ガソリンエンジン燃焼室のカーボン

時々サーキット走っているということもありますが、基本 私の車の使い方は、１回数キロ程度のちょい乗りばかりですが、エンジンを開けると燃焼室の汚れはいつもこんなもんです。

レースに出るとかであれば、燃焼室や通路の表面はキレイで平滑な方が望ましいですが、たまにサーキット遊びに行く程度の使い方であれば、この程度の汚れならエンジン性能にほとんど影響を及ぼさないと言っていいと思います。

整備士の頃たまにエンジン開けましたが、ガソリンエンジンであれば燃焼室は大体写真の状態と五十歩百歩でした。

これ以上カーボンが溜まっていたケースでは、点火不良で不完全燃焼だったとか、キャブやセンサーの調子が悪く燃料が濃かったとか、エアクリーナーが詰まっていたとか、いたずらでマフラーに異物が詰められ排気がフン詰まりになっていたとか、何らかの異常があった場合のみです。
あとディーゼルエンジンは構造上ガソリンエンジンよりカーボンが溜まりやすいので例外です。

では燃焼室に溜まってしまったカーボンを取ろうと思ったらどうするかというと、ペーパーやスクレーパー等でガシガシ擦れば落ちますが、洗剤や溶剤を吹きかけた位では実際はほとんど落ちません。

というかほとんど溶剤成分であるガソリンの霧が毎分何千回バシュバシュ掛かっているにもかかわらず落ちないのですから、少しの時間 溶剤や洗剤を吹きかけたぐらいで落ちるはずがありません。

だからよく市場に出回っている燃焼室内カーボン落としという商品は、消費者が後でエンジンをバラして燃焼室の状態を確認しないであろうことをいいことに考案された 眉唾商品だと考えています。

施工中マフラーから煙が出たって言っても、多分それは燃焼室のカーボンじゃなくて、洗剤が不完全燃焼した煙だと思います。燃焼室にカーボンが溜まってパワーが落ちたと感じるのであれば、得体のしれない商品に頼る前に、まずカーボンが溜まる原因を見つけて 取り除くことが先決と考えます。