2017年01月26日
技術は弛みなく進歩していくので過去の印象と今とでは違って当然だと思いますが、それゆえに過去の印象がぼやけてしまわないうちに、そのときの印象を忘れないようにメモしておきたいと思いました。
<第一期:AⅡ時代のSタイヤ>
省略(笑)
<第二期:GC8時代のS、NT>
省略(笑)
<第三期:足元四駆時代のNT>
最初(2008年)に履いたのはGDB純正のBS、RE070、235/45R17。前のオーナーが1万キロしか走っていなかったしほとんど減っていなかった(サイドウォールのイボが残っていた)ので、経年劣化のみと思う。
最初は特に何も思わなかった。
繰り返し走って熱くなった状態では表面がベトベトしてグリップが良さそうな感じがした。
外したタイヤを持ったらえらく重かったしサイドウォールも硬かった。
特に可もなく不可もなく、と言うか当時はそんな程度のセンサーしか無かった。
でも県戦デビュー戦の胎内で真ん中より少し下くらいには入れたのでそれなりに使えるタイヤだったと思う。
次に県戦柿崎戦で、前の日にオフィシャルのぶらすとさんからRE070に対して「溝が少ないから車検に落ちるかもよ」と冷やかされ、マジにビビッて帰路に中古タイヤショップへ駆け込んで、245/40R17のDL、Z1★とBS、01Rを買って入れ替えした。もちろん中古だからスリップサイン間際でカチカチ。
翌朝の本番では路面が冷え冷えなこともありタコりまくって試合にもならなかった。
今思えば、少しでも山があるほうがアウト側が良いだろうと思っていわゆる裏組みをしたことも敗因。
幅広扁平なので裏組みすると接地面積が一気に減ったものと推定。
ただその後スピードパーク新潟での走行会で使いまくった際、Sタイヤの地区戦FDさんとどっこいのタイムを出したので接地面がこなれて温まれば良いタイヤだったのではと思った。
翌年(2009年)県戦を本格的に追うと決心した際、タイヤ選びにつき熟考に熟考を重ね、その年デビューしたYH、AD08、245/40R17にした。
このタイヤを履いた瞬間、それまでのものとは次元が違うことが感じられた。何より縦と横のバランスが良く、縦グリップから横グリップへの移り変わり時にグリップ変化の違和感が無いことに感動した。
現にその年はAD08でないと勝てないとの噂が広がり、決して安いタイヤでないにも関わらず瞬く間にエントラントに浸透していった記憶がある。
その年の夏、練習に下ろしていたRE070が遂にご臨終となり、安くて胎内で評判のフェデラル595RS-R、235/45R17にしてみた。確か4本で5万円切った記憶がある。
いつものように柿崎で使ってみたら、そのブレーキンググリップの強烈さに舌を巻いた。でも2速コーナーの横グリップはさっぱり。AD08より扁平率で不利なのもあったと思うけど、腰砕けしてラインが膨らんでいった。
でも立ち上がりで駆動を掛けるとグイグイ引っ張っていって、笑っちゃうくらい速かった。
このタイヤをGに耐えてコーナリングする走り方がまだ分からない人が履いたらこじんまりとした走りになっちゃうなと当時思った。でも今エボ6で思えば、エボにぴったりのタイヤだと思う(笑)
フェデラルのあとAD08を履くと、縦グリップは劣るもののとにかく縦と横のバランスが良いことをあらためて思った。グリップを探りながら、最高のグリップコーナリングをするうえでは素晴らしいタイヤだと思った。性格の違うタイヤを履けて良かったと思った。
その年末の関東フェス浅間台は悩みまくった挙句、柿崎でベストタイムを刻んだフェデラルを連れて行った。結果は翌年の使用禁止を導いたとおり(自分だけのせいじゃないんだと思うけどね)。
次の年(2010年)、最初のミドル戦はまだB車だったのでAD08でマルチに出た。前日練に行かず路面感触を掴んでいなかったのでグリップ感をさっぱり得られなかったが、今思えばタイヤが悪いんじゃなく自分が悪かった。
その次からはN車にしてタイヤもN車規程のDL、Z1★、235/45R17にした。馴染みの柿崎戦だったと言うことも手伝ってベストタイムが出せたが、普通に感じた。
そのあとの雨の関越戦も普通に使えて普通にベストタイムが出た。
一年を通じて、使いやすいと言うか特にとがったところの無いタイヤで好印象だった。
翌年(震災のあった2011年)は地区戦に本格挑戦。引き続きZ1★。印象は前年どおり。ほとんどの人が同じタイヤだったはず。そんななか、同じタイヤ(サイズは245/40R18)でSタイヤみたいな動きを出せるかけふださんやSタイヤ組の皆さんの走りには驚いた。実際かけふださんとはいつも2.5秒以上の差があった。
次の年(2012年)からR1Rが解禁になり、名前を変えたCH戦をR1Rで、地区戦をZⅡで追うことにした。
R1R、245/45R17を初めて履いたのは真冬、2月の関越だったけどその蹴り出しグリップと横グリップの凄さには驚愕した。R1Rは表示より実際は幅広だし角張っているせいもあるからか、真冬にも関わらず深いターンで引っ掛かるくらいの凄いグリップだった。中速コーナーも低速コーナーも舵を入れれば曲がって行ってすごいと思った。
一方地区戦に途中から使ったZⅡ、235/45R17のグリップの凄さにも驚いた。まず、ほぼ皮むき不要ですぐ浅間台でグリップが出たところ。当時皮を剥いたら刻印が浮かび上がってきたと話題になった。
浅間台戦、北ショート戦はR1Rで行ってパッとしなかったけれど、スピードパーク新潟戦からZⅡを地区戦でも使い始めて転がりの良さに驚いた。
