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しんげん神奈川のブログ一覧

2012年10月05日 イイね!

たまには息抜き致しましょ!

たまには息抜き致しましょ! 今日は久しぶりに、犬友数名とカラオケに行ってきました。

勿論私が主催するカラオケなので、普通では有りませんが。


 という訳で今回のカラオケテーマは、ズバリ “アニメ縛り”

です!(爆) コレは元々、犬友マダーム達とアニソンの話で

盛り上がっていた時、或る共通項が判明したからです。それ

はつまり、皆オッサン・オバサンだったという事!(大爆) 要するにアニメ創世記の頃の歌しか歌えな

いという事が白日の下に晒された事を意味します!(核爆)


 そんな訳で、皆歌う気満々の、“大人のカラオケ大会byアニメ縛り” が華々しく開催されました!

トップバッターは勿論、私から! まずはしっとりと“真っ赤なスカーフ”から始まり、“エイトマン”、

“鉄人28号”、“狼少年ケン”、“悟空の大冒険”、“スーパージェッター”、“マッハGOGO”、“アクビ

娘”、“夜霧のハニー”、“今日もどこかでデビルマン”、“みなしごハッチ”、“キックの鬼”、新しい所

では、“キャッツアイ”、“エヴァンゲリオン”等々…。

 そして最後は、皆で“鉄腕アトム”の大合唱で幕を下ろしました。皆さんノリノリのうちに幕が下り

ましたが、私は少し不満が残りました。それは検索しても、“レインボー戦隊ロビン”と、“哀戦士”は

絶対あるはずなのですが、見つからなかったからです! 

 この2曲だけは歌いたかった!!(苦笑)


 という訳で、今度どなたか一緒にカラオケ行きませんか? 勿論アニメ縛りですが・・・(大爆)


   でわでわ!
Posted at 2012/10/05 04:01:29 | コメント(4) | トラックバック(0) | 身近な事 | 暮らし/家族
2012年10月04日 イイね!

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑨

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑨ 未だ現場検証が続いている“彼女の家の周りは、寒村にもかか

