映画「アフタースクール」（ネタバレあり）

続いての作品は、同じ大泉洋つながりで、だいぶ前に録画しておいた「アフタースクール」だ。


こちらは自分のお気に入りの映画。主役の３人、ストーリーや演出、セリフとどれも良く、なかなかの傑作だと思う。



映画館で一度見て、ぜひ観直してみたいと思っていた。

「シックスセンス」のように、観客をミスリードして「あっそうだったのか」と
思わせることが最大のテーマの映画。でもそのしかけが凝っていて、よく計算
されていると思う。


堺雅人はあまり出番がないけど、飄々としてて何考えているかわからないところが
この映画にぴったり。終盤社長との対決シーンが最大の見せ場だ。

佐々木蔵之介は陰のある探偵。ヤクザや情報屋とのつながりもあり、非合法な
こと、人をダマすことなんて屁にも思ってない。

大泉洋は、人の良い中学校の先生。裏DVDや風俗なんてもってのほか。
こんな先生ほんとにいそうだし、生徒にも人気ありそうだ。
見事にハマっている役柄だ。


人の良い人物というのは、大抵だまされやすい。水曜どうでしょうでもそうだった。
でもこの物語は、逆にこの人の良い先生が探偵を、そして観客をダマす役に回る。
そこの意外性がとても良かった。


「人妻はいいぞ」とゲスなことを言った後、探偵が先生に言う。「お前みたいに
ずっと教室で生きてきた奴に、人間の何がわかるんだよ・・・お前みたいな奴
みてるとムカムカするんだよ。早く中学校から卒業しろよ」

こんなふうに斜に構えた探偵に、終盤先生が返す。「あんたみたいな生徒、
どのクラスにもいるんだよ。全部分かったような顔して勝手にひねくれて。
この学校つまんねえだのなんだの。あのな、学校なんてどうでもいいんだよ。
お前がつまんねえのは、お前のせいだ」

このセリフは痛快だったなぁ。。。スカっとした。

「おもしろき　こともなき世を　おもしろく」
「すみなすものは心なりけり」

これを思い出したよ。
二度目でもやはり面白かった！

【追記】
サブヒロインの田畑智子は、結構好きな女優さん。
姿勢や所作がいいので、時代劇にも似合うね。