レギュラーシーズンも早くも折り返し地点。この時点で既に大きく明暗はわかれているものの、
上位にいるチームも安泰でないのも確か。プレイオフに勝ち残れるのはわずか12チームだ。
レイブンズ@ブラウンズ 18-24
同地区対決だが、ここまでレイブンズ3勝4敗、ブラウンズ3勝5敗とどちらも負け越し。
どちらも負けられない一戦だ。ブラウンズは今季初観戦。
前に厚いタイプのレイブンズの守備は良くなってきていて、ブラウンズのランを28回73yで
平均2.6yに抑えているが、後ろが弱くてそこを9年目ベテランQBキャンベルに狙われた。
キャンベルの成績は、23/35で成功率65.7%、262yでレーティング117点と絶好調。
一方のフラッコは、24/41で成功率58.5%、250yでレーティング82.4点。
両者の差が勝敗を分けた。
ブラウンズの守備も去年からなかなか良くて、レイブンズのランを21回55yで平均同じく
2.6yに抑えている上、奪サック数はレイブンズの3個に対し5個と上回っている。
AFC北地区はレイブンズ・スティーラーズだった上位陣がすっかり入れ替わってしまった。
スーパーボウルで優勝したチームは翌年以降低迷する、というジンクスも定着したようだ。
チーフス@ビルズ 23-13
今季の注目点の一つに、チーフスの連勝がどこまで進むかという点がある。
今季初観戦のビルズは格下ともいえる相手で、守備陣のビッグプレイ連発で完勝だった。
チーフスの守備の強さは、ここまで1試合平均12.3点の失点の少なさにある。ダントツで1位だ。
なぜか喪失ヤードではリーグ8位と少し落ちてしまうが、ターンオーバー奪取やレッドゾーンでの
守備が上手く、ヤードを稼がれても得点されない上手さがあるということだ。
逆に攻撃は少し物足りなく、獲得ヤードでリーグ25位と下位。しかし得点は1試合平均23.9点で
リーグ16位。守備陣やキッキングゲームでの得点が多いからだろう。それが今のチーフスの
スタイルであり、堅実なプレイを身上とするQBスミスによく合っている。
この試合は、チーフスのスタイルがそのまま出た試合で、攻撃陣はタッチダウンこそ
取れなかったが、試合をコントロールしていたのはチーフス。強いチームに仕上がっている。
いよいよ同地区のブロンコスとの対決が楽しみになってきた。
コルツ@テキサンズ 27-24
ロングパスが飛び交う試合は、観てて楽しい。
テキサンズのQBはエースのショウブに代わり、Bye前のWeek7で負けたもののなかなか
良かった新人キーナム。パス守備は比較的上手なはずのコルツ守備陣を相手に、
ポンポンロングパスを通していた。
一方のラックも、終盤になると神がかり的なパスを通して見事に逆転劇を演じた。
2年目のシーズン半ばというのに、4Qでの逆転勝利が10試合目とは恐るべき勝負強さだ。
QB同士は互角だったが、試合を分けたのがキッキングゲーム。パントミスもあった上、
テキサンズのホームでのFG4本中、成功したのが1本だけでは勝てる試合も勝てない。
55yはしょうがないとしても、残りの2本が決まっていたらテキサンズは逃げ切れただろう。
ショウブには悪いが、テキサンズにはQBキーナムをこのまま使い続けて欲しい。
新人らしい大胆なプレイも魅力的だ。今季成績を残せば、来季のエースが見えてくる。
コルツのラックは2年目のジンクスに負けずに、きっちり結果を残している。
去年デビュー組のQBの中では数少ない、正統派ポケットパサーだ。今後の成長にも期待だ。
チャージャーズ@レッドスキンズ 24-24 OT:0-6
どちらのチームも守備には頼れず、攻撃の起点となるQB頼りのチーム同士の対決。
パス専門のリバースと自身も走るグリフィン、プレイスタイルが対照的なことに加え、
チームの力量も互角、期待していた一戦だ。
どちらのQBもそれぞれ持ち味を発揮して、投VS走の激しい対決になった。
1QはレッドスキンズのFGがブロックされたりなどで、どちらも無得点。
