ペイトリオッツ@バッカニアーズ 19-14
「SBを優勝したチームは翌シーズン調子を落とす」というのが最近のNFLの傾向だが、
ペイトリオッツには当てはまらないと思っていた。しかし今季はもう一つ、「
マッデンの
呪い」というジンクスも作用したせいか、昨季はトップクラスの失点の少なさを誇っていた
ペイトリオッツ守備陣が崩壊、逆にワーストクラスの失点の多さとなってしまった上、
攻撃ラインも弱体化、QBブレイディは相手守備陣のパスラッシュに苦労する場面が
多くなってきた。
昨季までなら下位チームと言えるバッカニアーズだが、今季はここまで2勝1敗。
2勝2敗のペイトリオッツより勝率では上位だ。QBウィンストンは勝った2試合で
レーティング92点、113点と活躍、勝利の原動力となっている。平均失点が30点台の
ペイトリオッツ守備陣が、好調ウィンストンを食い止めることができるかが大きな注目点だ。
序盤は両チームともリズムに乗れず、苦労していた攻撃陣。特に、ブレイディは明らかな
コントロールミスでパスをインターセプトされてしまう。イヤな予感が走った。
だが、バッカニアーズはこのチャンスを生かせず無得点。逆にペイトリオッツは、ランで
攻撃のリズムを掴み、1QのうちにFGでようやく先制点を挙げる。
2Q半ばにバッカニアーズがエースRBマーチンがエンドゾーンに押し込むTDランで反撃。
返しのドライブでペイトリオッツは長いパスも出るようになり、最後はTDパスを決めて逆転。
2Qの終盤に、バッカニアーズが同点のFGを狙うも失敗。逆にペイトリオッツがFGを決めて
13-7で試合を折り返す。
後半、ペイトリオッツのドライブは進むものの、TDまでは至らずFG2本のみの追加点。
一方バッカニアーズは1TDを決め、FGを2回トライするも両方失敗。全部で3回のFGの失敗が
響いて、ペイトリオッツの辛勝となった。
正直ペイトリオッツが負けてもおかしくなかったが、バッカニアーズのKフォークの自滅で
救われた。
この試合でフォークはクビに・・・今季5試合で11本蹴ったFGのうち成功は6本
というから、止むを得ないというところか。
おかげで3試合連続となる30失点は免れたペイトリオッツ守備陣だが、喪失ヤードで409yは
全く良くなく、建て直しの道はまだまだ遠い。
ブレイディも、成功率75%、303y、1TD、1INTでレーティング94点をマークしたものの、
被サックは3回、3rdダウンコンバージョンは4/12と、勝負強さに陰りが見えてきた印象だ。
特に被サックが多いのが今季の特徴で、ここまで計16回、1試合平均3.2回というから驚く。
この勝利で、レギュラーシーズンでの勝利数186勝を上げ、ブレッド・ファーブ、ペイトン・
マニングに並んだ。今季のうちに更新して単独1位になるのは確実だが、ここまでヒットが
多いとケガが心配になる。攻撃ラインの強化が必須だ。
49ers@コルツ 23-23 OT:0-3
新監督のシャナハンの苦労も実らず、ここまで全敗の49ersと、エースQBラックを欠いて
1勝4敗のコルツとの、下位チーム同士の対決。
49ersのQBホイヤーと、コルツの控えQBブリセットは、どちらもペイトリオッツで控えQB
を務めていたという共通点があるらしい。どちらもそこそこのQBという印象だ。
前半はどちらも攻めあぐねて、FG2本ずつを蹴り合って6-6。
3Qはコルツ、FGとTDで10点を追加すると、4Qに入っても49ersがFGで3点に対し、コルツが
さらにTDを追加。ゲームが決まったかのように思えたが、ここから49ersが猛反撃。
4Q終了間際にTDを重ねて同点に追いついて、試合は延長戦。
お互いのドライブが無得点に終わってサドンデスになった後、コルツのベテランK
ビナティエリが51yのサヨナラFGを決めて試合終了。やはりSBを4回制覇はダテじゃない。
前半のグダグダはともかく、後半は激しい応酬になって面白かった。
チーフス@テキサンズ 42-34
ここまで唯一の全勝チームチーフスに挑むは、2勝2敗のテキサンズ。JJワット率いる
強力な守備陣と、期待の新人QBデショーン・ワトソンが主役のチームだ。
だがそのJJワットが1Qの早い時間帯にケガで退場。
後でニュースを聞くと、足の骨折で
今季絶望だとか。。。昨季もシーズン序盤にケガに泣いたワット、2年連続ともなると
本人もファンにとっても辛く悲しいことだ。ペイトリオッツのTEグロンコウスキーも
そうだが、身体能力の高い選手はいったんケガすると、何度もケガを繰り返す傾向にある。
筋力が強すぎて逆に自分自身への負担が大きくなるからだ。
来季に再びフィールドに戻ってこれるだろうか。
ワットを欠いたテキサンズ守備陣は、この試合かなりの奮闘を見せたとは思うが、
長距離砲をも備えた堅実・クレバーなエースQBスミスと、新人離れした活躍を魅せる
RBハントの前に40失点・・・ここまで1試合平均失点が22点なだけに、チーフスの強さ
が光った試合だった。
バイキングス@ベアーズ 20-17
同地区対決のマンデーナイト。ここまで2勝2敗のバイキングスは、エースQBブラッド
フォードが足を痛めながらも先発したが、後半途中に控えQBのキーナムに交替。
一方1勝3敗のベアーズは、ここまで4試合に先発した5年目QBグレノンに替えて
新人QBトラビスキーを先発に起用。良くなってきた守備陣を信用して、思い切った
策に出た。
先制は、そのベアーズ守備陣。明らかに動きの悪いブラッドフォードをエンドゾーン内で
襲ってセイフティ2点を奪う。
それでもバイキングス攻撃陣は、前半終了間際にFGを決めて3-2で試合を折り返す。
極端なロースコアゲームになりそうな試合展開だった。
しかし後半は、交替したQBキーナムがTDパスを決めてからゲームが激しく動きだす。
中でも驚いたのは、ベアーズがパントを蹴ろうと見せかけてからのPオドネルのパス。
これが見事に38yTDパスとなって、反撃ムードが高まる。
その後互いにTDを取り合い、ベアーズが2ポイントコンバージョンに成功して同点、
試合を振り出しも戻す。10分以上の守備合戦の後、最後はトラビスキーがインター
セプトを喫し、それをFGに結び付けられて試合終了となった。
両軍のQBよりも、守備陣やスペシャルチームのビッグプレイが目立った試合で、
なかなか面白かった!
今週のイーグルス
カージナルス@イーグルス 7-34
公式サイトのダイジェストで観戦。1Qだけで3TDパスで21点。楽々逃げ切った。
2年目エースQBウエンツは絶好調。これで4勝1敗。チーフス戦での1敗だけで、
全勝のチーフスと1ゲーム差。これは予想外の善戦で、嬉しい。
ただし油断は禁物。昨季も開幕3連勝の後、ずるずる連敗して結果シーズン負け越し。
同じ轍を踏まぬよう、頑張ってほしい。
Week6では、同じく4勝1敗で、ペイトリオッツにも勝っているパンサーズと対決。
サーズデイナイトでの敵地の対決とかなり厳しい条件になるが、良い試合を期待したい。