わらず、警察官や村人達でゴッタ返していた。

 「私は、いつかこうなると思っていたのよ…」

 「そうよね~。所詮パン助とはいっても、女郎には違いないものね~」

 「あー、やだやだ! 早くこの家ごと燃やしてしまえばいいのに!」

 「そうそう、この家の…君も、半年前から行方不明だったんだって!」

 「そーなの!…道理で最近見かけないと思っていたわ…」

アチコチから、これ見よがしに聞こえて来る、非難めいたお喋りが咲き誇る中、現在この家の唯一

の住人が教師たちに伴われて帰って来た。騒がしかった周辺がピタリと静まった。

 「この子が母親の娘です」

そう言って教師が警官に紹介した。

 「そうですか…。 あ、現場には入らないほうがいいので…」

そう言うと警官は、やんわりと現場に入ろうとする一行を押し止めた。

 「中で、いったい何が?…」

 「その前に色々とお話を伺いたいので、先生方はこちらの方に来て頂けますか?」

一行が指示に従い、警察官の大勢いる場所へと誘導しようとした時、

 「あ、娘さんは私と一緒に来て下さい」

と、“彼女”だけが二人の警官に挟まれ、現場の中へと連れて行かれた。

 「チョット中が凄い事になっているから、余り周りを見ないで付いて来てくれるかな?」

警官はさりげなく“彼女”の視界を遮るように前に立ち部屋に入った。“彼女”は俯きながらついて

行く。しかし、たとえ周りを見なくても、部屋中に充満する血の匂いと、肉の焼けた臭いは、隠しよ

うも無く“彼女”の鼻腔に滲入してくる。思わず嘔づく“彼女”を、警官が優しく介抱しながら、しかし

ハッキリとした口調で“彼女”に言った。

 「あそこに座っている人は、間違い無くアナタのお母さんですか?」

所謂“面通し”だった。“彼女”がそっと顔を上げた先に、数人の警官に囲まれる中、柱に寄り添っ

て座り込んでいる母の姿が目に入った。呆然とへたり込む母は、10歳は老けたように見えた。

“彼女”を見つめる警官の視線を頭部に感じながら、コクリと頷いた。

 「そうか…。じゃもういいから外に出て…」

 「母と! 母と話をさせて下さい!」

促そうとする警官に対して、突如“彼女”が叫んだ! 現場にいる警官達の視線が一気に集中する。

 「…ちゃん?…ちゃんなのね!」

今まで項垂れていた母親が、急に顔を上げて“彼女”を探した。

 「お母さん!!」

そう言うや否や、警官を振り解き、“彼女”は母親の胸に飛び込んで行った。一瞬引き離そうとする

警官達ではあったが、その手が躊躇しているように止まった。

 「おかあさんおかあさん!」

母娘は渾身の力を込めて抱き合った。

 「ごめんねごめんね…」

母の血で染まった頬から涙が零れ落ちる。それを感じた“彼女”はより一層力を込めて母を抱き

しめた。そしてその肩越しに、“彼女”はチラリと戸が開いたままの押し入れの中に目をやると、

いつの間にか失禁の跡や吐瀉物は無くなっているのに気が付いた。

 「じゃあ、もうそろそろいいか…」

警官の一人が、ゆっくりと親子の間に割って入った。

 「お前サンは、まだ質問に答えていないぞ!」

警官の口調は元に戻り、二人を離す。

 「娘さんにも色々聞きたい事が有る」

そう言って警官達は、娘を別の部屋に連れて行った。

 「娘は、娘は全く関係が無いので、許してください!」

 「話を聞くだけだ!」

一喝する警官を横目に、“彼女”は静々と別の警官について行った。

 「まず、アナタのお父さんは、今どこに居ますか?」

それが、隣の部屋に連れて行かれてから“彼女”が最初に聞かれた質問だった。

 「…知りません…」

 「じゃあ、いつからいなくなったの?」

 「…半年…位、前からだと思います…」

 「その間は、御婆さんとお母さんの3人きりで?」

コクリと“彼女”頷いた。

 「お母さんと御婆さんの仲は悪かったの?」

コクリと“彼女”頷いた。

 「…アナタは、…御婆さんと、仲悪かったの?」

一気に核心をついてくる感じがした“彼女”は、警官を見上げた。

 「どうなの?」

全く怯む気配も見せずに、警官が淡々と質問する。

 「あまり…」

 「あまり何?」

 「なか…よくは、無かった…です…」

警官はいったん顔を上げると一息つき、また“彼女”を見据えながら言った。

 「今朝…」

 「今朝?」

 「何時頃、家を出ましたか?」

思わず下を向いた“彼女”を、警官は鋭い眼差しで睨んだ。

 「何時頃、家を出ましたか?」

再度同じ質問をぶつける。

 「7時半…頃…だったと…思います…」

ふーん。と言った表情で警官が続けた。

 「御婆さんが亡くなった時間が、今朝の6時半から7時半の間なのだけれど…」

それを聞いた“彼女”の身体が硬直する。

 「アナタは、この場にいたのではないですか?」

 「……」

俯いている“彼女”の身体が小刻みに震え出した。警官が質問を変える。

 「先程、先生方から貰ったものが有るのだけど…」

そう言って、警官は外に待機していた部下を呼び、或るモノを受け取った。

