2013年11月21日
NFL:Week11の感想
コルツ@タイタンズ 30-27
タイタンズは今季初観戦。3年目のエースQBジェイク・ロッカーがケガで欠場中。
控えの9年目フィッツパトリックが先発した。昨季まではビルズにいたが、勝ち星・成績
ともにパッとせず。試合前のインタビューでは哲学者のような風貌でなかなかカッコいい。
相手はミラクルチームのコルツ。同地区対決だが、首位のコルツとは2ゲーム差と
ぎりぎりの位置。勝って差を縮めたいところだ。
前半はタイタンズゲーム。コルツは2本のFGのみだったのに対し、適度にランとパスを
織り交ぜてタイタンズは2本のTDと1FG、6-17とリードする。
スロースターターのコルツQBラックは後半から反撃開始。3Qに長いドライブの末のTD、
キックオフのキャッチミスによるファンブルテイクアウェイからのTD、さらにFGを重ねて
23-17と逆転に成功した。
4QにさらにTDを加えて30-17。タイタンズは最後の意地でFG、TDを決めたが、時既に遅しだった。
タイタンズはこれで4勝6敗の負け越し。この試合を観る限りでは平凡なチームの印象が
拭えない。プレイオフ入りのためにはもはや絶対に負けられない。Week13の@コルツ戦、
Week14の@ブロンコス戦、Week15のカージナルス戦が強敵だ。
コルツはほんとに不思議なチームで、毎回リードされる展開からきっちり逆転して勝つ、
というスタイルだ。前半リードして勝ったのは、ブロンコス戦くらいのものだ。かと思えば、
ラムズやドルフィンズ、チャージャーズのような負け越しチームに負けている。
今後のスケジュールでは、Week13のタイタンズとの再戦、Week14の@ベンガルズ戦、
Week16の@チーフス戦が面白そうだ。
チーフス@ブロンコス 17-27
今季勝率1位と2位のチームの対決、しかも守備1位のチームと攻撃1位のチーム、
最強の盾と矛の対決に大いに期待したが、ブロンコス強しの印象を大きく残した試合だった。
強豪同士の試合らしく、ターンオーバーは1回ずつのみで、しかも1Qの早い時間帯、試合に
大きくは影響しなかった。試合は1Qにブロンコスが先制FG、さらにTDを追加と幸先良い出足。
ベテランQBマニングは、もはやスロースターターとは言えなくなった印象だ。
2Qでは、チーフスがTD、ブロンコスがTD、チーフスがFGと点を取り合うが、前半を
1TD差で終えた時点で、ブロンコスの勝ちが見えた。
後半は多少得点ペースが落ちたものの、最大17点差にリードが広がり余裕の逃げ切り。
チーフスは1TDを返すのが精一杯だった。
注目の兄弟パンター対決は、兄が7回で平均40.1y、弟が6回で平均40.3yとほぼ互角。
最大飛距離で兄60y対弟54yでやや兄が優位だが、パンターが活躍するということは
チームが押されているということなので、あまり喜べないだろう。
ちなみにパントリターンでは、チーフスのマクラスタが5回で平均6y、ブロンコスの
ホリデーが3回で平均5yと、こちらもほぼ互角だ。
チーフスの攻撃も悪くはなかった。スミスもレーティングは77.1止まりだが、ミスも無く
いつも通りのパフォーマンスだったと思う。
結局敗因は、チーフス最大の強みである守備がマニングを止められなかったことに尽きる。
QBサックもほとんど無かった上、トータル喪失ヤードが427yと、チーフスのゲームに
ならなかったと言えよう。
チーフスはシーズン前半が楽なスケジュールだった反面、後半に厳しい相手が集中する。
同地区のチャージャーズが2回、ブロンコスが1回残っている上、Week14の@レッド
スキンズ戦、Week16のコルツ戦が要注意だ。
ブロンコスはこれで同率首位ながら、直接対決で勝っているので現在地区首位。
実力No.1を証明した。今後のスケジュールでは何と言っても次週の@ペイトリオッツ戦
が必見だし、その次の週の再戦もチーフスのリベンジが怖い試合となるだろう。
パッカーズ@ジャイアンツ 13-27
パッカーズの3rdQBトルゼンにとっては悪夢の試合だろう。タッチダウン無しの上、
インターセプト3つ、レーティングは65.7だ。
攻撃で頼れるのは新人RBレイシーだが、ランでは14回で27yのみと完全に不発だった。
ジャイアンツの守備がかなり良くなってきたようで、もともと前に厚いタイプの守備、
ランを完全に封じたし、獲物に飛びつく猛獣のようなDEピエールポールのインターセプト
は強烈な印象を残した。
ジャイアンツの攻撃ラインは、パッカーズの強力LBマシューズをなかなか止められなかった
ものの(4サック、1インターセプト)、QBマニング弟は25/35で71.4%、279yでレーティング
