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イイね!
2008年11月14日

ニーエアバッグはどんな効果があるの?

ニーエアバッグはどんな効果があるの? iQに関連しているわけではありませんが、一年にいちど主な自動車メーカーの安全担当エンジニアと懇談する機会を持ち続けてますが、今回はトヨタのエンジニアから色々と話しを聞きました。

自動車の安全性に関しては日米欧の各地域では衝突安全の基準が定められていますが、根本的には死亡率の低減が各国のターゲットでした。しかし、エアバックやベルトなどの拘束装置が普及すると死者数を減らすことに成功してます。日本では90年代初めの二回目に年間1.2万人死亡というピーク(一回目は70年頃の年間1.6万人死亡)がありました。それ以降、年々減少し、最近では年間5千名強まで減らすことに成功したのです。でも、事故後 24/48時間(日本は両方のデータがあります)の生存率だけではなく、被害の幅を中傷から重傷まで広げて考慮するようになってきたのです。ところが、衝突実験ではアメリカの平均男性を模擬したダミー人形でテストしているので、体の小さい女性とか、子供とか、あるいは妊婦さんの安全性が五里霧中となっていたのです。

トヨタは人体FEMモデルをコンピューター解析で分析し、実証しにくい様々な生体の障害値をコンピューターで予測しているそうです。
こうした研究(事故調査も含む)やコンピューター解析のおかげで、最近はシートベルトの腹部への加害性が問題しされるようになりました。
今回iQが膝のエアバッグを標準で採用した本当の理由は膝でも体を拘束し、ベルトの腹部への圧迫を低減しようと考えたのです。

自動車メーカーによっては、おり高速の衝突の保護性能を優先することを考えて、Wプリテンショナーベルトを採用するメーカーもあります。トヨタはWプリテンに関しては否定的で、腹部圧迫を低減することが次ぎの課題のようです。

写真は日本自動車研究所で行われたJAFが後席シートベルトの効果を示すために行われた公開実験ですが、前席はエアバッグとベルトの連係プレイで体を拘束してますが(写真はエアバッグが展開した後空気が抜けた状態ですが、コンマ2秒くらい手前ではエアバッグがしっかりと前席の乗員を拘束しるのでご安心を)、後席はベルトだけです。後席ダミーの腹部には大きな圧迫が加わってます。勿論ベルトを装着しなければもっと悲惨な結果となりますので、ベルトの効果は絶大です。

こうした研究の結果、ニーエアバッグやシートの座面が隆起するシートクッションエアバッグなど様々なアイディアが施されています。ぶつかると後部車体は持ち上がるので、乗員が前方にずり落ちるいわゆるサブマリン現象(潜水艦のようなので)も腹部圧迫の原因となります。カタログにはあまり丁寧に書かれていないのですが、メーカーによっては腹部への傷害を考慮している技術やシステムも織り込まれているのです。

ブログ一覧 | 自動車技術 | 日記
Posted at 2008/11/14 10:39:57

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