格安なBLITZの別タンク2WAYを使って、目下、GT-Rの足をやり直している最中なんだけど、散々組んでは走って組んでは走って...やっと、"ここをこうするとこうなる"が解ってきた...ような気がしている...
普段乗り~ワインディング、C1程度までのセットはできた...気がしている...ここらへんまでは細部の最適化を妥協しても共通セットでいきたいところだ。この範囲については、少なくとも不満なく楽しく踏めるようにはなった。ギャップの追従性を重視して街乗りはamuseよりも遥かに快適で渋谷3号線をも全開で踏めている。ステアが弾けるように取られてしまうような不安感は払拭できた。そのセットから縮みのロールスピードを落としてやると大井松田→御殿場の連続する超高速コーナーやディズニーコーナーもミサイル感覚で抜けていける、そんなセットも揃った。あとはトラックでの減衰力を決めるだけなんだけど、だいたいの想像はつくようになった...気がしている...何はともあれ暖かい春がくるのを待とう。
今回、友人や馴染みのガレージを回ったりしてバネをかき集めて色々試行錯誤したんだけど、結局のところ、BLITZのキット標準のF:22Kgf/mm R: 14Kgf/mmに回帰することになった。僕の試行錯誤はたいていはこんな風に徒労に終わる。さすがBLITZ、老舗は偉大だ。
しかしながら実は、バネがハイレート過ぎて、この近辺のものが収集しきれずハイレート系はほとんど試せていない。手元に集まったバネの最大レートは18kgf/mmで、これを18kgf/mm-14Kgf/mmで試してみたが、フロントの減衰調整は限界まで緩めてもその範囲を超えてしまっている感じだったし、いずれにしろ22Kgf/mmの選択肢しかなかった。
しかし、22Kgf/mmのノーズは軽く、かなり機敏に動かすことができる。超高速域からのブレーキングではノーズダイブで従来のamuse(20Kgf/mm)とは思った以上にその差が感じられ、今迄味わったことのないほどの安心感と共にクルマを止めていける。1コーナーやDUNLOPのような下りを想定するとこれは楽しそうだ。それとフロント稼働率が高い。グイグイ引っ張ってってくれる感じだったので、Go-Proを使ってモニターを映して検証してみると顕著だった。
22kgf/mm-14Kgf/mmは当初フロントの接地感の薄さに悩まされ、プリロード量を換えたりしてみたんだけど意味がなく、結局、前後の車高バランスで合点がいくポイントを見つけることができた。今までの車高バランスよりも5mmも前傾姿勢である。また、アンダーが強まるのを警戒していたんだけど意外にも出ない。まぁ、所詮公道での検証なんだけどね。
それとちょっと気になったのは16kgf/mm-14Kgf/mm。ダンパーの弱方向調整範囲を大幅に超えてしまっていて剛体のようで判断つきにくいんだけど、このクルマの正解はここかも知れない。車体自体の剛性が高くさらに僕はロールゲージを張っているので、短いストロークの中でできる限り足をバンバン動かしてあげたほうが安心度の高い仕上がりになるような気がした。16kgf/mm-12Kgf/mmは試していない。リヤ感は早い段階で気にいる状態にもっていけたので動かすつもりはなかった。"街乗りやワインディング主軸でときどきサーキット派"はおそらく、16kgf/mm-14Kgf/mmで前後水平な感じにとってあげるとオールラウンダーな乗り易い感じになるのではないだろうか...
