
病院に着くと、今度はバッグから出ないという徹底抗戦が
始まった。この往生際の悪さ、流石“お嬢(仮名)”と言った感
があった。しかしこのバッグはそんな事も想定内で作られて
いた。つまり“底”の方も抜ける様になっているのだ!(笑)
と言う訳で、アッサリ取り出された “お嬢(仮名)” は、これでもかという位、ソコに居る人間どもに
“メンチ” を切りまくった。
「じゃ、お預かりします! 明日の午後にでも引き取りに来て下さい!」
「分かりました。では明日…」
そう言って立ち上がり診療室から出ようとした時、突然院長センセが私を呼び止めた。
ハッ!として、後ろを振り返ると…
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「にゃんにゃん♪ ホレ! ニャンニャン♪ 心配しなくていいニャ~ン♪」
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と歌いながら、操り人形に見立てた “お嬢(仮名)” を駆使して、院長センセは、無理やり
お嬢に盆踊りの様な動きをさせながら、満面の笑みで私を見送っていた。その時のお嬢の
“憤懣ヤルカタナイ” 顔を、私は一生忘れる事は無いであろう…。
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翌日、朝一で病院へと向かった。まだ診療時間まで少し時間が有ったが、私の姿を見た病院の
スタッフに診療室に入っても良いという合図を貰い、少し躊躇いながらではあるが、診療室のドア
を開けた…。
「3匹でした!」
入るなり、イキナリ院長センセが言って来た。
「そうでしたか…」
今度は間違いなく、“森の石松”―だけ― が、父親だろうと直感した。 一瞬沈黙が訪れたが、
「写真見ます?」
と言われたので即座に、
「お願いします」
と言った。
3匹は、既に“形”にはなっていた。人間の胎児と同じ様だった。思わず画面に向けて手を合わせ
た。 もう少し早く、私が決断していれば、新たな生命が形作られる事も無かったのだから、やはり
甘ったるいセンチな思考は、寧ろ残酷な結果を生み出す温床ともなる事を、今もって痛感した…。
無事 “お嬢(仮名)” を引き取り、会計を済ませようと受付に行ったのだが、提示された金額は、
所持金を遥かに超えていた! 一瞬フリーズしたが、スグに現実に戻り、
「“お嬢(仮名)” を、人(猫)質としてココに置いておくので、近くのコンビニに行ってきます!」
と言って、一番最寄りのコンビニを聞いた。
「ああ、ファ〇リー〇ートが近いですよ!」
と受付嬢に言われたので、
「了解! じゃこれからファ〇リー〇ート行って、お金降ろして来ますので!」
と言って、スグにフィットで向かった。
数分後、無事ATMから引き出す事が出来た。
「ふー! 良かった…」
一安心した私は、“サン〇ス” から出て来た。何か違和感が湧き起こった。
「ん? 紹介されたコンビニって、確か、ファ〇リー〇ートでは無かったか?」
何故ここに来たのかは全く分からないが取り敢えず病院に戻り“お嬢(仮名)”を引き取る事にした…。
傷口も痛々しいままの “お嬢(仮名)” ではあったが、昨日と比べても特に変化は見られなかった。
もう子供を産む事が出来なくなってしまったのに、悲壮感は特に感じられない。それが私にとって単
なる気休めである事は解っていたが、それでも少しは心のつっかえが緩んだ様な気がした。
帰宅してからも、特に変化は見られなかった。相変わらず“娘”を虐待し、“息子”を追っかけ回し、
“坊(仮名)”に追っ駆け回されている。そんな光景をボンヤリ見ていたら、急に睡魔が襲って来た。
私はソファーに座ったまま、全身の力を抜いた…。
ふと目が覚めた。隣のソファーでは、“お嬢(仮名)”が仰向け状態で寝息を立てていた。
「すまんな…」
