
1Psのシルバーメタ丸塗りの再塗装は結果何て事無いように見えますが、マグとアルミの剥離から再塗装までの下処理の違いに付いてご案内いたします。
マグホイールの再塗装は鉄やアルミと違いマグ地金との塗装の相性が非常に悪い特異な金属ですのでマグ専用の下処理が必要です。
マグの特性を知らずに鉄やアルミと同じ様に再塗装した手直し塗装が頻繁に入庫しますがマグホイールはマグ専用の下処理が必要不可欠ですので溶剤でいきなり塗装すれば塗装縮みや塗装剥げが確実に起きます。
マグの剥離にしても鉄やアルミと同し方法で剥離剤漬けやブラスト研磨は素材自体を痛めてしまいますので絶対
NGです。
アルミと同じ様な剥離ブラスト剥離すればこんな感じになります。
https://minkara.carview.co.jp/userid/782662/blog/35672124/
マグホイールとアルミホイールの剥離下処理から再塗装の違い
【マグの再塗装】・・マグホイール/塗装外注剥離~マグ専用下地~パウダーコート再塗装

岡山県のお客様・・・フェラーリ純正マグホイールを以前他所でリム傷修理研磨していきなり溶剤シルバー塗装したマグホイールの全面再塗装やり直しの依頼です。

リムを研磨してマグ無垢の面にマグ専用の下処理無しで溶剤塗装すれば再塗装したリム面だけ塗装の縮み現象が出て来ます。

マグの剥離はマグ専用剥離専門工場へ外注依頼します。マグの地金肌が結構荒れています。

肌荒れを研磨してマグ専用の下処理に入ります。

インナーリムから側面リムは研磨機にてリム全面研磨

アルミには無い工程の陽極酸化や化成処理をしてさらにマグ専用の焼き付けハイブリッドプライマーでマグ肌ガードと腐食部を塞ぎます。

マグ専用の下処理が終わればここからはアルミ同様のパウダーコート静電噴射します。

ベースとしたパウダーシルバーのこの段階でレベリングが出て肌が整っている場合や特別にシルバーの指定カラーが無い場合は溶剤シルバーでわざわざお化粧塗装をする必要が有りませんので出来ればパウダーコートフィニッシュで行きたいため2コート目のパウダークリアーを塗ります。

パウダークリアーの静電噴射!

パウダーシルバーからのパウダークリアーの完成!

インナーリムから側面リムも丸塗りのパウダーコートフィニッシュになります。
裏リムは普段汚れっぱなしでメンテ掃除が出来ませんので
「頑丈肌で密着性が良く塗装が剥げにくい・熱に強いためパットカスが付きにくい・汚れ付着がしにくいため汚れ落ちが良い」などの利点から溶剤カラー仕上げよりダーコートフィニッシュの方ががより効果的です

パウダーシルバーを塗った後の結果としてマグ肌が荒かったり至処に陥没や腐食痕が多く残った場合はその箇所をパテ埋めして溶剤カラーでの補修お化粧塗装になりますが今回はそれが無かったためパウダー2コートフィニッシュが可能となった理由です。

20数年前のマグホイールですがその当時無かった現代の塗装パウダーコートで耐久性も向上してさらに永く愛用出来るようになりました。
※カラーNOや指定カラーが有る場合はパウダーコートでは表現出来ませんのでパウダーコートはベースとして調色無限の溶剤カラー仕上げになります。
【アルミの再塗装】・・アルミホイール/自社塗装剥離~パウダーコートベース~溶剤シルバー塗装

宮崎県のお客様・・・ポルシェ用のアルミホイールでガリ傷修理ついでに全面再塗装ですがポルシェ純正カラー指定のためパウダーコートベースからの最終塗装は溶剤シルバーになります。

アルミは自社剥離ですので素早く剥いでガリ傷肉盛り修理に入れます。

ガリ傷肉盛り修理研磨形成して全面ハンドアクション研磨
※アルミや鉄は自社剥離ですので安く、早く出来ますがクロームメッキやマグの剥離は専門工場外注依頼のため外注への往復の送料や納期も掛かり剥離のコストもアルミの倍ほど掛かります。

インナーリムから側面リムは研磨機での研磨

アルミ製のセンターキャップの剥離からハンド研磨

ホイールとセンターキャップのベースとなるパウダーコート

パウダーシルバーは溶剤シルバーのためのあくまでもベース塗装ですのでパウダー肌をサイディング足付けして溶剤シルバーの下準備をします。

センターキャップの凹文字の墨入れ

シルバー&ブラックキャップの完成!

カラー調色した溶剤のポルシェ純正カラーを塗ってトップコートのあオンクリアーして完成です。

デザイン天面(フェイス)に溶剤シルバーを塗る祭インナーリムから側面リムはパウダーコート肌の特性を生かすためにマスキングしてなるべくパウダーコート肌を残したい処ですが丸塗りの溶剤カラー希望のため溶剤丸塗りになりました。

指定カラーが有る場合はパウダーコートベースの溶剤仕上げになります。

微妙なカラー調整や調色などパウダーコートでは表現できませんのでそれがパウダーコートの最大の欠点でも有ります。
そのため量産新品にはパウダーカラーフィニッシュが無い大きな理由です。
カラー再塗装はパウダーコートによる既存カラーでの耐久性重視か、カラー表現が無限大となる拘りのカラー重視かの選択になります。
【アルミとは違うマグホイールの修理から再塗装の工程】
1・マグ剥離(外注依頼)~2・曲り、ガリ傷修理~3・本体丸ごと研磨~4・脱脂(釜炊き)~5・陽極酸化や化成処理~6・マグプライマー(釜炊き)~7・パウダーコート(釜炊き)~8・パウダー肌サイディング~9・陥没埋め+サフ塗装(釜炊き)~10・サフサイディング~11・溶剤塗装(釜炊き)~12・トップコート(釜炊き)~13・バフ磨き
※1・剥離から完成まで釜炊きだけで最低6回を要します。
※2・塗装剥離は専門外注依頼となるためアルミの倍ほど掛かります。
※3・ガリ傷肉盛り溶接はアルミの5割~増し
※4・割れ修理は程度により修理不可な場合が有ります。
※5・外注工事を伴い下処理が多いため納期もアルミの倍ほど掛かります。
マグホイールの塗装品は実用に耐えうる金属では有りませんのでマグの特性上ある程度割り切りが必要です。新品マグでも塗装の浮きや剥げが有るのもマグの特性によるものです。
マグもアルミも再塗装や磨きによるリフレッシュ・リメークは肝心要の曲り、ガリ傷修理が出来てからの話しです。
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