僕はと言えば、老舗メーカーの推奨の通り、22Kgf/mm-14Kgf/mmに決めたワケだけど、欲を言えばこのレートでハイパコやSWIFTを試してみたいところだ。手元には勿論ないのでヘタったらやってみるつもり。どうもこのBLITZの標準バネは...何と言えばいいか...ん~、フツーな感じで昔っぽく...要は...安物っぽい(笑) 今流行のコシがない。
そうそう余談だが、26Kgf/mmというのが2本ある。これは借り物ではなく僕の。何に使ったヤツか覚えてないけど超暇なときに一回試してみようかな。
今回僕は、このクルマを当初の予想以上に解っていなかったことを痛感し、まずはこのクルマに何をするとどうなるのかを知ることから始めたようなもので、無我夢中で楽しませてもらった。最後までやっぱり知ることはできなかったワケだけど(笑)、2WAYのセットも初めてだったし、トライ&エラーを繰り返していたら、その中で「あれ?コレいいじゃん!」ってなって結果オーライ。超工学主義的なそんな感じ(笑)
途中、オイル漏れに見舞われたり、お巡りさんに追っかけられたり、寒空の下、パーキングでエア抜きしたり、組み付けチョンボで国道のど真ん中で立ち往生したり、スピンしてしまい脱出するのに30回くらい切り替えしたので大渋滞させたり...それなりにドラマチックな場面もあったんだけど、そんなことより、改めてこのクルマが実に理論的なアーキテクチャーを持っていることを知り、細部に開発者のただならぬ拘りと苦労を知り、やっぱりクルマ好きが作ったクルマなんだなぁ、というのを知った至福の時間になった。
あと3年くらいは乗ろうかな。いいクルマじゃん、GT-R。思えば初めてそう思った気がする。一度は真剣勝負でちゃんと向き合ってみるモンだね。
何はともあれ、僕のGT-Rのnew足、かんせー。減衰、車高、プリロード、アライメント、各数値は整備手帳のほうにそのうちアップしておきます。
参考: メーカー別サスペンションキットのバネレートデータ
< DECK CR>
F:24Kgf/mm R: 14Kgf/mm "サーキットを速く走りたい、サーキットで安全に楽しく走りたいという方" → サーキット向きと解釈
< BLITZ ZZ-R typeC >
F:22Kgf/mm R14Kgf/mm → 現在、僕が使用しているもの。
< amuse >
F:20Kgf/mm R12Kgf/mm → 僕が使用していたもの。サーキット向き。
< DECK SP>
F:20Kgf/mm R: 12Kgf/mm "サーキット走行のラップタイムも気になるが、高い質感と操る楽しみが欲しいという方" → ストリート向きと解釈
< BLITZ ZZ-R>
F:18Kgf/mm R12Kgf/mm
< フェニックスパワー サーキットタイムアタック時のスペック >
F:18Kgf/mm R: 14Kgf/mm → サーキット向き
< Aragosta typeSS>
F:16Kgf/mm以上 R: 14Kgf/mm以上 "ハイエンドモデル" → サーキット向きと解釈
< BIOT >
F:16Kgf/mm R: 14Kgf/mm "乗り心地を損なわずスポーツもできる" → ストリート向きと解釈
< 平野タイヤ オリジナル >
F:18Kgf/mm R: 12Kgf/mm "前後各軸車重からコンピュターでシュミレーション" → ストリート向きと解釈
< Aragosta typeS>
F:16Kgf/mm R: 14Kgf/mm "ワインディングからサーキット走行まで最適な乗り味を実現" → ストリート向きと解釈
< NISMO CLUBSPORTS >
F:18.5kgf/mm R: 9.6kgf/mm → サーキット向き。
< フェニックスパワー デモカー >
F:16Kgf/mm R: 12Kgf/mm "ストリートでは、純正よりも乗り心地が良く、高速道路では路面にピタッと吸い付くように安定して走り、ギャップを飛び越えても優しく収まります。
サーキットでも究極のタイムが出せる実績を誇る" → そんなことできる...の?スゴッ...3WAYなのかな。幻の万能スペシャルと解釈
< HKS >
F:16Kgf/mm R: 8Kgf/mm → ストリート向きと予想
< TOP SECRET >
F: 14Kgf/mm R: 8Kgf/mm "サーキット走行も視野に入れている" → ストリート向きと解釈
< MCR >
F:14Kgf/mm R: 8Kgf/mm "サーキットを重視。乗り心地もいい" → サーキット向きと解釈。っていうか、そう書いてある。
Posted at 2014/01/23 21:22:32 | |
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