やんぢのブログ一覧

ちょっと知的好奇心をくすぐられた話があったので書きます。


ちょっと前から、巷を席巻している
セイクで優勝
という表現。


「セイク」は単純な なまり言葉 だからまぁいいとして、やっぱり問題は「優勝」なんだよねぇ。

本業日本史、副業現代国語のエセ学者の私としては、「優勝」というのがどうにもむずむずする表現で気になってしょうがない。

新しい表現過ぎて文部科学省も国語審議会もとてもじゃないけどここには切り込めていないので、
ネットサーフィンしながら色々調べていたわけです。


そこで見つけたサイト（というかブログ）が、こちら。

「優勝」してしまうヲタク達

（たぶん）学者・研究者系ではない一般の人のブログだと思うんですが、考察が深い。
かなりの長文なんですが、読み進んでいくときちんと「論文」としての体をなしているんです。
哲学的だと感じる瞬間すらあります。
ぶっちゃけ、私が一年がかりで書いた大学の卒業論文よりレベルが高いかもしれない。


見出しを並べてみると

・「優勝」という新語
・「優勝」の起源
・「萌え」から「推し」、そして「優勝」へ
・文脈としての「萌え」「推し」
・特性としての「萌え」「推し」「優勝」
・「優勝」してしまうヲタク達
・ヲタク史観
・ヲタクの法


個人的には「優勝」について調べていただけなのですが、後半はヲタク論へと進んでいきます。
それでも「優勝」との関連の中でのヲタク論になっていますので、最後まで面白く読み切ってしまいました。



そもそもは若者言葉ではあるんですが、
そろそろ一般の認知が進んできた、とまでは言えなくても、
一般の人でも言葉に敏感な人は『なんだろ？』と思い始めている「優勝」という言葉。

とりあえず、そういうジャンルに関心がある人は今の段階で読んでおいて損は無い文章だと思います。



で、「優勝」ってなんなのよ？って結論がこのブログには書いてありませんが、
面白いので上の方にあるリンク先を読んでみてくださいな。（笑）









なお、文章の中に

「フッフーフワフワやPPPHは良いけどMIXをアイマス現場でやるな」派と「フワフワもPPPHも演者の声に丸かぶりだからむしろMXやイエッタイガーの方が迷惑ではない」派の対立である。

なんてことが書いてありますが、これが分かる前提というか分かる人じゃないと文章全体が読み解けないんですね。

「チキパ優勝」
もしかり。
チキパを知らないと、そこを調べないと先に進めない（笑）

幸か不幸か私はその意味するところが分かるのですが、ガチな言語学者で「優勝」に興味・関心を抱いてこの文章に触れた人はPPPHやイエッタイガーから勉強しなきゃいけない…というのが新語研究の奥深さかと思います。