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宝塚過激団のブログ一覧

2016年01月17日 イイね!

大型車のはなし -大型二種免許の重さ-

またしても、悲惨な事故が発生しました。それも、14人が死亡とは。

事故現場は私が住む場所の近くにある「碓氷バイパス」の県境のすぐ付くで、当日朝は現場上空に向かうヘリコプターが多数飛んでいました。

現場は、仕事でほぼ毎日のように通っていた場所だからよくわかりますが、群馬県側から向かうと、登坂車線が延々と続く急勾配と急カーブがやっと終わり、頂上の入山峠(道路は「碓氷バイパス」と言いますが「碓氷峠」ではないのです)を通過して、除雪ステーションの辺りまで続く急な下り勾配の場所ですね。これはあくまで私の想像ですが、長い急勾配がようやく終わり、ふっと気が緩んでつい居眠りをしてしまったのでしょうか。

東京から斑尾高原(飯山市)に行くバスなのに一般道?という疑問もあるかもしれませんが、私は「はは~ん」と思いました。事故を起こしたバスを見る限り、何とも資金的に余裕が無さそうなバス会社ですから、きっと松井田ICまで高速道路を利用して残りのルートは下道(=一般道)を利用して道路使用料を節約しようとしたのでしょう。23時頃に東京を出発して朝に現地到着であれば、全て高速道をを利用した場合にはかなりの時間調整が必要ですから、残りの行程は全て下道を利用するよていだったのでしょう。事実、早朝の国道18号や広域農道「浅間サンライン」では、いかにもスキーツアーらしい観光バスを多数目撃します。他にも、混雑するサービスエリアを避けて道の駅で休憩しようとした、という報道も見られましたが、納得。深夜のSAやPAは常にトラックで満車、進入路や車道にまではみ出して駐車している程。ここが満車で停めることができず、止む無く運転を継続→居眠りして事故を起こしたケースを知っていますから。

事故の写真を見て、慄然としました。横転したところに立ち木がめり込んで、屋根から「への字形」に歪んでいるではありませんか。これでは、例え乗客がシートベルトをしていたとしても押しつぶされてしまう…これほどの犠牲者が出てしまったのも無理はありませんね。

私は大型トラックを(時々ながら)運転することもあり、会社からは毎月のように安全教育を受けていますし、過去の事故例を教え込まれているので、大型車を運転することの責任とリスクの大きさはわかっているつもりですが、このような大型観光バスのそれはトラック以上ですね。トラックで同じような事故を起こせば当然ながら途方もない補償や迷惑が発生しますが、不適切な言い方かもしれませんが…バスよりは目立ちません。でもバスは…発生直後からマスコミが速報を流し、国土交通省も即座に動く…今回は既に大臣を中心とした対策本部が設置されたようです。そして何より…多数の犠牲者がこのように発生してしまうのですから。大型免許はもちろん、二種免許の「重さ」を感じますね。

このように、万一事故が発生した場合、多数の尊い人命が失われるだけでなく、甚大な社会的影響を伴うだけに、多人数の人命を乗せて走る大型バスの責任とリスクの大きさは、トラックの比ではありませんね。それにもかかわらず「こんなバスに乗るんじゃなかった」と後悔するバスがまだあるのも事実です。西鉄バスや名鉄バスみたいに交差点左折時に横断歩道の直前で必ず一時停止する等、安全に対する意識の高いバス会社もあれば、運転が荒いだけでなく安全確認を殆どしていない四国の某高速バスとか、90km/h程度で一定して走るJRバスの脇をかなりの勢いで追い越すア○×△交通など、未だに「そんな運転でどうする」と言いたくなるバスもまだいますね。せめて…この事故を教訓として、これらのバス会社には改めて運転を見つめ直して欲しいものです。もちろん、私も例外ではありません。

うまくまとめられませんが、思うことを書き込んでみました。

最後に…この事故で無くなられた方々のご冥福をお祈りします。
Posted at 2016/01/17 00:31:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 大型車の話 | 日記
2015年11月15日 イイね!

