紀文の福禄　変わったところ２点

謹んで新年の寿ぎを申し上げます。

さて、伊達巻。
今シーズンは仕事の都合もあってあまり買い物に行けなかったので
今日の時点で３本しか買っていません。

一正蒲鉾
小田原鈴廣
と来て
紀文です。



紀文の福禄。
データはないけど、日本最大級の売り上げじゃないの？と思える伊達巻です。
いわばスタンダード。
あまりにスタンダードすぎて、年によって買ったり買わなかったりですが
今季は改めて味わってみようとロングを買いました。

税別１０８０円。
実は福禄って「どの店でも同価格」という
ひょっとして公取から怒られた日清のカップヌードル並みの価格統制をしてる？
という疑いも感じていたのですが
今年は店によって数十円の価格の違いがあったようです。


なんでピンボケなんだよ！


実は昨シーズンはちょっとしたご縁で
「福禄のショート」
を買ったんです。

その時には、
「鶏卵（輸入）」と書いてあったんですよね。

今年の福禄ロングは「鶏卵（国産）」でした。

過去に遡ると、ロングの福禄は基本「国産」を使用しているようなんですが
去年だけ「輸入」だったんでしょうか？
ロングとショートで使用原材料が違うとも思えないので謎です。

なお、言うまでもないことですが

「鶏卵（輸入）」と「鶏卵（国産）」による味の違いは
分かるわけありません(笑)。

どんな伊達巻ソムリエでも口の中でそれを感じるのは無理なんじゃないかと思います。





さて、味は甘さもまぁまぁあって魚感はやや弱め
卵液の出汁感はやや弱めながらも
やっぱりニッポンのスタンダード伊達巻はこの味なんだろうなと思わせる味わいです。

そしてここは外せないという特徴が
ふんわりふっくらで
お菓子系伊達巻の系譜
ということですね。
ただ、記憶の中ではもうちょっと「ベタつき寄りのしっとり感」だと思っていたのですが、おもったほどベタつき感は無かったです。

あと、例年は伊達巻単体で味わってレビューしていますが
たまたま今年は元日の朝に食べたので、おせち料理のひとつとして福禄を食べました。
すると・・・
全体的に中庸の味を狙いすぎていて
黒豆とか栗きんとんとか、あるいは甘さ強めの田作りなどと一緒に味わうと
ただ甘いだけで魚感も卵感もない伊達巻
となってしまうかもと思いました。

そうか、
伊達巻はおせち料理のひとつなんだから
他のおせちとのマリアージュも考えてレビューしないといけないなぁ
との気付きを得ました。


この視点から見ると、福禄はもう少し魚感を強くしてもいいんじゃないかと感じます。





実はね
卵以外にもう一つ「ひょっとして、福禄は変わった？」と思う部分があったんです。



巻き簾を模した金色の紙に包まれているのですが
福禄って「商品と金色の紙をセロテープで固定」していたはず。
これによって持ち帰るときに振動したり縦になったりしても、本体が巻き簾からずるずると動くことを防止していました。
でも、今年のロングはその「テープによる固定」がなくなっていました。

これをやめるだけで、工場での工程と人手が減るわけですから
見えないコストカット
をここでしているのだろうなと思いました。

Ａ：味や品質には全く関係ないコストカットだからOKと見るか
Ｂ：丁寧なモノづくりから一歩後退したコストカットだと見るか

難しいところですが
紀文の福禄には横綱相撲でいてほしいと思うので
私の評価はＢにしておきます。