 「コレ、何だか分かるね」

そう言って警官は“彼女”に弁当箱を突き出した。

“彼女”はソレを見てスカートの裾をギュッと握りしめた。

 「このお弁当箱に、御婆さんの血が付いていたのだけど…」

“彼女”は俯いたまま顔を上げない。

 「何が有ったか、教えてくれるかな?」

突如思いつめた表情で“彼女”が言った。

 「母は、母は、悪くありません!」

警官は目で先を促した・・・。


 “彼女”は、これまで母娘で受けた虐待や嫌がらせ、そして老婆を殺すまでの経緯を、少しずつ

ではあるが、ボソボソと話し始めた。勿論、殺し方についてまでは言及しなかったが…。

 「だから、だから、お母さんは、悪くありません!」

いつの間にか室内は静寂に包まれていた。中には涙ぐむ警官も居たほどだった。隣にいる母親

にも聞こえていたのか、すすり泣いていた。

 「何故それを黙っていたの? 黙っている事も犯罪なんだよ」

気を取り直して警官が口を開いた。

 「私は、私は死刑になってもいいですから、母を、母を許してあげて下さい!!」

“彼女”の魂の叫びだった。しかし、そんな叫びに惑わされる事無く、警官はそれを冷たく事務的

に否定した。

 「それは出来ません。それよりも、アナタも隠匿者として署に連行します」

それを聞いていた母の声が、隣から聞こえた。

 「娘は、娘はどうなるのでしょう?!」

 「お前と一緒に署に連れて行って、取り調べる事になる。まあ、お前はこんだけの事やらかした

  んだ! タダで済むとは思うなよ!」

一際強い口調で、警官の一人が母に詰め寄った。一瞬、何とも言えない“嫌な”空気が部屋に流

れた。すると…。


 いつの間にか髪を振り乱した母が、ムックリと立ち上がった!

 「……お・の・れ~!! 下手に出ていれば図に乗りおってー!」


   ―― 突如、母の声がまた、あの時と同じ声に変質していた… ――


   つづく
Posted at 2012/10/04 17:11:10 | コメント(4) | トラックバック(0) | 私小説 | その他
2012年10月03日 イイね!

懐かしマシン! ライダー編

懐かしマシン! ライダー編※←こんな3ショット昔では有りえなかったですよね~(笑)


 先月行われた、“鈴鹿サ-キット 50th Anniversary” の

模様が、テレビで放映されていた。思わず見入ると、オッサ

ンの心は、あっという間に80年代初期へタイムスリップ!

 まあ、懐かしい顔が出て来る出て来る!(爆) ライダーではジム・レッドマン氏から、玉田まで、

正に創成期から現在に至るライダー達が一斉に集まっておりました!(玉田は、もう現在ではな

いか…爆)

 そんな中、一際目を引いたのが、G・クロスビー氏と、K・バリントン氏でした。他の偉大な有名処

のライダー達は、結構メディアに出ているので、さほど感動は有りませんでしたが(失礼!) この両

名は、正に日本の第2次バイクブームを造り上げた素晴らしいライダーでした。G・クロスビー氏は

言わずと知れたヨシムラ全盛期のエースライダーで、後にWGPにも参戦し、何度も表彰台に上が

る活躍を見せましたし、カワサキのワークスライダーとしてWGPにフル参戦を開始したK・バリントン

氏は、見事にカワサキの期待に応えて1978年と1979年、激戦区である250ccと350ccの両クラスで

2年連続ダブルタイトルを獲得するという快挙を成し遂げた、世界的に見ても偉大なライダーでした。

 しばらくは夢の様な時間を過ごす事が出来ましたが、最後は現実に戻される事が・・・。

 或る者は、頭が薄くなり、或る者の腹は出っ張り、まっすぐ歩けずよろめいたり・・・。


 ・・・・・・みんな、オッサンになったなぁ~(大爆)


  でわでわ!

 ※尚、この模様はNSR250Rのフォトギャラリーにアップしていますので、是非ご覧下さい!
Posted at 2012/10/03 18:31:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | モータースポーツ | クルマ
2012年10月03日 イイね!

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑧

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑧ 既に全身血塗れの肉塊と化している老婆の傍に、仁王立ちで立つ

嫁が、爪先で胸の辺りの感触を確かめる様に小突くと、その顔がや

や曇った。この状態でも止まっていない心臓の鼓動を感じた嫁は、

 「チッ」

と舌打ちをすると、一転笑顔で肉塊に囁いた。

 「まだ私の声が聞こえる? じゃあ、可哀相だから、とどめを刺して

 やるよ! 有り難く思いな!」

そして、刃こぼれだらけの包丁を首に押し当てた。

 「じゃあな!」

そう言うと包丁の柄に両ひざをあて、一気に全体重を乗せた。

  ザンッ!

