カルテとは‥
カルテ(〈ドイツ〉Karte)
医師の診療記録カード。患者の病状・処置・経過などを記録しておくもの。診療簿。
まぁ、過去から現在までの経過記録って事だろう。
これが人にとっても車にとっても非常に重要となる。
人の医療経過はカルテ、車に関しては整備手帳記録がその変わりだね。
普段は知らなくていい事でも、何か問題が発生すれば過去の対策した情報があるとないでは結果が全然違ってくる。
対処するための時間や費用など、このカルテでかなり圧縮することは可能だ。
また経過を知ることで手をかけるだけ手遅れと言うこともあり得るためその判断材料となる記録である。
大抵デーラーによる整備内容は、ナンバーと車体番号で整備管理情報を一元管理してくれてるからね。
吾輩が今乗っている車は平成12年車(2000年)のYXS10である。
通常、トヨタコンフォートクラウンと言われるタクシー専用に作られた車だ。
この車の3Yエンジン、原始的な造りであり、故障知らず。
エンジンに関しては、オイル交換さえちゃんとしていれば50万キロ程度までは問題なく走行可能だ。
流石に50万キロを超えたくらいでバルブステムシールからオイルが漏れ落ちるいわゆるオイル下がりが発生、オイル減りが起きて長時間アイドルの後の加速は白煙を吹くようになるが、ヘッドカバーを開けてバルブステムシールを変えてやればまだまだ乗れる最強の車だと思う。
現在私が乗るコンフォートは総走行12万キロ程度でやっと慣らし運転が終わる頃だろかな?!(爆爆)
いわゆるOHCエンジンの車である。
1995年から2018年まで製造販売された車だ。
時代の流れか途中2007年エンジンが直噴に改良され1TRを乗せた型式TSSとなる。
そして2018年に生産終了となってしまった車種である。
23年間ほぼ同じ外見で使われていたため何も変わっていないように見えても形以外は変わっていて、営業車専用設計になったている車である。
で、オートガスであるガス直接噴射方式に変更されたエンジン1TR、これが問題だらけで大変な事になったんだよね。
日本全国長ひょろい🇯🇵、夏は暑く冬は寒い。
真夏になると燃料のガスが充電できない案件が露呈することになる。
基本的にガススタンドは、液化したプロパンガスをポンプによって加圧、車のタンクの圧力差によってガスを充填するが、高圧ガス取扱い法による安全便が開く圧力の設定により、温度上昇にさらされた車のタンク圧力を超えることができなくなってしまうためガス充填が出来なくなるメカニズムである。
安全弁が開く以上の圧力をかければ充填は可能だが、法違反となるためタンク圧力を下げなければ絶対に充填は不可能となる。
大気放出して気化熱で冷やして上げる他ないが、大気放出も法違反。
そんな事情もあったと思う2010年11月 から 一部改良を実施、LPG燃料冷却装置を設定する事でメーカーは対応。
この対策で半年以上生産ラインが止まったんじゃないかな。
何故この対策が必要になったかと言えば、直噴のため噴射ポンプで加圧する際にガス自体の温度が高くなってしまい、プロパンガスボンベが温まってしまって圧力が上がり、ガス充填ができなくなってしまう弊害が発生したのである。
法的問題や技術的問題以前に、ガス欠になる前にガススタンドで充填しようとしても燃料を満タンにできないのが大問題となったわ訳だ。
致命的問題であると言える。
ガス充填ができなくなれば車はガス欠で走られないからな。
さてその対策でガスタンクの温度を下げるか検討されたんだと思う。
この対策がLPG燃料冷却装置を設定する事だった訳だ。
車内温度の空調を使ってガス自体を冷却し圧力を下げる方法なんだ。
だから車内温度が丁度良くてもガス充填のためにエアコンは入れっぱなし‥エコのはずがエコじゃないんだよ(爆)
改良した結果、余計面倒な対策をしなきゃならなくなり、コストも上がり、この結果故障も増えるw
しかもエコじゃないんw
改良とは言い難いと思うのは私だけだろうか。
確かに直噴になってからはエンジンパワーは増えた。
だがこの増えたトルクがあっても営業車としてのメリットはそれ程変わらないと思うわ。
逆に力ありすぎて事故につながる傾向のほうが強いのではないかと思うくらいw
先日ある個体のコンフォートの燃料が入らなくガスボンベが暑くなってるとガススタンドから報告が入る。
その車はTSSで中古で冬に入れた中国車である。
そう中古新規で登録後、初めての夏を迎えようとしている車なのだ。
で、エンジンルームを覗いてみると‥
あれれ、エアコンパイプに冷却装置に入る配管がないことに気がつく!!
