160kmくらいからのブレーキングでかなりのジャダーが出る。踏み方を変えてみても全然駄目。かなり気を使った入力をしているがままならない。縦の振動やキックバックはなくパッドがひっかかる感じはない。左右のブレーキ力に大きく差異が出ている。アタリはそこそこツイてるのにな....しかし、どこかに吹っ飛んでいきそうな危うい感じはないもののとてもコースを攻めてはいられない。
やっぱりピットに戻ろう....とタラタラと走らせているとヘアピンでいきなりフェード....!?....初期フェード....!?.....
右足に更に力を入れてギュウゥッ!と踏み込むと底突き。ゲッ!......ステアリングの反応が薄い。リヤは生きてそう。底突きのままパーシャルにしてステアリングを思いっきりコジりながら強引に失速を狙いランオフに飛び込ませた。
アウトラップ+2LAP中の出来事。ほとんどブレーキは使っていない....何が何だか良く解らない。初期フェード?これで?.....焼き入れちゃった?.......まだアタリ付け中でジャダー出ているのに。でも全然踏んでないぞ。
こげ臭っ!煙が視界に入った。ハザードを灯し、極低速で残り半LAPしてピットにクルマを停めるとパッドからモウモウと白煙が出ている。ペダルはスッカスカである。
やっぱり無理だったかな.....そそくさとパドックに戻った。
ローターとパッドをDIXCELに交換したのは昨年の晩夏。
指を折ってしまったり、仕事が忙しかったりで、ここんとこ全くサーキットに出向く機会がなく、お陰で気付かなかったジャダーの問題を今僕は抱えている。140km、150kmでは全く影響しないのだが、160kmを超えてくるとブレーキングでかなり激しいジャダーが出る。多少のレベルであれば僕はあまり気にするほうではないのだが、今回はその許容範囲を大幅に超えている....ちょっと怖いくらいなのである。
アタリがツいてないのかなぁ....とも思ったが、交換後の走行が500kmを越えているワケだし、少しパッド線が出ているものの、結構アタッてるし.....それにアタリが悪いときとはちょっと異質な感覚なのである。
パッドの適正温度の問題かなぁ.....ある程度、暖めてやるとジャダーはかなり薄くなる.......しかし、適正温度じゃないからといってこれだけ左右で違いが出るというのはやっぱりおかしい。DIXCEL typeZも同社のローターも僕はポルシェ時代から何度も使用しているが、こういったことは初めてである。
キャリパーのピストン逝っちゃったのかなぁ....僕のGT-R、まだ走行距離は8,000kmである。ホイールをグルグル回してみたけどひっかかりは感じられない。どのピストンも指でグイッと押すとキレイに戻る。
ローターにヒートスポットでも出来てしまったのかなぁ...ナラシは結構慎重にしたし、その痕跡は見た感じはなさそうである。
ローターとパッド以外の問題かなぁ.....試しにローターとパッドを純正に戻すと極めて気持ちよく走れる。
過去の経験を基に色々思考を重ねても「?」.....よく解らない。
ま、暖めれば使えるし走っちゃおっ! 走ったら治るかも!(笑)
......ということで、サーキットで仕上げのアタリをつけて焼入れまでもっていきたいと思いFUJIに出向いたワケだが、冒頭記載の通り、何が何だか解らない。
DIXCELには1ヶ月程前から症状をメールで通達し相談していたが、(とにかくDIXCELはサポートが素晴らしく丁寧!)今回、「コースで踏んでもいないのにフェードした。」と話したところ、どうしても現物を検査してみたいので手数をかけて申し訳ないが、送ってくれないかとのことで、早速ブレーキをバラして発送した。余震が続いているため、ガレージジャッキと馬の3点でリフトアップしたままというのはやはり心もとなく、念の為、キャリパーとホイールを組み付け、タイヤの下に本を重ねて敷いておいた。(翌日、震度4がキタ!)
発送して3日後、DIXCELには余震が怖い旨を伝えておいたところ非常にスピーディーな対応で分析結果が届いた。「左ローターに許容範囲を超える歪みが出ていた。」とのことである。なぜローターが歪んでいるか(僕の慣らしミスか、不良品か)、その責任の所在はどうあれ左右とも新品交換をさせてもらいたい、またパッドも時間をかけて検証をしたいので、こちらも新品交換させてもらいたいとのことだった。勿論、僕に「NO」があるワケもなく直ぐに送ってもらった。DIXCELは、このとき詳細な分析データを添付して報告してくれたことも付け加えておきたい。
....というワケで早速組んでみた。ついでにフェードしたブレーキオイルも全交換。そうそう、今回、BILLIONのBB4というオイルをチョイスしてみた。ドライ沸点310℃である。1ℓ/3,000円でこの性能は凄い!キャッチフレーズなんかもっと凄い!「究極のペダルタッチ」...である。
まだ走らせてないんだけど、治ってるといいなぁ......
『2011.5.19 追記』
依然として時間が確保できず、アタリ付けを行っている最中。現在の状態は、今回第五世代のtypeZにしてもらったが、強烈にミューが高く、120kmぐらいからガガガガガッって縦揺れ、横揺れ状態。ローターはレコード盤状態なのでまだ解らない.....アタリがつくまでまだ相当かかりそう.....が、なんとなくかなり不安である......
それと、DIXCELのローターの品質規定は5/100だそうである。僕が発送した歪みが出ていたローターは10/100。ちなみに今回手元に届いたローターは3/100である。
それともうひとつ、ベルは純正品を使用しているワケだが、こちらの歪みは3/100であった。
Posted at 2011/04/18 23:02:22 | |
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