X-2、予定のミッションを完了
2017年10月30日、防衛省/防衛装備庁において試験飛行を実施していた国産ステルス機、先進技術実証機X-2が最終フライトを実施し、予定されていた全試験を完了しました。X-2は2016年4月22日に初飛行し合計32回のフライトを行い、まず計器動作の確認が行われたのちに高度な飛行制御技術、そして空中におけるステルス性の確認などが実証、検証されました。
また11月19日(日)に開催された岐阜基地航空祭においては、昨年に引き続き2度目となるX-2の一般公開が催され、見学の待ち時間は、ピーク時には数時間にもなるなど注目を集めました。
今後、現在のF-2戦闘機の後継機調達について、X-2で実証された技術を適用する次世代戦闘機を国産するかどうかの方針決定が行われる予定でしたが、11月13日(月)にロイターが報じたところによると、防衛省は次世代戦闘機開発の先送りを検討中であるといいます。これが事実なら、F-2の後継がどうなるのかは不透明な状況といえるでしょう。
現在、日本やアメリカをはじめイギリスなど西側諸国においては、将来型戦闘機のコンセプトが続々と公表され、次世代機がどのような性能を有す必要があるのかある程度の方向性が見えつつあります。たとえば多数のUCAV(無人戦闘航空機)を管制する能力などは共通していますが、そもそもいまだUCAV自体が存在していませんし、実際の開発プランに繋がるものは皆無です。こうした状況下ではF-2後継機の開発を急ぐのは得策でないとの判断が優勢であるのかもしれません。
飛行試験を終えて、X-2はどうなる?
また現在、実戦配備に向けて準備が進むF-35A「ライトニングII」が、戦闘機の概念を破壊するほど革新的であり、既存機に比べて圧倒的に高性能であることから、当面の優勢はほぼ確実に確保できることも大きいのでしょう。
全飛行試験を終えたX-2は今後どうなるのでしょうか。いくつかの方面から得た情報によると、X-2自体の飛行は今後も継続される可能性があるようです。
X-2自体はT-4練習機のキャノピーや旧T-2練習機の降着装置を流用するなど、実のところとても革新的とは言えない飛行機であり、これが戦闘機として量産化されることはありませんが、純国産のステルス機であり「外国とのしがらみがない」ことから、対ステルス技術の開発や航空機搭載機器のテストベッドとして使われることも十分に考えられます。
ただし公式上のX-2の処遇については「未定」ですから、10月30日の飛行が本当に最後となってもおかしくありません。
終の棲家は「かかみがはら」?
いずれにしても、おそらくX-2は今後も維持され続けるでしょう。1983(昭和58)年に初飛行し、のちにF-2開発の礎となった運動能力向上機T-2CCVは、すべての飛行試験が終了後も保管され続けており、時折、航空祭などにおいて一般公開されています。また、現在改装工事中で2018年にリニューアルオープン予定のかかみがはら航空宇宙科学博物館(岐阜県各務原市)にて、T-2CCVは静態展示されることが決定しています。
X-2も将来的には、かかみがはら航空宇宙科学博物館においてT-2CCVと並んで展示される日がやってくるかもしれません。
なおステルス技術は、外見目視で確認しただけでは計測することができないため、博物館において展示したことによる技術流出は考えられず、すでにアメリカではF-22などが展示されています。
初飛行の際は非常にきれいに進空して素性のよさそうな飛行機だなと思ったが、何しろ400億円足らずで作り上げたステルス実験機なので耐久性などもそうそう長いものではないのだろう。部品も既存の機体からの流用も多いようだし、・・。所期の性能は確認したんだろうけどこれがそのまま戦闘機になるわけでもないし、次期戦闘機としてはF22やF35のその先と言うと50年先を見据えたコンセプトを考えないといけないということでは自衛隊もそうしたコンセプトが描けないんだろう。X-2が今後飛ぶことがあるか分からないが、飛ぶとしたら各種レーダーなどの性能確認のために飛行することはあるかもしれないが、戦闘機開発のためにこの機体が飛ぶことはないだろう。所期の性能を満たすことができたのか興味があるところだが、そんなことは発表はしないだろう、・・(^。^)y-.。o○。
Posted at 2017/11/26 10:41:57 | |
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