阪九フェリー「いずみ」乗船記の続きです。乗船記の前編は
こちらをご覧下さい。
タイトル画像は、新門司で撮影した「いずみ」の雄姿です。この船首部分のバイザーを持ち上げる姿はいかにもフェリーらしい姿ですね。子供の頃、
佐渡汽船のフェリーで初めてその姿を見て「かっこいい~!」と思ったものです。
あちこちを探検していて18時を回った頃、中央のロビーで船内ライブが始まりました。船内でこんな事をやっているのも驚きですが、これは名門大洋をはじめ他社でも同様に開催されているようです。
歌うのは
黒埼ちえみさんという方で、広場は大いに盛り上がっていました。名前入りの団扇を振る方までいたのには面食らいましたが(笑)
19時頃、お待ちかねのレストランへ行って夕食です。
レストランの入り口です。思わず期待が高まります
メニュー一覧。何を食べようかしらん?
船によって配膳形式は様々ですが、この船ではカフェテリア方式です。
レストラン内はこんな感じです
開店直後では行列が出来ていて、事実上逆戻りできない一方通行だからメニューを選ぶのは至難の業ですが、ある程度時間が経って空いてきた頃の方がメニューを選びやすいのであります。
選んだのは、ご飯に味噌汁は当然として、鶏肉のタタキにモツの酢漬け(?)等々。それにビールを付けて、しめて2,570円ナリ…ぎゃはははは~っ!
ビールの注ぎ具合が失敗気味ですね(爆)
この内容でこの価格は、市中ではありえません。でも今どき乗り物の中でこんな温かい食事を食べられるのは素晴らしいことだと思っていますし、新造船就航のご祝儀ぢゃい!とばかりに奮発してあげました。この食事を含め、今回は船内で大いに散財してあげようと思います(笑) というわけで、まずはビールで新造船に乾杯! アルコールパワーと最近の寝不足の相乗効果も相まって、酔いのまわりが早いの何の(爆) 乗り物の中でこんな食事ができる有難みを噛みしめつつ、優雅な気分に浸れました。は~満足!!
夕食に満足した後は、これまたフェリーならではの風呂に入りました。
風呂場の入口です
脱衣所にある洗面台。なかなか洒落ていますね
この船にある風呂の設備は通常の浴槽と24時間利用可能なシャワー以外に、この船のセールスポイント「露天風呂」があるのです。これは利用しない手は無い!とばかりに突撃しました。
中から撮影するわけにはいかないので、外から撮影した露天風呂。湯気が立っているのがわかりますか?
阪九フェリー初の露天風呂、真冬でしかも風が強いからはっきり言って寒かった…湯船に浸かればどうということはありませんが、顔に吹き付ける冬の海風はなかなかのものでした(汗) でも星を眺めつつ浸かる風呂、まして船の中ですから、最高レベルの贅沢気分です。改めて「室内」の泡の出る湯船に浸かればしっかり温まることができるので、寒さはとくに問題は無いでしょう。
風呂に満足して自室に戻り、ビールを堪能しつつ持参のタブレットとPCを取り出しました。さて、この船…というか阪九フェリーの大きなセールスポイントとも言うべき
Wi-Fiサービスですが、正直言って不安でした。事前情報と違って船内に入ると案内が何も無く「もしや実施されていないのでは…」と危惧していましたが、部屋でタブレットを起動させると…
おおっ!電波があった!