呆気なく切り離され飛び出した生首が、勢い余ってゴミ箱をなぎ倒した。床に生ごみが散乱する。

 「全く、死んでからも手を焼かせるババァだね」

ゴミを掻き分け首を探すが、周りの生ゴミと同化して、直ぐには見つからなかった。

 「あったあった」

と、髪を掴みあげると、その先に真っ赤に染まっている生首が付いていた。

「これじゃまるで駄菓子屋で売ってる紐のついたイチゴ味のキャンディみたいだねぇ」

せせら笑った嫁は、その生首を先程白いリボンを燃やしたばかりのコンロに近づけた。

 「お前がやった事が、どんなに酷い事だったか、死んでも思い知らせてやる!」

そう言ってコンロを強火にして火を点けた。勢いよく青い炎が上がる。しばらく炎を見ていた嫁は、

コンロのゴトクが真っ赤になると、ゆっくりと髪を掴んだまま、その生首を降ろしていった。ジュー!

っと肉の焼ける音と黒い煙が、一気に台所に湧き上がる。

 「あーはっはっはっは! 自分の不徳を呪うがイイ!」

みるみる血が焦げ、目や耳の窪みから、沸騰した肉汁や脳味噌が噴き出してきた。部屋中に人の

焼ける嫌な臭いが充満した。そしてあっという間に髪まで燃え上がり、単なる料理の具材と化した

生首は、いつまでも不気味にジュージューと音を立てて焼けて行く…。


 押し入れの中にいた“彼女”は想像を絶する出来事に、腰が抜け失禁していた。今や手だけでな

く、唇の震えも止める事が出来無いでいた。と、突然母がこちらを睨みつけた。身体が硬直し動け

ない“彼女”は、目を見開き、その姿を受け入れるしかなかった。母親が押し入れに向かって行くと、

ガラッと勢いよく戸を開けた。押し入れの中、恐怖に震える“彼女”に母親が唐突に言った。

 「ほれ! あんたの仇を討ってやったよ!」

いったい何の事か分からないまま、表情で“彼女”は先を促した。

 「あんた知らなかったの? あのガスコンロ…。」

 「?」

 「あんたが大事に飼っていた神社の猫。あのババァが捕まえて来て、アノの

                  ガスコンロで茹で殺した後、アンタにソレを喰わせたんだよ!」

 「!!!!」

 「だから仇を討ったのさ!」

 「!?」

 「猫は塩茹でだったから、ババァはこんがりと焼いてやったよ! あーはっはっは!」

真っ青に青ざめた“彼女”をさらに追い込むように母親が言った。

 「そうだ、折角焼いたんだから、アンタ喰えば? ほっほっほっほ!」

そう言って台所に戻った母親は、こんがり焼けて、あちこちから肉汁が湧き出る老婆の生首を、

“彼女”の目の前にドンッ荒々しく置いた。置いた衝撃で、アチコチから熱い“つゆ”が飛び散った。

“彼女”は急激にこみ上げてくるものを抑えきれず、その場で吐瀉を繰り返した。

そんな娘の様子を無視するように、母親が淡々とした口調で続ける。

 「折角あんたの仇を討ってやったのに、喜びもしないのかい…」

そう言った後、暫く考える素振りをした母親は、“彼女”に言った。

 「あんたは、このまま普通に学校に行きなさい。

              あ、そうそう、お弁当を忘れずに持って行きなさいよ!」

そう言って、母親は血だらけの弁当箱を“彼女”差し出した。その弁当箱をよく見ると、ポツポツと

老婆の肉片の付いていた…。


 “彼女”はその日も普通に登校してきた。勿論違うクラスの俺が、“彼女”の変化と今朝の惨劇を

知る由も無い。昼頃になってようやく“彼女”の家で何かが起こった事を知った。“彼女”の担任が

血相を変えて、至急自分と一緒に自宅に行くよう指示があったからだ。学年主任と教頭も慌てて

同行した。その只事では無い雰囲気に、クラスの緊張が高まった。どこのクラスにも一人や二人い

る情報集め好きのヤツが、早速職員室に潜り込んで、情報収集をしていた。そんなヤツが驚愕の

情報を特ダネとしてクラスに持ち帰った後は、ハチの巣をつついた様な騒ぎとなった。

 「“彼女”の母親が殺人者か…」

 「これから“彼女”どうするんだろう?」

 「いやいや、その前に俺達が明日からどう“彼女”と接するのかが先だよ!」

 「怖いわねー」

 「でも、なんとなく、あの子の母親ならやりそうな気がしたわよね…」

こんな田舎では、滅多に起きない大事件に、皆一斉に評論家気取りとなっていた。その余波は、