と言いながら、“お嬢(仮名)”の頭を撫でようとした時、お腹に目が行った。そこには手術の生々しい
痕跡が残っていた。撫でようとした手が止まった。
暫くして、“お嬢(仮名)”の頭を撫でた。そして、
「スマンな…」
と、もう一度言った…。
気のせいかも知れないが、あれだけ似ていると思っていた “お嬢(仮名)” とその “娘” だったが、
何となく似ていない様に感じ始めた。“お嬢(仮名)”は一貫して少女の様な風貌であり、前にも言っ
たが、それは例えるなら、“こじるり”風な容姿である。それに対し、最近の“娘”の方は、カワイイと
言うより、≪別嬪≫という文言が似合う猫になっている気がする。それは例えるなら、シュッとした
“夏目 雅子” という感じか。
「皆成長して、一人前になって行くのだから、変わって行って当然なんだよな…」
私は本格的に寝ようと、ソファーから立ち上がると、“お嬢(仮名)”を起こさない様にそっとリビング
の電気を消した…。
ふと、夜中に目が覚めた。夏は発汗が凄いので、トイレに行く回数は激減するのだが、何故か急
に催して来た。“坊(仮名)”にバレない様に、そーっとトイレに向かった。“坊(仮名)”に気付かれたら、
散歩を猛烈に≪催促≫してくる事が分かっているからだがその途中に在る和室の前を横切った時、
“娘” が、スヤスヤと寝ている姿を見つけた。一気に、子供が生まれたばかりのオトーサン状態の
ニンマリ顔に変化し、仔猫の元へと向かった。
「う~ん、相変わらず、きゃわゆいデチュねぇ~!」
と、仔猫の顔に自分の顔を近づけた時、一瞬にして≪デジャブ≫ が、冷たい氷柱となって脊髄を
駆け上がって来た。
「こ、怖ぇ~!!」
半目どころか、“ガン見” の状態で、スヤスヤと寝息を立てる “娘” を見て、
「う~む…やはり血は争えん…。お母さんにそっくりじゃ!」
あっと言う間に、“前言” を、撤回していた…。
≪母≫ ≪娘≫
私はしかし、また人知れず口元を緩めると、暗闇の向こうに在るトイレへと向かった。
偉大なる母親を越えるポテンシャルの可能性を、ハッキリと感じたそれは瞬間だったから・・・。
つづ・・・・・・かない!(核爆)
※ 尚、この模様は、愛車紹介ヤマハPC28 の フォトギャラリー内にアップしておりますので
どうぞご覧下さい! 因みにスマホかPCであれば、“
ココ” からでも御覧になれます!
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そ し て ―――――――――――――――――――
P.S
こうして “お嬢(仮名)” の子供達は、この世に4匹だけとなりましたが、実は名前が決まっている
のはその内の2匹だけでして、ウチに居る “息子” と “娘” には名前が決まっておりませんでした。
と言う訳で、ココで発表する事にします! この子達は完全に “ワタクシの子” ですので、仮名で
は無く本名となります!
と言う訳で、まず、“娘”の名前から!
彼女の名前は・・・・
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≪ミーコ≫ ヾ(=゚・゚=)ノニャンニャン♪
と、なりました!!(爆)
ベタだと言わば言え!! しかし、この名前、実はそんなに多くないのである!
以前も言ったが、人気名前ランキングの上位20位の中に入ってそうで、実は入ってないのである!
似たような名前は有る! 「ミィ」「ミコ」「ミィコ」「みぃちゃん」は有ったのだが、「ミーコ」は無かった
のである!(笑)
と言う訳で、今後は “ミーコ” と呼びますので、皆様お引き立ての程、
宜しくお願い致しまする!<(_)>!<(_)>!<(_)>!
そして、“息子”の方は…
名前は……、まだない……(核自爆)
ま、今週中には決まると思いますので、その時いずれまた発表致しまする!!(^。^;)
という訳で、緊急特別版をお送りしました!!!
でわでわ!