大型車のはなし -東京モーターショー2015見学記3-

大型車のはなし -東京モーターショー2015見学記3-今年の東京モーターショーのレポートも、これが最後です。今回は、他の皆さんがあまり注目していない、屋外の「架装メーカー」さんの展示です。こちらは各架装メーカーさんがそれぞれ出展しているのではなく、業界団体「日本自動車車体工業会」としての出展で、その会員各社の架装物を展示しているわけです。

タイトル画像の車両は、日通商事のセミ・トレーラです。ただのトレーラではなく、積荷の長さによって伸縮可能なトレーラで、そして狭隘な区間ではカーブを通過しやすいよう、リモコンによるステアリング機能が付いています。同社は新幹線車両を輸送するための電車輸送用トレーラなど、極めて特殊なトレーラを製作できるメーカーとして有名です


これは四国のクレーンメーカー、タダノの製品で、軽自動車の荷台に架装できる唯一のカーゴクレーンだとか。吊り上げる能力は約450kg程度で、左側のみながらアウトリガがあります。バッテリーからの電源で動かすそうですが、1回の積み下ろしで電気が「空っぽ」になるから、必ずエンジンを回しながら動かして下さいって(笑)


こちらは、鉄道車両の製造で有名な旧・東急車輛製造(現在の総合車両製作所)から分離した東邦車輛の3軸トレーラです。規制緩和により、全長が1m程度延長されたタイプで、その分積載量が増えました


日本フルハーフの、新型トレーラです。こちらも東邦車輛の新型トレーラと同様に、全長が延長されたタイプですね。特徴的なのは、屋根にソーラーパネルが設置されていて、ウイング開閉や内部の照明に利用できること。そのため、(電源を供給する)トラクタを切り離した状態でもウイングの開閉できるのが特徴とのこと。考えましたね!


分かりにくくて申し訳ありませんが、リフトアクスルの機能によって、真ん中の軸だけ残してその前後が持ち上がっています。こうすると、3軸とも設置した時と運転感覚が変わらないで済むのだとか。


こちらは、東邦車輛の親会社でもある新明和工業のダンプです。土砂を運搬するだけでなく、小型パワーショベルなど建機も運搬できるよう、荷台を後ろにスライドできる「建機運搬兼用ダンプ」なのです。時々このサイズのダンプに建機を載せて走っているのを目撃しますが、スライド機能もあれば遥かに積みやすそうです。上手い事ニーズを拾い上げたものですね~


最近はホンダの「S660」の製造元として名高い八千代工業が製作した、アクティ・バンがベースの救急車です。軽自動車でしか通れない狭隘な道は、都市部や地方問わずに何だかんだで存在するのですが、これなら通常の救急車で入れない場所にも難なく入って行けそう。さすがに、大人が横たわると頭がつかえてしまいそうでしたが…(汗)


大型冷凍車では最大のシェアを誇る、矢野特殊自動車の大型冷凍車です。防汚塗装を施したアルミパネルを採用して汚れが付きにくく、そして汚れを落としやすいボデーなのだそうです。白い冷凍ボデーはアルミの地肌そのまんまの箱と違って汚れが目立ちやすいし、食品輸送は衛生第一。上手いポイントを狙ったものだと思います。今度は飛行機に機内食を搬入する「フードローダー」を展示してね~と要望したら、タイミングが合えば…とのこと。特殊車両をこの展示に合わせて製作するわけにはいかないらしいですね。う~んごもっとも…


こちらはPSA向けのショックアブソーバーも生産している(308など一部)、KYBの次世代仕様のミキサー車です。従来モデルと比較して軽量化されただけでなく、アイドリングストップにも対応(エンジン停止中にも回転可能ということだと思います)できて、輸送中の生コンクリートの状態をモニターして送信できる機能があるそうです。ハイテクですね!


セミトレーラの車載車では最大のシェアを誇る浜名ワークスは、今回はバイクを輸送するフルトレーラを持ち込みました。バイクの輸送に対応するウイング式フルトレーラで、バイクみたいに積み重ね不可能な商品(他に家具など)を輸送するために開発されたボデーとのこと。2輪ゆえに固定が大変なバイクの新車輸送ですが、シート部分に上からバーを当てがって固定する構造です。2階デッキでの作業性を考慮して、ウイング全体が持ち上がるとは凄いですね! 車載車といいこのトレーラといい、いかにも浜名らしい製品です


トレーラのボデーでは最大シェアの、日本トレクスの冷凍トレーラです。他社ボデーと同様、規制緩和に合わせた全長にリフトアクスル付の3軸。これだけなら大した印象には残らなかったのですが、ある部分に大感激。それは…