92.4。課題の被インターセプトを1回に抑え、上々の出来だった。
ジャイアンツは6連敗の後で4連勝。残り6試合全勝すれば地区優勝も可能な位置。
チーム状態もだいぶ良くなってきたし、NFC東地区をさらに混迷させることを期待したい。
パッカーズはQBのケガが続くという不運もあって、ここに来て急ブレーキ。
5勝5敗で3位に後退した。今後のスケジュールも、同地区の@ライオンズ、@ベアーズ
を残している上、@カウボーイズ戦、スティラーズ戦と厳しい戦いが続く。
49ers@セインツ 20-23
NFCの2強の一角セインツと、昨季のNFCチャンピオン49ersの対決。
昨季のスーパーボウルの開催地での試合だ。
この試合自体は、期待通り一進一退の攻防で面白い試合だった。ただQB同士の点の
取り合いになるかと思っていたら、実は守備合戦、終わってみれば両者20点台の試合だ。
QBキャパニックは2年目のジンクス通りなのか、対策を研究されているのか、今季はあまり
活躍できてない。この試合もパスでは17/31で127y、インターセプト1つでレーティング72.9。
ランでも3回で25y止まりだ。
一方で堅実な守備は昨季通りで、QBの不調を補っている。
セインツの守備はこれまで何度か見てきたように、劇的に良くなっており、
失点、喪失ヤードでもNFL5位を誇る。守備合戦になるのは必然だったのだ。
結局試合を決めたのは、QBの差。1stダウン奪取数/失敗数で比較すると、49ersが12/9に対し、
セインツは23/9。セインツのほうがドライブを進め、チャンスに得点することができた。
しかし奪ターンオーバー数は、49ersは3回に対し、セインツは1回のみ。
ビッグプレイは49ersのほうが多かったわけで、これが互角の勝負になった理由でもある。
これで49ersは痛恨の6勝4敗。地区首位のシーホークスと3ゲーム差となった上、3位の
カージナルスとも同率となった。キャパニックの調子次第では、ワイルドカード入りも
危ういだろう。
逆にセインツはケガ人も少なく、現在絶好調だ。今後は、Week13の@シーホークスとの
1位・2位対決、Week14と16のパンサーズとの同地区対決が楽しみだ。
ペイトリオッツ@パンサーズ 20-24
この週のベストゲーム。パンサーズは今季初観戦だけど、ここまで良いチームとは思って
なかった。開幕から1勝3敗の後5連勝中らしい。Week3では絶不調中のジャイアンツ相手
とは言え38-0の完封勝ち、そして先週では49ers戦では10-9と壮絶な守備合戦を制して
いるという、NFL2位を誇る守備陣が特徴だ。
QBは3年目のニュートン。ベンガルズのQBダルトン、バイキングスのQBポンダーらと同期。
身体能力は彼らの中では一番と期待されていたが、成績では一歩出遅れていた。
しかし実際観てみると、このQBはホントに凄かった。
数字で言っても、パスでは19/28、209yでレーティング125.4、ランでも7回62yと超一流。
さらに観ていても圧巻。強いとは言えない攻撃ラインから漏れてくるパスラッシャーを
ひらりひらりと躱す様子は同じ人間とは思えない。サック回数は3回あったが、ニュートン
でなければ倍かそれ以上くらっていただろう。
守備もこれまでの成績通り。ペイトリオッツのハイパーオフェンスを20点に抑えている
のだから、大したものだ。
試合は最後までもつれて、残り時間3分くらいでペイトリオッツ3点リードで勝ったかな
と思ったが、最後のドライブを調子よく見事に決めてタッチダウンで逆転。残り1分で
ブレイディ・タイム!と思ったが、流石に1分では厳しかった(2分あれば安心だが)。
ぎりぎりまで進めて最後に狙ったヘイルメリーをインターセプトされて試合終了。
ペイトリオッツファンとしては悔しい負けだった。
パンサーズはまだ若いチームだし、セインツと同地区。今後は注目していきたいチームだ。
何と言ってもQBニュートンは、大きくて素早く、走りながら投げるパスも上手と
観ててワクワクするモバイル型。NFCの若いQBにはモバイル型が増えているが、
それぞれ個性的で観てて楽しい。応援したい。
ペイトリオッツはBye明けながら残念な負け。だが、ブレイディの調子も上がってきたし、
スーパーTEグロンコウスキーも絶好調。次週のブロンコス戦が楽しみだ。
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NFL | 日記
Posted at
2013/11/30 00:05:29
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