ラディカルの速さを引き出す上で意外と大きな要素を占めるのがサスペンションの構造です。
レーシングカーは一般的にダブルウイッシュボーンを採用しています。
ダブルウイッシュボーンが最良の構造であることはF1に採用されていることから明らかです。
ちなみにポルシェはラゲッジスペース等を優先した実用車として出発したためダブルウイッシュボーンではありません。
しかしダブルウイッシュボーンには弱点があります。
それはレバー比という問題です。
例えばレバー比1.5の場合、タイヤが3cmバンプしてもバネは2cmしか縮まないということになります。
僅かな短縮で大きな車重を支えるためより硬いバネが必要になります。
問題はダンパーです。
少しの動きで硬いバネに対抗するダンピング効果を出さなければならないのです。
そのためダブルウイッシュボーンにはフリクションが小さく高性能なダンパーが求められ、当然非常に高価になります。
これはラディカルの安価なレーシングカーを開発するという思想と合いません。
そこで開発されたのがNik-linkという構造で、パテントを取得しています。
説明しにくいのですが、アッパーマウントをシーソーのような可動式にしてダンパーのストロークを稼いでいます。
要するにコストを掛けずに性能の低いダンパーでもちゃんと走れる車になっているのです。
標準ダンパーは1本141ポンド(1万8千円)です。袖ヶ浦を1分11秒で走れる車のダンパーとしては驚異的にショボイですね。
もちろんここに高性能のダンパーを採用すれば性能アップも見込めるのです。
ちょっとマニアックですかね?
続く
か?
Posted at 2012/11/02 22:28:26 | |
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