みな様こんにちは&こんばんは。
アマチュア無線と聞いて皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか。
マニア?スパイみたい?、大きなアンテナが気になる?
と、いろいろだと思います。
silvermittが初めてアマチュア無線を知るきっかけになったのは、小学生の時からBCLというラジオ放送局の受信をしていて、短波帯で放送でない「会話」が聞こえたことからです。
中学生になったので物欲(笑)、雑誌広告にあるような立派な無線機が欲しかったのですが、手に届くものではなく、小型のナショナルRJX601とか井上電気IC502が欲しくなり、無線従事者免許も取りに行き、無線局としての開局申請をして局免許を取りました。
まだ電話級といわれていた時代です。現在は第一級、二級、三級、四級アマチュア無線技士と変わっており、出力も10W制限の電話級が今は50MHZでは20Wまで認められています。その上の資格では50W、200W、1KWとなっています。
無線と言えば、トンツーでおなじみのモールス符号を使った通信ですかね。電鍵(キー)で手首を上下に振って送信していました。でもすぐにそれでは手首が疲れるので(笑)、左右に振るタイプで、隙間が狭い2枚の板の根元に接点がある電子的キーが登場します。左を押せば「トトトトト」と単点が連続に出ます。右の板を押せば「ツーツーツー」と長点が連続します。これを上手く親指と人差し指で交互に繰り返し押して「ツートツート ツーツートツー」(欧文のCQ)となります。
マイクを使った通信では、初期からあるAM(振幅変調)から、帯域が広い超短波帯ではおなじみのFM(周波数変調)があり、それぞれ搬送波といわれるエネルギーが出っぱなしで短波では効率も悪く、雑音ギリギリの微弱電波の受信には不向きとなっています。
そこで、のめり込んだのがSSBと言われている方式の通信でした。シングルサイドバンドの略で、帯域がAMの半分で済み(シングルのサイドバンド)、搬送波は必要ない変調方式です。しゃべった分だけの電力が消費され、音声の強弱により出力電波も変化します。
50MHZのSSBにぞっこん填まり込み(今で言う「沼」ですかね(笑))、全国にある市の運用局との制覇を目指し、完全制覇は逃し、現在は552市(50MHZのSSB限定)となっています。
さて、時代の変化はインターネット、携帯電話の普及でアマチュア無線の醍醐味が薄れてしまった感があります。いつでもどこでもテレビ電話やEメール、LINEトーク等で連絡が取り合えるからですね。でも、アマチュア無線では無線機という機械を介しての技術の追求?、普段通信できない地域との希に現れる最良コンディションで通信できる楽しさは、アマチュア無線ならではだと思います。ヨーロッパなどとの通信では、直線距離で近いショートパスという伝搬で届くのと、その地球の反対側を伝搬するロングパスというのが同時に起こると、伝搬距離が異なるので、エコーが掛かったように聞こえます。地球を取り巻く電離層による二重送達ですね。このように楽しめるのも魅力だと思います。
話は戻り(^_^;)
パソコンが普及してきた1990年頃、NECのPC9801やエプソンのPC286などのパソコンと無線機を繋いだパケット通信というのにもハマりました。
今で言うところのチャット、メール、アプリのダウンロードですね。
ウインドウズがなくMS-DOSの時代だったと記憶しています。
無線機に繋いだパソコンに「CQ DE(こちらは)J※1※※※(コールサイン)を打てば、相手のパソコンに送信したメッセージが表示され、交互通信でチャットのように行えて、特定の無線局、たとえば友人に宛てたメッセージをメールボックスという相手の無線機(モデム)の中に放り込むことが出来ます。極超短波帯で見通しの距離しか届かない電波を中継できるアマチュア無線局が地域に点在しており、東京からでも大阪や九州まで何局もの中継局を経由してメッセージを届けることが出来ました。今ではLINEですみますね(笑)。
