前述の通り、今年初の上京をしてきた。
今回は東京駅まで行ったので、久々に東京駅、丸の内口を探訪してみた。JRの大規模益を探訪するのは、数年前の京都駅以来。
この赤煉瓦の洋館駅舎は1914(大正3)年に開業し、もう1世紀を超えている。駅舎そのものが重要文化財に指定されていて、近年大規模な補強工事も実施された。
東京駅へ行ったら、行ってみたかった場所があった。
丸の内南口改札前。
100年近く以前に発生した、原敬首相暗殺事件現場である。
原敬は盛岡藩の武士の家計の出身で、成人後に分家して平民となった。その後首相となり、平民宰相と呼ばれた。
日本で本格的政党内閣がスタートして1世紀になるが、その第1号が原内閣であった。
原首相が襲撃された地点は印が施され、現代も史跡となって残っている。
プレートには暗殺、襲撃などの文言は使用されず、「遭難現場」記されていた。これは見る人に与える影響を考慮してか。
原首相暗殺事件後、関東大震災が発生するも、この東京駅は無事だった。その後昭和に入り、5・15事件、2・26事件などを経て不幸な戦争の時代に突入してしまう。
そして第2次大戦後、日本は奇跡的な復興を遂げた。この東京駅舎は日本の激動の時代を見守ってきたのだと思うと、感慨深かった。
東京駅は映画「シン・ゴジラ」の最後のクライマックス、ヤシオリ作戦が敢行された場所である。今回その聖地巡礼にも行ってきた。
駅構内に侵入したゴジラを近隣の高層ビルを倒壊させ下敷きにし、駅に倒れたゴジラに血液凝固剤を投与する作戦が実行された。
今回の探訪で気が付いたがゴジラが倒れたのは原首相暗殺事件現場のある、南口側であった。すると歴史的価値のある個所が破壊された事になる。
これは偶々そうなっただけか、それとも制作者の何らかの意図があったのだろうか?
他にも、昭和54年には「西部警察」第1話にて、駅正面前を装甲車が走行するロケが敢行された。
あの時、駅前も交通規制を実施したのか。
映画やドラマのシーンを回想しながら探訪してみると、また面白かった。
東京駅は駅そのものだけでも観光的価値が高い。これからもずっと保存されてほしいと思う。
発着する鉄道も、かつては九州へ向かうブルートレインが何本かあったが、すべて消滅してしまった。
ぼくが小学生の頃に、東北・上越新幹線の乗り入れが始まった。今では北陸新幹線も開業している。
駅舎は変わらなくとも、時代とともに発着する鉄道は大きく変わっている。これから将来は、どんな列車が発着するのかな。
また東京駅では、原敬襲撃事件から9年後の1930(昭和5)年に、濱口雄幸首相銃撃事件が起きている。
このとき濱口首相は一命はとりとめたが、その時の傷が基で1年後に他界している。
この現場も史跡が残っているが、場所は駅の改札内のため簡単には行かれない。現代では新幹線の改札付近らしい。次回はそこを訪れてみたいと思います。
最後に映画「君の名は。」でも、瀧一行が糸守へ出発するシーンで東京駅が登場します。
こんなに精巧に描けるのは凄い事だなと思いました。
Posted at 2019/01/19 22:45:32 | |
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