コースは前日の午前と午後をとてもうまくミックスしたものでした。
予報どおりドライ、かつターンはWETとは言え前日練でやった以上の深いものは無いのでタイヤは265幅で行くつもりでした。
しかし慣熟歩行を終えてどうしてもスラロームが気がかりになりました。
パイロン配置は前日と同じで抜け方も同じ。深いターンは一つしかなくタイム差が付くとしたらスラロームが大きい要素になるのではと懸念しました。実際前日午後はスラロームの出来でタイムが変わった気がしていました。
そこで、スラロームの抜けがスムースだった255幅に変えました。
1本目
せっかく255幅にしたのですが、柿崎は1本目で勝敗が決まることが多いためPTを避けるべく安パイなスラロームになってしまいました。
ビデオを見ると1コーナー、内周への入りでの減速が大きいように見え、前日の雨の影響が出ている感じでした。
ビデオをイヤホンで聴くとそこかしこでスキール音を出していることが分かりました。
2個目のサイドターンは少し引っ掛かりがありストールさせてしまいました。ビデオでは入りでのバウンドが気になりました。
そのターン後の緩いスラロームもほんの少しアクセルを抜いてハンドルでよけた箇所がありました。
一方いちかわさんは0.14秒上回る中間ベストでしたが、最終コーナーに向かうブレーキングポイントでギャップに弾かれ大幅にオーバーランしてしまったそうで、後半0.21秒遅れてしまい、なんとゴールタイムは僅か0.07秒差と言う薄氷の状態。
この差だと柿崎1本目伝説を覆される恐れが大きいのと、1本目はNTR2の薔薇さんに0.05秒負けてオーバーオールを持って行かれたので、2本目は265幅に上げる博打に出ました。
柿崎の2本目でタイムダウンする理由は未だはっきりしませんが、一つには路面温度が上がって縦のグリップ感が上がる一方で横グリップ自体は上がらないので、突っ込み過ぎでアンダーを出したり距離ロスをするのではと考えてみました。
そのため横グリップを補うべく265幅に上げようと考えた次第です。ターンでまたストールする恐れがあるため慣熟歩行でイメージを刷り込み、リアのエア圧も250kpaに上げてみました。
2本目
265幅へのアップ自体は良かったと思うのですが、リアのエア圧が高過ぎでした。
1コーナー飛び込みはクリップ後に何故か外に一瞬はらんでしまったものの、すぐ戻ってこれてアクセルオンが出来ました。
それで加速が増したのかレイトブレーキだったのか、内周への入りで一瞬フロントロック気味になりました。この現象、#1筑波での前日練でもリアのエア圧を高めた際に似たような挙動を起こしています。
サークル1回目はとにかくハンドルを切り込めばその通りインに張り付けるのには驚きました。
1回目のサイドターンへの入りのチョン引きはおつりも最小で行けましたが、ターン自体はサイドブレーキの引きが強過ぎたのか回り過ぎてしまい、外周に出る筋にきつい角度で向かうことになり外周でのアクセルオンが少し遅れました。
1コーナー逆走は1本目のクリップ後のスキール音を反省して少し待ちましたが、265幅を信じてもっと行けたかも知れません。
最終コーナー逆走は回り込みでオーバースピードからアンダーを出してしまいラインが膨らんでしまいました。
スラロームはビデオを見ると1本目より良いようです。
サークル2回目は1本目の反省と薔薇さんの言葉を生かし、サークルの入りまでがスラロームだと思ってリズムを長く伸ばしてみました。
2回目のサイドターンはやっぱりストールでしたが、下り坂方向に回すことも幸いし懸念していた引っ掛かりはありませんでした。
緩いスラロームはイメージに近い感じでアクセル開度高めで抜けられました。
最終コーナーは横グリップに期待したのですがやはり我慢大会、アンダーで膨らみそうでなかなかアクセル全開に出来ませんでした。
明確な失敗箇所があったのでタイムダウンは納得なのですが、前半で0.55秒落ちなるも後半は0.47秒改善で、結果0.08秒のみのタイムダウンでした。
これは265幅は効果があったのではと思える結果でした。
ビデオには中間タイムが録音されているため分析には非常に重宝しました。ビデオ撮りして下さったいしいさん本当にありがとうございました。

やっと今のエボになって優勝できました。これまで何となくうまくシンクロできずモヤモヤしていましたが、まあまあだと言う事がホームで確認出来て良かったです。
リザルト

2本目も薔薇さんにオーバーオールを持って行かれ、完全優勝を差し上げてしまいました。悔しい・・・、いやおめでとうございました!
リザルトを見てあらためて柿崎は地元が強いなと思いました。出走準備で2本とも見れなかったのですがNTR1の潤選手はNAで何と10秒台入り。Sタイヤよりも速いです。こばじゅんもβクラスのPN3よりNB8Cで速いです。
NTFも新潟県勢がぶっちぎり。
逆に言えばそんな地元勢を向こうに回しワンツーを決めた薔薇さん一派はものすごい速さと攻略力だと思います。ひでおさんでも歯が立たないんだもの・・・。
今回腰痛とお仕事で来れなかったえぼしんさんが大変残念でした。#1つくば、#2浅間台でいずれも実質最速タイムを刻んでいるえぼしんさんに柿崎でどこまで近付けるか自分を試したかったので残念でした。
しかしいちかわさんの実力には前日当日ともに舌を巻きました。前日5本目のみでZⅢにアジャストしたのと、当日1本目でオーバーランが無ければ実質トップだったのには本当に驚嘆しました。
去年から好調のたかさんは3位でしたが柿崎にN車では少し辛かったかも知れません。
たなかさんは何と浅間台戦の時からフロント295、リア255だったと伺ってびっくりしました。オバフェンだからとは言え良くまあ295幅が入るものだと。やはりハンドルを切ってアクセルを入れればグイグイ中に入って行ったそうです。今年もトレンドはぶっといタイヤみたいです(去年のβは235幅ワンメイクだったのでその意味では平和でした)。
やっぱりお片づけは遅く、ぎんちゃんとどっこいでした(NT4はとっくに全員離散済み)。
雨の前日、日差しの強い当日ともに頑張って下さいましたオフィシャルの皆様、ありがとうございました。
そしていつも遠征者の気持ちに立って運営して下さる古田オーナー、本当にありがとうございます。
また来年も来れるよう仕事を頑張りたいと思います。