これは素晴らしい装備だ! これは床下に設置されたパレット保管庫です。シャシ・フレームのある単車には不可能な、トレーラならではの装備ですね。「荷物載り切らなァい」と申告して来たドライバーのトラックの奥をよく見ると、先頭にパレットを1~2山を積んだままにしてスペースを無駄にしているふざけた積み方で泣かされた私にとっては、涙チョチョ切れの素晴らしい装備なのです! このトレーラが、私にとって今回展示されたボデー各種の中では、独断と偏見で選ぶ「一等賞」でした。


今回のモーターショーでも、PSA以外の乗用車には殆ど目もくれず、商用車とボデー屋さんのスペースに入り浸り…そして説明員さんと大いにお話させて頂き、楽しいひと時を過ごすことができました。私ごときの相手をして下さった説明員の皆さん、大いに感謝します。ありがとうございました!

これにて、東京モーターショー2015のレポートは全て終了です。
Posted at 2015/11/15 02:13:27 | コメント(0) | トラックバック(0) | 大型車の話 | 日記
2015年11月15日 イイね!

大型車のはなし -東京モーターショー2015見学記2-

大型車のはなし -東京モーターショー2015見学記2-
東京モーターショーの見学記の続きをご覧下さい。

タイトル画像は、UDトラックスの電気トラックの後ろに付いていた、小糸製の最新型のテールランプです。もちろんフルLEDで、視認性も抜群のテールランプなのですゾ!




三菱ふそうトラック・バスのブースです。


ふそうを代表する商品である大型トラック「スーパーグレート」の最新モデルです。登場から20年近く経過しましたが、未だに衰えない魅力はさすがで、現場のドライバーからの評価も未だに高いです。間もなくFMCを迎えますが、この評価が継続することを祈ります


こちらは小型トラック「キャンター」ですが、今回はどんなプレゼンを?と思っていたら「Power Supply Vehicle」…すなわち「移動電源車」とのこと。スマートフォン等に充電できるらしく、そのコーナーではスマートフォン等がびっしりと接続されていました(汗) 

ふそうで一番強烈だったのは…


これは凄いゲテモノ! スーパーグレートの重量物牽引用の2デフトラクタ(6×4)をベースにアウトリガや各種アームを取り付けた「SPIDER」というコンセプト・トラックです。市販車にはありえない、補助灯付きのグリルガードが迫力満点。写真には映っていませんが、運転席直後には国内販売車には見られない大型エアクリーナーが設置されていました。これらのシャシ改造や架装を手がけたのはふそうの懐刀・パブコです。尚、後ろのアーム類は海外メーカーの輸入モノだそうです。


今度は、UDトラックスです。


これは、中型トラック「コンドル」をベースにした電気トラックの実験車両です。積載可能な重量は3tちょっととのことで、架装物を差し引けば2tクラスでしょうか。意外と積載重量が犠牲になっていないので、好印象でした。尚、使い勝手を考慮して2速トランスミッションもあるそうです


こちらは、ボルボのエンジンをベースとした「GH11」というディーゼルエンジンです。排気量は約11リッターで、出力は350~420PSです。同社の大型車に搭載されるエンジンですね。ふそう車もそうですが、外資に買収されるとエンジンがみんな親会社ベースのエンジンに変えられますね


その後ろに設置された、12段のギアを持つ自動変速機です。私の会社の車両は、大型車は頑なにMTですが、ドライバー確保が段々難しくなる昨今、こんなミッションを持つ車両も必要になるのでしょうね。少々複雑な心境です

そして、その親会社の車両もほぼ同じスペースで展示されていましたよ。


ボルボの2デフトラクタ(6×4)の「FH」です。実はこれ、約20年ぶりにFMCした最新モデルで、東京モーターショーには初登場。いやはや、日本車とは別格のデザインセンスですね! 運転席に乗り込みたかったのですが、時間が足りなくて惜しくも叶いませんでした…(涙)

あと、こんな車両も。ミニバンですが…


これは、日産のバン「NV200」のタクシー仕様です。「日産自動車」としての展示ではなく、あくまで車体メーカー「日産車体」としての展示ですが。このように、生産子会社の展示も侮れませんね。
ミニバンならではの広くて天井の高い客室スペースと、大容量の荷室はウケるのではないでしょうか。おまけにサンルーフ(さすがにオプションですが)まであるとは! ただ…せっかくのFFシャーシなのですから、もう少し床を低くできませんか? 乗降ステップでごまかさないで欲しいのが本音です。余談ですが、このタクシー車両のデビューの陰で、Y31型セドリック営業車(=タクシー仕様)の生産が終了しています。合掌…


今回は、ここまで。まだ次回に続きますよ…
Posted at 2015/11/15 00:14:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | 大型車の話 | 日記
2015年11月15日 イイね!