これが自分最初のデジタル通信の始まりでした。
それから約30年が経過・・・(笑)。
再びデジタル通信に挑戦、第二章の始まりです。
パソコンと無線機を繋いだ通信には変わりないのですが、FT8という方式が爆発的に増えて、世界各国、珍局、海外の無人島などへの移動運用(ペディション)で盛んに行われています。
60歳を過ぎて頭が追いついていかないのですが、この通信方法にチャレンジしてみました。
FT8とは、2017年に発表され瞬く間にユーザーが増えたデジタル通信方法です。特徴はローパワーで小さなアンテナでも海外との通信を可能としたことです。音声電話で聞き取れない微弱な電波は、電信に切り替えるとなんとか聞き取れることがありますが、FT8では雑音よりも小さな音で聞き取れない(笑)にもかかわらず復調(通信が)できてしまうところです。人間の耳って当てになりませんね(爆)。
まず必要なのは、パソコン、USBケーブルそしてSSBモードの送信が出来る無線機とアンテナです(FM波を使ったデジタルモードD-STAR、WIRESもありますが、ここでは短波帯を操作するSSBのデジタルモードが使える無線機とします)。
ソフトはWSJT-Xが必要となります。フリーです。
自分の無線機はHFと50MHZ帯はIC-7300です。
ソフトをインストール
設定では自局のコールサインとグリッドスクエアー(地球を網目で区切った地域の地点番号)を入力して、ソフトに無線機の機種(IC7300)を選択、あとはデフォルトのままで良いと・・・調べたところに書いてありました(汗)。ここまで時間を要しました(爆)。
無線機と接続!
と、ソフトが無線機を認識してくれません。ドライバもインストールしたのに・・(>_<)。
またまた、いろいろサイトを調べてみたら、無線機の最新パージョンでないと・・
無線機メーカーのサイト(ICOM)に行き、ファームアッププログラムをダウンロード、無線機内のソフトを更新しなければなりませんでした。
さてと、無線機のバージョンを更新した後、無線機とUSBでパソコンに接続、FT8を受信するソフトを立ち上げ、モニター開始!
おおおーー。無線機を認識し、デジタル通信の内容が見えてきました。(^_^)/。
重要なのは、時刻合わせとのこと。
パソコン内部の時計を正確に合わせないと、送受信のタイミングが合わないとのこと。
1送信時間は毎分0秒から15秒間隔で30秒、45秒と連続15秒送信して(厳密には12.64秒)相手局と交互に行われます。
特記したいのは(まだ内容を把握していない部分もありますが(^_^;))、
1つの周波数に何局もが変調(ピーとかプー、ボーと耳で聞こえる音程)して更新が出来ることです。電話や電信で言ったら「混信」ですね(笑)。
1つの周波数で数局が同時に交信できるなんて、なんとSDGsなことでしょう。
それも大出力のパワーがいらない、エネルギーの無駄がないのもイイですね。
アマチュア無線には世界で統一した許可された帯域があり(若干国際地域により周波数帯の幅が違うところもありますが)、それぞれ運用が決められた周波数1波というのも、電話や電信のようにダイヤルをぐるぐるまわして周波数を変更しながら通信相手を見つける手間もいらないです(笑)。
FT8の運用周波数は
1.909MHz
3.531(国内通信が中心)
3.573(海外通信に限る)
7.041(国内通信が中心)
7.074(海外通信に限る)
10.136
14.074
18.1
21.074
24.915
28.074
50.313
になります。
もし短波帯が聞けるラジオをお持ちでしたら、この周波数の
(受信AMモードでも良いですが)電波で、「ぴーーーー」「ぼーーーー」って聞こえて、
それぞれの時間が15秒で途切れ、次の電波がすぐに15秒続けば、それがFT8の電波です。
7MHzを見てみます。
LU局と交信できるのですね。LUってどこ?