一番印象に残ったのは真夏の雨の中の本庄戦。思い出したくないけれど1本目2本目ともPTしたけどベストタイム(当時の誰よりも速かった)。思ったのがタイヤを潰せばリニアにグリップが感じられたこと。本庄自体サーキットだし当日のコースもサーキット的だったからそう感じたのだろうけれど、流石サーキット用に開発したタイヤは違うと唸ったものだった。
次の年(2013年)は流石にR1Rの真夏の鬼ひっかかり地獄に打ち負けてDL一本。地区戦とCH戦二足のわらじ。
この年はますや選手がわにさんのCT9Aに乗り換えてぶち速くなり、それに引っ張られて地区戦が好調だった。初戦関越のドライ2本目優勝は無我夢中でタイヤのことは良く覚えていないけど、CT9A勢がドライでタイヤがたれていた中、最後までタイヤがもったのも勝因だったと思う。
次の北ショートは超ポカミスで優勝を逃したけど、レインでも凄いタイヤだと思った。だけど北ショートのWETはグリップ感が本当に薄いので怖い。
SPN戦もタイヤがもってくれたおかげでタイムは良かったけどますや選手の鬼走りに負けちゃった。
一方CH戦最終のマルチ戦用にスカラでタイヤを引き換えたら、マルチだったということもあろうけど前日練でぶち減ってぶったまげた。けどグリップも凄くて驚いた。実はこの頃からコンパウンドは既に翌年出るZⅡ★のものに近かったんじゃないかと今でもいちかわさんと思ってる。
年末の関東フェスは前255/40R17、後ろ235/45R17と言う今思うとバカみたいな組み合わせで出て、テールが流れてPTして終了。タイヤサイズを揃えることの重要性を学んだ会でした。
次の年(2014年)は最初訳あって地区戦にも出てたけどモチベーションも上がらず、8月からCH戦に集中。この年は待望のZⅡ★が登場。最初は地区戦と二足のわらじなのでN車規程の235/45R17。
でもCH戦柿崎で下心を出してZⅡの255/40R17で走ったらテールが流れて痛恨の脱輪。ZⅡ★にしとけばと後悔した会でした。
8月真夏のCH戦関越は1本目が灼熱地獄で全員タイムが上がらず。2本目に雨が降るも路面が程よく冷却されてタイムアップラッシュ。この日に向け温存していたZⅡ★235が良い仕事をしてくれて天王山を制した。
9月のCH戦最終のマルチはマフラーを変えてB車にして、ZⅡ★、255/40R17にサイズアップして万全の体制で臨んだ。グリップがそれほど高くないマルチでもタイヤは喰ってくれて、縦横のバランスも良くアンダーも少なかった。
一旦最後の年(2015年)はマフラー変えたのでCH戦に専念。ZⅡ★、255/40R17。この年はまっちゃん登場だし、BS、71R登場だしでタイヤウォーズ勃発。初戦iccで71Rが炸裂し冬場のグリップの良さをまざまざと見せ付けた。でもウイナーのえぼしんさんが初戦前に1セット使い切ってしまうほどの磨耗の早さでこれも驚いた(磨耗が早過ぎるとサーキットアタッカーからも苦情が続出したらしく夏場には磨耗が改善されたとも聞いていますが真贋は分かりません)。
71Rは実売価格が決して安い訳でもないけれどその戦闘力の高さからシェアを増やして行き、スカラ目当ての人のZⅡ★、コスパと実力のR1Rと拮抗するイメージにまで広がった。実際はそこまで多かったか分からないけれど。
71Rは雨の富士戦でも素晴らしく、1本目雨のぐーじさん、2本目ドライのえぼしんさんとぶっちぎりタイム。シリーズは結局まっちゃん余裕の逃げ切りだったけど、71Rの戦闘力の高さにZⅡ★が霞みかけた年だった。
そして問題の年(2016年)。遂にβ出現。もう面倒くさいからあまり書かないけど、シーズン最初はNTの延長線上にある超ハイグリップタイヤと思ってた。あくまでもSタイヤとは違うと。
でも結局、Sタイヤの構造やSタイヤでの走りはまた別にあるけれどSタイヤ並みのタイムが出てしまうことからNTクラスから排除されることになっちゃった。磨耗も早いしサイズも少ないし。
振り返って見ると、履いたタイヤの中で速かったかどうかは別として好印象だったのは、AD08、ZⅡかな。使いやすかったし勉強になった。
どちらも今では最新タイヤには及ばないと思うけれど、縦Gと横Gをコントロールして走る、潰してGを掛けてグリップさせる、と言う面ではとても勉強になったし素直に答えてくれたと思う。
もちろんフェデラルもR1RもZⅡ★もβもその時々で素晴らしいタイヤだった。
唯一フェデラルだけがクセが強かったかな。みんなおんなじ意見だと思うけど。
でも上で好印象だったとか書いているけれど、本当のところ、良し悪しなんてそんなに分からなかった。タイヤのクセだって、気をつけていれば分かるけれど普通にジムカーナを走る分にはどのタイヤだって問題なかった。
それが鈍感だからだとは思わないし、タイヤの性能を使い切っていないとも思わない。実際タイムは出ているから。
要はいいタイヤ、悪いタイヤなんてものはなく、敢えて言えば得手不得手がそれぞれのタイヤにあるだけで、特別な乗りこなし方が要求される訳でもなく、基本に忠実に使えばどのタイヤも魅力を発揮してくれるのではないかと思ってる。
年毎の参戦ダイジェストも交えていったらとんでもなく長くなってしまいました。
お付き合い頂き誠にありがとうございました。
Posted at 2017/01/26 16:10:38 | |
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ジムカーナ | 日記