
久しぶりに大ネタです。先日、
名門大洋フェリーが就航させたばかりの新造船「フェリーきょうと」に乗りました。
約20年活躍した「フェリーきょうとⅡ」の入れ替えに登場したこの新造船ですが、総トン数で1,5倍以上の大型化が図られています。6年程前に就航した2隻よりも、更に大型化されていますね。増える一方の貨物需要に応えるための大型化ですが、一方で旅客定員は若干減少しています。大部屋が無くなって個室化が進行したためでしょうか。
乗ったのは、大阪南港を19時50分に出発する便です。受付で検温を済ませて受診?証明を貰い、スマートフォンに表示したQRコードをスキャンしてもらって船内に向かいます。予め申し上げますが、感染症対策各種を実施したうえでの活動です。

正面から撮影した写真が悲惨だったので船首部分を撮影したものです。今回の新造船の投入にあたって、船そのものだけでなく港湾施設も大幅な改修を行っているようです
船に近づくと、新造船らしくペンキの匂いが漂ってきました。受付で鍵を受け取り、個室に向かいます。相変わらず鍵を使っていますが、使い捨てのカードキーに替えてもいいのでは? 管理が大変そうな気がするので。
今回も、ファーストシングルを利用しました。

個室への通路です。以前と違って通路が広くなったようで、すれ違いがしやすくなっています

ファーストシングルの室内です。6年前に就航した船と比較しても大きなデザイン変更はありません。シンクはあともう少し奥行きが欲しかったです

出入口付近に、空調と船内放送のスピーカーのスイッチ、コンセント類が集約されています

ベッド脇に、スポットライトとコンセントがありました。室内には、2箇所にコンセントがあります
窓は無くて携帯電話の電波も届かない客室ですが、12時間程度の航海であればこれ位の客室でちょうどいいです。ただもう少し収納スペースが欲しいかな? 忘れ物対策で敢えて設置していないのかもしれませんが。
出航前に、車両デッキを探検しました。

一番下の階には、無人航送と思われる車両が置かれていました

乗用車用デッキは、それほど車両はありませんでした。それにしても、乗用車用デッキは天井の高さがギリギリですね

一番の顧客であるトラックのデッキです。意外にもトレーラのシャーシは少なく、12m単車が多かったですね。床には冷凍機用電源コードが多数這っていて、つまづきそうな程でした
船内をうろついているうちに、出航の時間となりました。

展望デッキに上がると、隣には四国オレンジフェリーの「おれんじ おおさか」がいました。2018年就航の新しい船です
ほぼ定刻に、大阪南港を離岸しました。ふと気づいたのですが、離岸がこれまでより速くなっていませんか?
出航をデッキで見届けてから、レストランに行きました。ここはバイキング形式で、座席を確保してから好みの食材を好きなだけ盛り付けられます。しかも新造船就航キャンペーンとかで、朝食とセットで食事券を買うと1500円というリーズナブルぶり。これには感激です。

船内の様子です。昨今の社会情勢により、様々な対策が施されています
おかずを適当に盛り付け、オプションのビールを追加。対岸の明かりを眺めつつ冷えたジョッキに注いだビールをぐっと飲むのは…幸せであります。
すっかりいい気分になってから、船内を探検しました。今回の新造船のデザインコンセプトは「古都のたたずまい」とのことですが。

なるほど確かに、扉や壁の色遣い、腰掛のデザイン等にそれが表れていますね。特に吹き抜け部分のデザインがいかにもです。それにしてもプロムナードのデザイン、相変わらず0系新幹線のビュッフェみたいな雰囲気ですねえ(笑)
浴室にて、入浴もしました。さすがに撮影するわけにはいきませんが、浴室は広々して湯船も増え、快適でした。入口に入浴中の人数が表示されているのも有難いです…でもこれ、どうやって数えるの?
翌朝。レストランで朝食の営業開始が近づいたので、レストランへ。出入口に行くと誰も並んでいなかったので「ポールポジション」で並べました。

朝食もバイキング形式です。トレーが小さめで、ご飯や味噌汁が載り切りません。もう少しサイズを大きくして欲しいものです
大小様々な船が行き交う玄界灘を眺めつつ味わう食後のコーヒーは、何とも優雅ですねえ。これだから船旅は止められない!

食後に展望デッキに上がると、ちょうど日の出に巡り合えました。下を見るとトラックが見えません。これまでの船はトラックを潮風に剥き出しではみ出しそうな位に停めていたのですが、トラックのデッキの潮風剥き出しな状態を止めたようです

前方には、同じ時間帯に運航される阪九フェリーがいました。神戸発の「やまと」と思われます
ところで。この船にも、当然のようにWi-Fiが完備されています。

廊下にはArubaの機器が設置されていました
試しに接続してみると、これまでとは違ってネット閲覧どころか、動画まで見られました…が、暫くすると接続できず(笑) 相変わらず接続は不安定ですねえ。ただその代わり?に↓のサービスがあります。

船内のサーバーから、漫画の無料閲覧等のサービスがありました。これ、意外と良かったです

船の現在の位置も確認できました
携帯電話の電波ですが、窓の無い個室は電波が届きません。通路に出ると「辛うじて」入るのが現状。お陰である方から頂いたSMSへの反応が遅くなった(笑)
到着の約30分前。早くも新門司港の中に差し掛かったので、受付に部屋の鍵を返却し、船の出入口に並びました。次の予定も考慮して、早めに並びます。そのうち船体に僅かな衝撃が走り、接岸しました。

橋(専門用語はわかりません)が接続されるところです
ほぼ定刻に、下船が始まりました。

新門司港に到着。よく見ると、過去の名門大洋の船にあった車両デッキの窓が無くなっています
下船して、すぐに門司・小倉駅行きの送迎バスに乗ります。このバス、過去は自家用の白ナンバーでしたが、現在は緑ナンバー。即ち、北九州市交通局に移籍のうえ、同局が運行を担当しているようです。自家用はやはり手間がかかるのでしょうか?
久しぶりの名門大洋フェリーでしたが、期待を一切裏切らない大満足の船旅でした。新造船のこれからの活躍を期待します。4月には宮崎カーフェリーに待望の新造船が就航しますし、こちらも楽しみにしています。
以上、報告でした。
以下、余談です。

帰路は航空機を利用しました。念のため申し上げますが、トリミング以外の画像の加工は一切行っていません。追い風に乗れば、ただの旅客機でもこんな速度(Ground speedこと対地速度)が出るから凄いです