大型車のはなし -東京モーターショー2015見学記-

大型車のはなし -東京モーターショー2015見学記-今回の東京モーターショーでも、見学のメインは商用車。というわけで、その辺をレポートさせていただきます。正直言って、タイトルの「大型車」というより「商用車」という括りの方が相応しいのではありますが…何はともあれ、ご覧下さい。


まずは、いすゞ車から。


今回のモーターショー最大のお目当てだった、21年ぶりに「やっと」フルモデルチェンジした大型車「ギガ」です。大きく変更されたエクステリアは、他車がFMCした時みたいな違和感は感じられず、力強い印象でかっこいいと思いました


内装です。やはり、小・中型車と同じインパネをベースにデザインされています。中央は日野車みたいにインパネがドライバー側を向いたデザインですね。スイッチ類も扱いやすそうです


ステアリングには、ミッションやクルーズコントロールを操作すると思われるスイッチがありました

私の会社にも必ずやって来る筈のこの大型車、違和感なく乗れそうで好印象でした。多分来年には第一弾が納車されるでしょう。いまから楽しみです!


その大型車に搭載される、6UZ1-TCS型ディーゼルエンジンです。ターボチャージャーによる過給でコンパクトになったとはいえ、これだけで乗用車1台分の重さがあるんですよ!


そのターボチャージャーです。今やディーゼルエンジンの必須アイテム! IHIの製品でした


その大型車の、CNG(圧縮天然ガス)仕様も展示されていました。



シャシ・フレームの設置可能なスペースを全部使って、ボンベを設置しています。定量積載状態で、走行できる距離は東京~大阪間「スレスレ」だとか。若干の余裕を見て、東京~名古屋や長野くらいでしょうか? それに充填する時間がかなりかかりそう…ただでさえ充填可能な場所が少ないので、充填中は後ろに充填待ちの集配トラックの列ができそうです…(汗)

あと、大型路線バスも今年FMCしたばかりです。


いすゞの大型路線バス「エルガ」です。FMCとは言いながら、ヘッドライト以外はそれほど変わっていません。


新しいデザインのヘッドライトです。デザインがかわっただけでなく、HID化されました。尚、日野ブルーリボン向けも同じヘッドライトだそうです

外観はさほど変わっていませんが、内装は大きく変化しました。路線バス車両の内装にありがちな、武骨な出っ張り(特に後扉の周囲)が殆ど無くなり、インパネもデザインが一新されました。今回は、外観よりも中身を大きく進化させたようです。


エンジンは、大型車でありながら4気筒で排気量5リッターあまり、250PSですって。都市部ではともかく、山間部ではちと心もとない気もしますが…


トランスミッションはアリソン製の6AMT、つまりクラッチ操作不要のミッションです。路線バスのミッションは、徐々に2ペダル化が進行しているようですね

FMCしたばかりの最新鋭から一転、今度はオールド車です。


こちらはいすゞの大型車の元祖「TX-80」という車両で、5t積みのトラックです。生産開始は実に昭和21年!


内装です。必要最小限の装備と木材を多用していますね


後ろの木製平ボデーです。うわ~!荷台部分どころか根太(ねた。フレームのことです)までもが木製とは! さすがにシャシ・フレームは鉄製のようですが…


いすゞがタイの工場で生産している「D-MAX」です。なかなかかっちょいいけど、とにかく大きかった…商用車の販売に特化した日本のいすゞディーラーでは発売のしようがありません(苦笑) 台数限定でもいいから、日産にでもOEM供給して発売してみては?


