全世界に共通していることですが、交通事故の80%以上はドライバーのミスが原因で起こっています。そこで交通事故を減らすためにはドライバーのミスを未然に防ぐことがきわめて重要なのです。そのために自動車メーカーは様々な電子制御技術を開発し、実用化してます。ABSから始まったシャシー性能の電子化はトラクション・コントロールにも展開され、、最近ではESP(ESC)など総合的な予防安全技術にたどり着きました。
しかし、一方で他の問題も起きています。
それは「ドライバーが技術を食う」という現象を引き起こしているのです。もう少しくわしく説明すると、90年代にABSが普及した時、追突事故が増えました。ドライバーはABSが「利くブレーキ」と錯覚し、車間距離を縮めてしまったのです。この「技術を食う」という現象はハイテク時代の死角かもしれませんね。コンピューターと人間の関わり合いをどうしていくかが、これからの課題なのです。
クルマの主役はあくまでドライバーであって安全認識はハイテクの時代でも普遍的です。ハイテクはあくまでドライバーをアシストするだけなのですから。
「スマート・エアバッグ」や「スマートハイウエイ構想」など、知的な技術やシステムが注目されてますが、基本はドライバー(人間)がどこまでスマートになれるか。ハイテクがなかった時代は多くのドライバーはもっと運転に集中していましたから。
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2008/07/07 01:41:49