↑エアコンパイプから分岐してフューエルクーラーユニットへ冷媒が流れる
ないという事はタンク内の温度を下げるクーラーユニットがないという事??
この手の車、中古で仕入たりするが、過走行でもあり中古取引はもちろん「現状販売」である。
細かなところまですべてチェックすることはできないからね。
だからと言って買ってから問題があっても言いっこ無しが互いのルール。
見る目がなかったと言うことに尽きるわ。
↑腹の下にエアコンパイプが繋がり熱交換器でガスを冷却しタンクへ戻す
乗ってからエアコンが壊れたとか、エンジンが壊れた、とかになっても文句は言えないのよね。
だよね、50万キロ走行の車購入して故障クレームなんてありえないわなw
で、調べられる事は車体番号からこの車体にはフューエルクーラーユニットがメーカーオブション設定されているか、またその後の修理履歴等に記録が残っているかぐらいしか調べられない。
↑フューエルクーラーユニットがあるばかりにエアコンパイプ合計全長及びジョイント部が多い
てか、他人様の修理履歴を公表することも本来ダメな事項ではないかと思うが、そこは蛇の道は蛇。
某筋から記録調査、こっそり教えてもらったら事故により修理するため部品調達しようと思ったらフューエルクーラーユニットのパイプやエバポレータが揃わなくて、フューエルクーラーユニットなし車のエアコンパイプをドナー車からエアコンパイプを移植して直した車であることが判明!!(TдT)
フロント事故でかなりイッてたと思われる。
↑ガス直接噴射式1TRエンジン
そう、古くなるとめったに出ないこう言ったメーカーオブションの交換パーツが揃わなくて修理できないことも多々あるのよね。
だからフューエルクーラーユニットを連結しない状態で車内空調だけエアコンで生かしたと言う訳。
だからタンクのガスは冷えないためガス充填ができなくなっちゃうのよ。
↑フューエルクーラーユニットへの分岐部分
この事故はフロントが大破し、エアコン周辺のパイプが破損してかなり苦労してエアコン直したみたいね。
だからフューエルクーラーユニット自体は設定ありの車だが、冷媒は回っていない、またはクーラーユニットも取り外されている可能性もあるので配管交換程度では修理不可能かも知れない。
↑その点YXSはややこしい装置なくてもストレスなく乗れる
また配管を繋いだとしても相当フューエルクーラーユニットが長期開放状態であったと思われ、エバポレータ内が詰まったりしてて冷媒をとうしたぐらいで完全復帰すると考えるほうが都合良すぎると思うわ。
↑3Yエンジンは至って簡単な構成だ
よって修理するぐらいであるなら箱替えが妥当だねw
まだまだ使えそうな車だがだが、通常走りに問題りとなれば使えないもんね。
↑直噴ではなくベープライザーによるLPGを気化させてキャブでシリンダーへ
あとは始動と同時にタンクが温まらないうちにガス充填するしか方法はないわな。
そんな不便な車は車じゃないw
そういう意味でカルテは重要やね。
無駄な労力と原資を突っ込まなくて済む。
あとは損得勘定で判断するのみ。
ちなみにこの車種コンフォートだが、直噴に変わってから50万キロ走行でシリンダーガスケットが抜ける事例が多数出てる。
ガスケットから漏れた燃焼ガスがラジエーターに回ってクーラントがなくなり夏ではオーバーヒート、冬ではヒーターから温風が出ない現象が出て初めて気がつくことが多い。
ヘッドガスケット交換と言えども手間とコストがかかるもんね。
ココ直しても違うところもイカれるリスクもある良く考えて判断しなきゃならん。
いざエアコンがイカれたら直す価値はないだろな。
てかエアコンユニットは仮にシステム全パーツ交換しても完全復帰は難しいよ。
またコンフォートからガス電気ハイブリットに変わったジャパンタクシーも同様にヘッドガスケット抜け現象があるみたい。
こちらも50万キロ走行程度でリスクがかなり高くなるようだ。
だから完全にガスケット抜ける前に中古の下に出して売り抜くのが一番‥みたいに現在なってる。
知らないで買った人はかなりショックだろうな。
特に使ってる内にガスケットから排ガス吹いて水が少なくなりオーバーヒート、その後オーバーヒートで更にヘッドが歪み更にガスケットからの排気漏れは数十倍になって使い物にならなくなってしまう傾向が高い。
どうやらコンフォートもジャパンタクシーも構造上の問題として、ラジエータからのアッパーホースなどからのエア抜きがうまくできないための弊害みたいよ。
マフラーから聞こえるアイドルの排気音、ポコポコ言ってたらヘッドガスケット抜けの可能性高いわw
みんなも気をつけて!(爆)
エキゾチック〜ジャパン!