調べるため先日から使っているハムログで打ち込んでみると。
アルゼンチンだとわかりました。
さて、デジタルモードの受信が成功したことですが、まだやらなければならないことがあります。無線局設備の変更(追加)による無線局免許状の書き換えです。
総務省が管轄しており、電波形式などの変更申請がインターネットで行えます。
「電波利用 電子申請 届出システム」です。
無線局免許の電波型式とは、認定登録されている(自作機でも保証認定を受ければ可)無線機が発射する電波のうち、無線従事者免許の資格内の電波型式となります。
たとえば無線従事者4級(旧電話級)の人は電信(CW)の電波が出せません。
AM、FM,SSBはどの従事者免許でも出せますが、周波数帯が定められており、上級者しか発射ではない14MHzとかで申請時にその免許の範囲内の周波数しか免許が下りません。
FT8はどんな電波形式?
調べてみました。時間が掛かりましたが(笑)。
F1Dとのこと。詳細はパケット(FSKまたは副搬送波FSK・主搬送波SSBのもの、いずれの場合も。)らしい。難しいです(汗)。
自分が無線免許取った頃はA3 F3 A3J A1などの形式でした。みんとものOMさんでこの頃の方も多いと思います。
平成16年に電波形式の改正があり、ややこしく?なりました。電波型式の表示があたらしくなり、たとえばA3JだったのがJ3Eとなり、そしてまたまたややこしいのは(個人の感想ですが)一つの電波型式表示をそれぞれ指定するのではなく、数個の電波型式表示を包括的にした記号となりました。
J3EとなったA3J(SSB)が、3HAになり、3HAはA1(電信)新表示でA1Aおよび4HAを含むとなって(さらに難解)、4HAとは書くと大変なので簡単に書くとAMとSSBとFMなどをまとめた型式群となりました。
さて、FT8を運用して、送信するには電波型式を申請しなければなりません。
自分の記憶では、電波型式が新しくなり、訳が分からない状態でほぼ全部(従事者免許と無線機が許す範囲で)届けています。
あらためて自分の無線局免許状を見てみると・・
3HA 3537.5KHz 50W
・
(途中の行を省略)
・
3HA 7100KHz 50W
3HA 18118KHz 50W
・
(途中の行を省略).
・
3VA 28.85MHz 50W
3VA 52MHz 50W
以下略
となってます。さて、3HAと3VAってなんだろうと忘れかけていたので調べてみたら。
3HAも3VAもF1Dが包括されていました。
電波は出せる状態になっています。しかーーーし待った!
またまた、また、調べてみると、パソコンなどの附属装置を使う場合は、届け出をしなければならないと、お国の定めがありました。
あたらしくF1Dを申請して無線機を登録しなければならない状態より、許可されている電波型式であり、附属装置を追加するのは簡単とのことが分かりました。
さきほどの総務省のインターネットで
無線局に係る事項書及び工事設計書画面の「変更する欄の番号」で「16 工事設計書」にチェックを入れ、「15 備考」欄に「デジタルモードのため附属装置(PC)を接続」と入力するだけとわかりました。
入力を確認し、「送信」するだけですね。
後は、、、受付されて、許可が出れば
はれてデジタルモード第二章の始まりとなります。あと、何日後には(爆)。
先ほど書いた無線周波数をワッチ(受信・モニター)していると、7MHzでヨーロッパや南米、28MHzでは中国、台湾、シンガポールなどのアジアが多く入ってきます。電波の音が聞こえなくても?ピーっと言う極小レベルの音でもパソコンはデータを再現してくれています。50MHzでは過去にはアフリカ、南米、ヨーロッパも聞こえ、通信したとのこと。音声の通信では出来ない微弱に受信したものでもOKなんですね。
FとTは開発した物理学者のイニシャル、一人はノーベル賞受賞者とのこと。
デジタル通信から、今後は何の通信が可能になるのでしょうかね。衛星通信や月面反射通信はもうすでに昔からあるので、、何だろうかなぁ。。。
動画で8K映像の送受信?相手との通信で疑似体験VRを使う?まだまだ先が楽しみです。。(頭は追いつきませんが)。