次は、日野です。


こちらは、燃料電池で走行する「フューエルセルバス」です。実験車が東京空港交通などで営業走行していましたが、この車両ではどうでしょうね? デザインや内装からして公道走行はできそうにありませんが


おおっ! これは「500」ではありませんか。車両総重量16t程度なので、日本で言う「8トン車」みたいなものですね。外観は、まさにプロフィアとレンジャーを足して2で割った感じですね。日本の日野工場で生産される車両ですが、東南アジアなど海外専用で、残念ながら日本での発売予定は無いそうです


商用車メーカーの中では、唯一展示されていた観光バス「セレガ」です。安全対策に力を入れていて、車線逸脱警報装置や衝突被害軽減ブレーキなどが盛り込まれた車両です


こんな車両を展示できるのは、日野ならではですね。ラリーで戦うための競技車両「レンジャー」です。消防車等の特殊車両向けシャシ(4×4)をベースに、日野エンジニアリングアネックスがシャシを改造し、坪井特殊車体がボデー?を製作したそうです


そのボデーの内側です。軽量化のためにボデーの床は無く、ボデー本体は「テント」でした。考えましたネ~


国外で戦うため、車名のエンブレムは海外向けの車名「500」でした

長くなったので、ひとまずここまで、次回に続く

Posted at 2015/11/15 00:09:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 大型車の話 | 日記
2015年09月26日 イイね!

大型車のはなし -スカニアに乗ってみた-

大型車のはなし -スカニアに乗ってみた-シルバーウィークの最中に、スカニアに乗る機会を得たので、乗ってみました。その様子をレポートいたします。

まず、そのスカニアって何?という方も多いと思うので、若干解説しましょう。これはスウェーデンのフォルクスワーゲン系商用車メーカーで、ボルボ・トラックと並ぶ世界有数の商用車メーカーでもあります。一時期日本の日野自動車と業務提携を結び、日野を通じてトラクタを販売していた時期もありますよ。現在は提携を解消し、日本国内で独自に「スカニアジャパン」を設立し、主にトラクタを販売(余談ですが、最近12m単車も追加発売されました)しているのです。このエンブレム(=タイトル画像)はサーブじゃないの?と気付いた方もいらっしゃるでしょうが、その通り。実は一時期、サーブとも同じ会社だった時期もあるのです。

さて、話を戻します。場所は新潟市…ここで初のスカニアに乗りました。駅前で待っていると…来ました来ました、問題のスカニア!




あれっトラックじゃないの!?と思った方もいらっしゃることでしょう(笑) 実は初めて乗るスカニアとは、この「連節バス」なのです! 今までスカニアといえば、主に海上コンテナを牽引するトラクタとして見られますが、今回、新潟市に初めてのスカニア製のバスがお目見えしたのです。新潟市においてバスをメインとした新バスシステム「BRT」を導入するに当たり、この車両が導入されることになったとか。その情報を知った途端、乗り物好きの血が騒いで…こうしちゃいられない、早速乗りに行かねばァ!と狙っていました(笑)

まず、この車両の概要です。これはスカニア製のバスではありますが、実はスカニア製なのはシャシのみ。車体そのものは、オーストラリアのボルグレン社で架装されたものです。シャシは、9リッター級の直6ターボディーゼル(国内の排ガス規制適合)+ZF製6速ATを搭載したシティバス向けシャシ(Kシリーズ?)に、ボルグレン社のシティバス向け「オプティマス」の連節仕様ボデーを組み合わせたものだとか。凄いですねえ…スウェーデンの工場で生産されたシャシを、わざわざオーストラリアまで輸送してボデー架装ときたもんだ。何しろヨーロッパ~オーストラリアの距離だけで地球半周分あるのですから、日本にやって来るまでに地球1周分の移動距離じゃないですか? 
何故オーストラリアで架装?という疑問もあるでしょうが、オーストラリアの交通法規は日本と同じ左側走行&右ハンドルというだけでなく、他の面でも日本の交通法規に近いらしく、日本仕様への対応が比較的容易にできたから。そしてボルグレン社のボデーはアルミ製で、電装系統にはマルチプレックス(多重通信)式ワイヤーハーネスを採用して配線を単純化する等、日本のメーカーには(今のところ)真似できない軽量ボデーのお蔭で、車幅や軸重など、全長以外は特認無しでナンバー取得ができたそうです。
かつてはボルボ(ボデーは富士重)やメルセデスベンツの連節バスもありましたが、いずれも販売をやめてしまいました。それもあって、スカニアに白羽の矢が立ったのでしょうね。


