
以前に自動車専門誌「NAVI」の紙面でこのテーマで原稿を書いたことがあった。時は少し流れたが、同じようなテーマで考えてみよう。
新入社員は社会に出ると色々な人と出会う。それはそれで刺激的なことだが、実は人との出会いは人生を左右するほどの重要なことなのだ。一見親切そうに見えても心の中までは分からない「人それぞれ、人生色々」とは小泉元首相が好きな言葉であるが、人との出会いは「一期一会」。とにかく一生合えないかもしれないと思って全力でぶつかっていこう。
さて、話しを自動車に戻すが、実は自動車との出会いも同じことが言えるかもしれないね。私は18才の時スカイライン(GC10)と出会ったおかげで、ずっぽりとモータースポーツの世界に足を染めました。スカイラインと出会わなければ、間違いなく別の人生を歩んでいたでしょう。
でも、最近の日本車に人生を変えるほどのオーラを持った自動車は少ない。それどころではなく、自動車ビジネスは売れない病にかかり、とても歪み始めているのです。綺麗に飾られたショールームの壁一枚裏側では壮絶な販売合戦が繰り広げられているのです。家電製品と違って1トン以上もする鉄の塊が、次々と工場から作り出されているから何が何でも売ること。最後は「自社登録」という禁じ手を使うこともあるという。最近は有名な輸入ブランドも手を染めているようだ。
だから自動車雑誌に書かれているような自動車文化だの、哲学だの、愉しさなど感じているヒマは今の日本のセールスマンにはないかもしれない。ディーラーの経営者も同じで多くの地場資本は廃業か経営難に追いやられている。つまり、自動車ビジネスの最前線では明日の米一俵を稼ぐことに命をかけている厳しい現実があるのです。
そんな状況だからこそ、日本車は価格を安くし、売るための性能開発が優先される。昔のクルマのように根性の座った自動車が少ないのはそのためかもしれないですね。そこで社会人になろうとしている皆さんにアドバイスしましょう。私が薦めたい新車は少なく、無理して新車を買わないで中古がいいかもしれないね。
コンパクトカーは若い人のエントリーカーとして最適なのでお勧めですが絶対条件はMTであること。ATでクルマを覚えたら一生運転は巧くならないよ。最後に我が家で実践している自動車との付き合い方の5ケ条を教えよう。
1)AT免許は言語道断
2)最初の10年はクラッチ付きMTを乗ること
3)最初の3年はカーナビ禁止
4)運転中は携帯は絶対に禁止=クルマと対話しろ
5)助手席&後席の人がベルトするまでエンジンをかけるな
ちょっと贅沢ですが親としてはカーテンエアバッグとESP(横滑り防止装置)は装備させたいですね。社会人になる新人君、いい人といいクルマに出会えることを祈ってますね!
PS:写真はロータススーパー7。こんなマシンと出会ったらみんなF1ドライバーを目指すと思うよ。
Posted at 2008/03/30 22:22:31 |
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