会社にその旨を伝えると、“彼女”は今一度俺の手足を縛る紐を確認して、満足げに立ち上がり

自分の仕事に向かった。“彼女”が出て行く玄関のドアが閉まるその先に、なお振り返る“彼女”の

冷たい視線を感じながら、俺の苦痛の一日が始まった…。


  つづく
Posted at 2012/11/27 06:40:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | 私小説 | その他

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