さて、色々チェックしてみましょう。まずは、外観です。


ヘッドライトにはLEDデイライトが仕込まれていて、端の部分がターンシグナルでもあるので、その時に色が変わります。うーん洒落たデザインですね! フルLEDかはわかりませんが。


前扉は、フロントオーバーハングを活かして日本車よりも広そうです


このバックミラー、左右お揃いのデザインでやっぱりかっこいいですね。日本車もヨーロッパ風になりましたが、まだまだです


そのバックミラーの裏側はこんな感じです。後ろだけでなく真下とか、ミラーがびっしり並んでいます


後姿です。テールランプも、ちゃんとLEDのやつでした

エクステリア全体としては、規格品の灯火類などを使わないうえ、日本車よりもずっと基本設計が新しそう。実に洗練されていますね!


さて、さっそく乗り込んでみましょう。


乗り場には、モニターを使った発着案内がありました。空港に設置されたやつみたいな、洗練されたデザイン…はいいのですが、貼り紙がちと惜しい…


乗り場には、大行列が…でもこれだけの人達が乗り込んでも、まだ車内は余裕たっぷり。さすが!


私も乗り込んで、内装をチェックしました。


内装全体の印象としては、若干プラスチッキィかもしれませんが、角ばっていたり金属むき出しな印象は少ないです。タイヤハウス(室内のタイヤの出っ張り)以外はデッドスペースが殆ど見られないうえに連結部分もちゃんとフラットなフロアですね。これで降車ボタンやICカードリーダー等が無ければ、もっと洗練された空間に見えたでしょう。明らかに設計レベルが高いです。凄い!


天井には、横転したとき等に使うと思われる脱出ハッチがあります。それゆえ、車体右側には非常口がありません


運転席横に設置された運賃箱で、さすがにこれは日本製。これを設置しても、日本車よりも通路が広そうです。尚、この運賃箱や放送用スピーカー等のワンマン機器類は、ほぼ全てオーストラリアに送り込んでボルグレン社にて取り付けしたとのこと。ボルグレン社の仕様対応力がわかりますね


座席は、本当に薄い…座面は少し平板な印象ですが、背当てのクッションがいい感じで、座り心地は意外といいです。分厚いクッションでごまかしたような日本製とは違いますね。これなら、多少長く乗っていても問題なさそう。でも最前列は、足元が強烈に狭いけど(笑)


運転席は、こんな感じです。



色ガラス越しですみませんが、運転席です。平板な日本車のインパネと違い、比べ物にならないほど洗練されたデザインですね。いかにもスウェーデン製の商用車らしいラウンド型であるうえに、デジタルタコグラフ(運行記録計)やワンマン機器類がとてもきれいに収まっていますから!


ブレブレ写真のせいでわかりにくくて恐縮ですが…これは驚いた! インパネ中央にあるディスプレイに「ドア開」という日本語が表示されているじゃありませんか。メジャーな輸入乗用車にもかかわらず、ディスプレイの日本語未対応なブランドもあるのに、今のところ日本に4台しかないバス用シャシにもかかわらず、ちゃんと日本語に対応するとは大したもの。ここにスカニアの本気を感じました!


乗ってみての印象は、運転席直後の最前列でしたが、真下の前輪からは不快な振動は特に感じられませんでした。エンジンから遠いこともあって騒々しくなく、路線バスとしてはなかなか快適です。最前列は意外にも二人がけの座席ですが、二人並んで座るとさすがに狭いです。まあ、短時間の乗車であれば問題ないとは思いますが。


日本初登場のスカニア製バスでしたが、写真で見るよりももっと洗練されていて、好印象でした。やはり相当注目されているらしく、新潟駅やイオンのターミナルではもちろんのこと、経路のカーブ区間には撮影をしている人たちが一杯いました!


カーブを曲がる姿は迫力満点!

今、新潟で一番注目を集めているモノかもしれませんね。以上、報告でした。

参考文献;バスラマインターナショナル No.150(ぽると出版
Posted at 2015/09/26 04:45:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | 大型車の話 | 日記

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「この構造、やっぱり凄い。アパートの下に電車がいます」
何シテル?   06/11 09:21
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