あっという間に全学年に波及した。どのクラスも同じようにハチの巣を突っついたように騒いでいた

ようだが、俺のクラスだけは少し違った。おおっぴらには騒がず、皆がヒソヒソ話をしていた。そして

その後、必ず俺の方を見るのだ。俺もこの時ばかりは何ともしようが無い状態に陥っていた。“彼

女”への愛情は冷めつつあったが、しかしまだ別れた訳でも無いのだ。当時の俺は、まだそれほど

擦れても無く、純粋に“彼女”を心配した…。


 翌日、事件の詳細を聞いた俺は、他のクラスメートと同様に、ただただ動揺した。何故なら、その

事件の続報が舞い込んで来たからだ。


                      ――“彼女”の母親の自殺――


    立て続けに起こる凶事。それは有る事を暗示していた。

                      そう、ココから一気に、俺の人生が転がり落ちて行く……。


    つづく
Posted at 2012/10/03 03:57:16 | コメント(2) | トラックバック(0) | 私小説 | その他
2012年10月02日 イイね!

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑦

振り向く暗闇の中にソレは居た・・・ “青い女”編 幕間狂言⑦ 警察が“彼女”の家に踏み込んだ時、部屋の真ん中に血まみれの

包丁を持った“彼女”の母親が、全身に浴びた返り血を拭う事もせず、

へたり込んで震えていたという……。


 その日の朝、いつもの様に因業ババァにいびられながら、しかし敢

えて無視するように、“彼女”の弁当を作っていると、その態度が気に

喰わなかったのか、いきなりババァが弁当箱を叩き落した…。

 「お前ら母娘には、落ちていたものを拾い食いするのがお似合いだよ!」

 「……。」

怒りや涙をこらえながら母親は、しかし黙って床に散らばった弁当を拾い集めていた。そんな母親

に対して、さらにババァは追い打ちをかける様に、拾いかけた玉子焼きを踏みつぶした。

 「お義母様、やめて下さい」

 「お、一丁前にこの私に反抗するのかい?」

バシッバシッバシッ!

長箒を持ったババァが、母親を容赦なく叩き始めた。

 「あうっ…、うううぅ……」

母親が折檻に遭っている間、“彼女”はいつもの様に“彼女”の避難場所である押し入れの中に

潜み、ただただ嵐が過ぎるのを待っていた。その間も台所から悲鳴が上がる。

 「このゴク潰しの嫁が!」

 「ああ、お義母様、お許し下さい…」

 「今日と言う今日は我慢ならねえ!」

そう言うとババァは母娘の部屋に入り、“彼女”が大事にしまっておいた“白い大きなリボン”を引

きずり出し、母親の目の前に突き出した。思わず襖の隙間から“彼女”が覗き込む。

 「こんなモノも勝手に作りさって!」

そう言うがいなやガスコンロに火を点け、そのリボンを燃やし始めた。

 「ああ! や、やめて下さいっ!!」

 「ぐちゃぐちゃウルさいんだよ! このパン助が!」

婆さんとは思えないような力で、母親を突き飛ばすと、さらにリボンを燃やし続ける。

「そ、それだけは、それだけは、やめて下さい!」

尚も母親は、ババァに食い下がる。

 「しつこいねぇ! パンパンの分際で、気安く触るんじゃないよ!」

まだ中学生とは言え、目の前で飛び交う言葉の中に禁断の語句が混じっている事に気が付いた

“彼女”は、自分の出生の秘密を知り理解する事になってしまった。折檻されている母親だけでな

く、身を潜めている自分の手も震えていた。

 「おねがいしますおねがいします!それだけは!」

 「もうー! お放しったら、お放しっ!」

思いっきり振り解いた勢いで、母親は食器棚に飛ばされ頭を強く打ちつけた。詰まる呻き声と共に、

ぐったりと母親は動かなくなった。それを見たババァは、介抱するでもなく、逆に口元をニヤつかせ

てガスコンロの火を強めた。みるみる灰となって行く白いリボンの光景がスローモーションのように

流れていく中、押し入れの隙間から“彼女”の眼を伝う涙が光った…。


 白いリボンが燃え尽きる頃、ピクリとも動かなかった母親の身体が、ムックリと起き上がった。ま

るで能面のような表情で、ババァの背後に近づく。そして台所に投げ捨ててあった包丁を掴むと、

全く躊躇の気配を感じさせずに、渾身の力を籠めてババァの脳天に突き刺した!