2Qはチャージャーズが優勢。レッドスキンズ陣内でインターセプトし、そのまま
タッチダウンをチャージャーズ守備陣が決めると、返しでレッドスキンズがランで
タッチダウン。その後、負けじとリバースのパスでタッチダウンとシーソーゲーム。
後半はレッドスキンズのランが爆発、2つのタッチダウンとFGを決めるが、
チャージャーズもタッチダウンを決めて3点差と詰め寄り、チャージャーズ最後の
ドライブを開始。残り20秒少々残りタイムアウト2つ、敵陣1ヤード地点で1stダウン
を獲得となった時点でチャージャーズの逆転勝ちだと思った。しかしレッドスキンズ
守備陣が最後に奮闘、ラン・パス・パスをそれぞれ止めて失点をFGの3点に留め、
延長戦に持ち込んだ。
攻撃的チームのぶつかり合いの延長戦は先攻有利、先攻をとったレッドスキンズが
またもやランでドライブを進め、タッチダウンを奪って試合を決めた。
どちらが勝ってもおかしくなかった良い試合だったと思うが、最後の最後で
チャージャーズが勝機を逸したためにレッドスキンズに勝利が転がり込んできた、
という感じだった。
これでレッドスキンズは3勝5敗。今後の成績はグリフィンの活躍次第だと思うが、
まずはケガをしないこと。これに尽きる。地区首位のカウボーイズとは1.5ゲーム差。
この地区の行方はまだまだわからない。
これでチャージャーズは4勝4敗。同地区にチーフス、ブロンコスがいるおかげで
今季は厳しいシーズンだが、リバースの出来次第では十分プレイオフ入りも可能だ。
バイキングス@カウボーイズ 23-27
ここまで4勝4敗のカウボーイズ、実力では明らかに劣るここまで1勝6敗の
バイキングスにあわや負けという接戦だった。カウボーイズやイーグルスは
そんな不安定さが魅力的でもあり、欠点でもある。
カウボーイズはキックカバーが弱く、パントやキックオフで大きくリターンを
稼がれてしまい、相手に良い位置でのスタートを与えてしまう。さらに加えて
後ろの守備も弱点で、ロングパスであっさり抜かれることも多い。
パス喪失ヤード・総喪失ヤードともにリーグ最下位だ。
幸いこの試合は、バイキングスの4thダウンギャンブル失敗やファンブル、
インターセプトなどでぎりぎり失点を食い止めて、最後のドライブで逆転の
ダッチダウンを上げることができた。
この試合ではQBロモがこんなことを・・・
さすがにこれは支持できないな~。。。。
プロスポーツの世界では審判に見つからなければ反則ではない、という面も
あるけど、見つかった以上は何らかのペナルティを課すべきだと思う。
ベアーズ@パッカーズ 27-20
この週のベストゲーム。ベアーズのエースQBカトラーはケガで欠場中、
さらにパッカーズのエースQBロジャーズも最初のドライブ中にケガで退場。
両チームともに控えQBで戦うことになった。
この試合光ったのは、ベアーズの控えQBのマッコウン。Week7の試合では最後の最後で
タイムコントロールに失敗してしまったが、ベテランらしい堅実なプレイ が持ち味だ。
パス成功率こそ22/41と5割を切るレベルだが、ベアーズの貧弱な 攻撃ラインの下で
サックがわずかに1、インターセプト無しなのは大したものだ。
対するパッカーズは新人RBのレイシーが良かった。小兵ながら状況判断とチェンジ
オブペースが上手で、ベアーズの強力なLB陣がなかなか捕まえられなかった。
試合は一進一退の攻防が続いたが、パスとリターンでベアーズがパッカーズを
上回ったという印象。パッカーズの控えQBウォレスは11/19で114y、レーティング
53.4と冴えなかったし、キッキングゲームではベアーズのRへスターにボールを
持たせないよう短いキックばかり使っていたように見える。レイシーの奮闘だけで
この差を挽回するのは難しかったようだ。
これでライオンズとともにNFC北地区の3チームが5勝3敗で並んだことになる。
現段階では一番の激戦区だろう。後半戦も面白くなりそうだ。