この記事は、
ECU-ROM書き換えについて書いています。
今日は、
minerさん宅へおじゃましてROMセッティングをしてきました。
(体調がよろしくなかったのに決行していただきありがとうございました)
都内横断するため、早めに出発したのですが特に渋滞せずあっさり到着。
予定より一時間も早いです。
困ったなあと思っていると、minerさんが出てきてくれました。
「BOXERな音がしたのでもしかしてと」
あたりです。
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(備忘録的に時系列で記載しています。長文ご容赦。たまに重要なことが書いてある)
で、お庭に車を入れさせていただき、庭にテーブル/イスセットを広げて、
ノートPCやROMライタ等々準備しながら、本日の段取りを。
GCの前期型のROMチューンをするには、
ECU上に追加ROMを刺す場所があって、
そこにROM(27C1028)をはんだ付けしてJP1を切ります。
ジャンパを切ることで、追加ROM領域のプログラムとデータを
読みにいくようになり、そこのデータ領域を好みに書き換えることによって
セッティングを可能にします。
(このデータの中身が一番重要なんですけが。)
しかし、27C1028は現在入手不可能なので、
通常は、比較的入手しやすい27C256+変換基板を用います。
わたしはなぜか27C1028をひとつ持っていました(*1後述)ので、
minerさんに変換基板+自作トレーサをお借りし、
これまたminerさんが売るほど所有している27C256でセッティングを出し、
決まったところで、私の持っている27C1028の内容を書き換えて終了という流れです。
(いちいち消して書いてをしてもいいのですが、NVROMのERASEには時間がかかるし、
バージョン管理もしたいのでこの方法をとります。)
*1 事前に私が持っているECUを開けてみたところ、Yオクで買った
チューニングROMに27C1028が付いていることが判明。
これをはんだ吸い取り機などを駆使してソケットからはがし、
ROMが簡単に脱着可能な28pinゲタ(パソコンのCPUソケットのようなもの)を
かます予定でした。(この作業に時間がかかると読んで早めに伺いました)
しかし、前日になって所有の別のECU
(これまたオクで入手したSti Ver2 ブーストアップ仕様?)
を開けたところ、27C1028がゲタ付きで載っているのを見つけ、
作業がいっきに短縮されました。
(ちなみに純正でこのROMがあるのはStiVer1だけだそうです。
Ver2はこのデータがCPU側に入っている)
まずは現状の27C1028には何が入っているかを見てみます。
minerさんのところにはいろんな方がいろんなECUを持って訪れているとこのとで
大抵のデータはそろっています。(純正から有名どころのセッティングデータまで)
とりあえず、ノーマルのSTi-RA VerIのデータと比較してみます。
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データ領域は、実際には、128kのうちの1/4の32kしか使っていない。
0x8000-0xffff。それ以外は、オール1。
27C256は、1028の1/4サイズなので変換基板上は一つでも容量的に足りるが、
アドレス空間の問題で2つ並列に並べて使用する。中身は同じw
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ROMライタに1028をセット、PCへ読み込み、バイナリ変換して、ノーマルデータとdiffします。
結果は。。。
同じ!!
ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
ゲタはかせてチューニングROMとして買ったのにノーマルかい(爆
どおりで、スピードリミットが効くわけだ(笑
わたしがやりたかったセッティングメニューは、
(1)スピードリミットカット
(2)高負荷時のふんづまりの原因究明
です。
ECUがノーマルStiだと判明したので、
(1)については、ROM書き換え
(2)についてはECU以外が原因
となります。
で、
(2)に付随してキノコエアクリにより燃調が薄くなっているのが原因とも
考えられたので、K定数(エアフロ電圧に対しての流入空気量の比率)を数%増やし、
これだけだと面白くないので、点火時期を若干速めました。
(minerさんの使用しているデータをごっそりいただく。)
リミッターもはずします。(180⇒300とかにする)
上記ROM変更作業は、バイナリエディタで直接変更するのは骨が折れます。
minerさん作のプログラムで自動生成させます。
実際には、パラメータファイルに上記の内容を指定してプログラム流して終わりです。
これを27C256に焼いてECU基板にセットして、車にECUつけてOK.
試し乗りに行きます。
minerさんにモニター片手に助手席に乗ってもらい、裏山へ出かけます(笑
ちょっと走ると山があって便利です。
ちょっと走ってまず、車が軽いのがわかります。
進角が効いているようです。
3°ですが結構効きます。これ以上やるとトルクが増すが上が回らなくなったり、
ノッキングおこしたりするそうでこれがベストのようです。
見晴らしの良い登り坂で負荷をかけてみます。
すると、加速が息継ぎし、マフラーから「パンパンパン」とミスファイヤ、
defiのタコメータとTECTOM MDM-100が死亡します。
minerさん「ダイレクトイグニッションで失火してますね」
( v ̄▽ ̄) イエーイ♪
これ以上セッティングの出しようがありません。
・モニター上でもマップの一番負荷のかかる部分のデータを読んでいる
・失火するとECUがリセットをかけるそうで、それに対応しない、MDM100やタコがエラーになる
・これはひどい。
状況把握。
そういえば予備のダイレクトイグニッションを積んでいたなあと思い、
現状のDIの状況とプラグも見てみましょうということで、
道の駅でいっぷくして戻ります。
実際これ以上のROMセッティング出すには、A/F計で数値とにらめっこしながらとかの
領域になってくるので、(私はブーストアップは外付けEVCなので一番の見どころがない?!)
これ以上は進めないので、ここでFIX。
紫外線できれいになった27C1028にwriteして終了です。
ダイレクトイグニッションを外してみます。
割れてます。
失火している跡もあります。
でも失火している跡って「これです」
って教えてもらわないとわらないぐらい小さかったりします。
で、手持ちのDIは中古でうそ臭さかったのですが、先端を見てもらうと大丈夫そうです。
プラグを見てみると、カーボンがたっぷりで、やはり失火だろうとのこと。
DI交換して、ECUも戻して作業終了です。
この時点でお昼。
やけに早く終わってしまいました(爆
なんとminerさんの奥さんにお昼をごちそうになりました(ありがとうございました>奥さん)
お子さんとも遊んだりしながら、
自力ROM解析ってどういうことなのかお話を伺い、理屈は解りましたが、
(一応、同業者他社さん(汗)なので、アセンブラのコードぐらいは追える)
実行するのは無理とか思いつつ、しばし談笑し、渋滞時間になる前に解散しました。
今回改めて感じたことは、
(1)エンジンやミッションのOHからコンピュータ系統まですべてDIYでこなせる。
のでお店はいらない(頼むとしたら板金ぐらい?)
⇒フレームさえあればいつまででも走らせられる。
(2)乗り換えようと思うほどの車がない。
単に乗り換えてもこのレベルまでチューニングするには相当な労力が必要だし、
下手なノーマルより全然速いです。
来週末は一年ぶりの筑波ジムカーナです。
コース覚えよう。