 「!?」

余りの突然の事に何が起こったか分からないババァは、ドクドクと額から流れるドス黒い血を滴ら

せながら振り返り、目の前に立つ母親の能面のような顔を見ると、ようやく神経が追い付いた様

だった。

 「ぎゃぁぁぁーーー!!!」

頭を抱えのた打ち回るババァは、しかし脳天に突き刺さった包丁には手が届かず、それが一層パ

ニックを引き起こし、四肢をこれでもかと言う位ジタバタさせていた。そんな状態を表情一つ変えず

に見下ろしていた母親は、おもむろに、暴れているババァの胸を足で踏みつけ押さえると、脳天に

突き刺さった包丁を一気に引き抜いた。鮮血が天井まで噴出した。

 「ぎぃぃぃーー!」

もがき苦しむババァの視線の先に、包丁を持った嫁が自分を見下ろしていた。

 「ヒッヒ! た、助けておくれ! 早く医者を呼んでおくれ!」

先程迄の強気な言動は彼方へ消し飛び、今はただ、嫁の表情を必死に窺っていた。

 「……この期に及んで命乞いかい? みっともないったらありゃしない」

すると、今までの嫁とは思えない低音の、ババァが初めて聞く声が響き渡った。

 「ぐぅえーー!」

踏みつける足が、さらに胸郭にめり込んだ。ポキッ、バキッと骨の折れる鈍い音が足の接地面か

ら湧き起る。そして踏みつけていた足を外すと、嫁はすかさずババァに馬乗りになり、包丁を両手

で握り直すと、上に振りかぶり思いっきり振り下ろした。噴水の様に血が噴き上がった。

 「ギャー―――!」

包丁は、今度はババァの右目に突き刺さっていた。そしてその包丁をこねくり回す。

 「ギャギャギャギャ――!」

嫁はズタズタになった右目を抉り出すと、間髪を入れずにもう片方の目に包丁を突き立てた。ガリ

ガリと刃と骨が削りあう、嫌な音が鳴り響く。

 「ヒィ――!」

尚も振りかぶると、引き抜いた包丁の刃先は、頭蓋骨によって刃こぼれが生じていた。しかしそれ

をものともせず、また包丁を振り下ろした。何度も何度もババァの顔面に包丁を刺し続ける。既に

ババァの顔は、原形を留めておらず、まるでケチャップが均等に塗られている様な状態であったが、

その中に、僅かに凹凸の残っている場所から息が漏れた。

 「ひゃ、ひゃふ…へて…」

キラリと嫁の眼が光った。

 「おやおや、しぶといね。まだ生きてるよ、このババァは!」

そういうと嫁は息の漏れる、入れ歯の取れた口をこじ開け、ムンズと舌を掴むとその根元から切り

取った。

 「!!!!!!!!」

声にならない声が身体にまとわりつく。

 「これで、おしゃべりも出来なくなったわね! ほっほっほっほっほ!」

ババァは、単なる凹凸の一部と化した口を、パクパクさせていた。

 「まだ死なせないよ! お前には、もっと苦しんで死なせてあげるから!」

嫁はゆっくりと包丁を右手に持ち替え、何度もにババァの左手に突き刺した。

 「!!!!!!!!!」

あっという間に全ての指は飛び散り、ドラえもんの様な手になった。

そして左手に包丁を持ちかえ、今度はババァの右手に振り下ろす…。


  つづく
Posted at 2012/10/02 17:38:35 | コメント(4) | トラックバック(0) | 私小説 | その他

プロフィール

犬、クルマ、バイク、食べ歩き等で常に忙しい休日を送っている、渋谷生まれの代々木育ち。でも今は川崎(笑) 遊びの資格を、結構持っているので(スキューバ、ボート、ス...
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2024/08/08 03:16:02
凄い偉業ですよコレは!!! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/10/07 07:59:57
≪“ダンディズム”・・・男の幸せとは・・・≫ Epilogue  そして・・・重大発表・・・ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/08/29 22:01:45

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