個室フロアの廊下に設置された、
フルノシステムズ製のアクセスポイントです
ひと安心です。で、肝心カナメの接続状況ですが…はっきり言って「ダイヤルアップ接続」に劣るんじゃないの…と思うほどの遅さです。このシステムそのものには50Mbps程度の実力はあるのですが。
この画面を出すだけでも相当時間がかかりました。
画像付きのWebサイトを閲覧するだけでもひと苦労なので、動画なんて夢のまた夢…なレベルでした。何しろ陸上の電波を拾う方式なので、陸から離れた周防灘の真ん中では仕方ないです。無料サービスですし、まあいいかなと思いました。尚、メールの送受信くらいなら問題なく実施できます。これまた遅めですが…(汗)
22時を過ぎると船内の照明が消灯するので、自室に戻って写真の整理やメールチェックをしているうちに、船はいつの間にか来島海峡を通過してしていました。う~ん、瀬戸内海最大の難所通過を見届ければ良かった!実に惜しい…明日に備えて寝ようと寝具を広げてびっくり。布団がこのクラスで定番の、毛布をシーツで挟んだ奴ではなく、羽毛布団だったのです。これには感激ですね! もちろん快適に眠ることができました。
朝5時。船内の照明が明るくなり、「おはよう放送」が流れました。そんなに朝早く!?と思われるかもしれませんが、何しろ泉大津着があと1時間後だから無理もありません。同時にレストランと風呂も営業開始です。この時点で、船は神戸沖を航行中でした。
私は5時半頃にもぞもぞとベッドを抜け出して、売店へ。ここで、予約しておいた焼きたてパンを受け取りました。このフェリーでは、こんなサービスもあるから凄いです。この売店で予約券に書かれた私の苗字を見て、レジのおね~さんが「これは何と読むのですか?」と質問してきました。聞けば、おね~さんも珍しい苗字とのことで、思いがけず苗字のことで話題が盛り上がるハプニングが(笑)
これが、船内で焼き上げるメロンパンとパイシューです。焼きたてだけあって、やはり美味かったであります
他にも、売店で色々と購入しました。以下、ほんの一例です。
フンドーキン醤油の「青柚子こしょう」です。本当は醤油も欲しかったけど、徒歩乗船ゆえ持って帰るには大きくて重いので断念しました。残念!
今や長距離フェリーに乗ると買うのが定番の、社名ロゴ入りのバスタオルです。でもすぐに使う予定はありません…名門大洋フェリーのバスタオルをまだ使っているから(笑)
船内では、朝夕の食事に上記の買い物…気が付いたら払った運賃なみにお金を使っていました。何しろレストランをはじめとする、こんな高水準なサービスをいつまでも続けてもらいたいという思いがあるので、その応援を含めて買い物をしまくりました。でもできれば、船内でもクレジットカードを使えるようにして欲しいのが本音ですが。
船は定刻の6時に、泉大津に入港しました。大半の乗客は下船しましたが、私はしばらく留まります。7時30分まで船内に留まれる「ゆっくりステイ」を申し込んであるからです。船が接岸したタイミングでレストランに行き、朝食です。で、値段を見ないであれこれ選んだ結果…
金額はこれまた凄い金額になりました。ははは…(泣笑)
朝食を楽しんだ後は船内探検と露天風呂で朝風呂を堪能し、これまた大満足。下船の時間が近づいたので身支度と荷物をまとめ、ロビーへ。ちょうど指定の下船時間になり、船の外に出ました。通常の下船であれば無料の送迎バスがありますが、遅い下船だとそれがありません。待っていたのはフェリー会社手配のタクシー数台で、それに分乗して南海電車の泉大津駅に向かいました。新門司でも無料の送迎バスを運行しているので、最初から最後までサービスの手抜き無し…さすが阪九フェリー!
泉大津港に接岸した「いずみ」です。瀬戸内航路最大級のフェリーだけあって、下の車と比較するとその大きさがよくわかりますね
以上で、乗船レポートを終わります。関西~九州はフェリー航路が充実していますが、特に新門司~大阪の2航路のサービスの充実ぶりは凄いですね。出航・到着時刻は旅客にとってちょうどいいタイミングですし、コストパフォーマンスの高さも見逃せません。このフェリーに乗ってしまうと、他の夜行の交通機関(高速バスなど)には乗れなくなります。それに、同じ区間を燃料代と高速代をふんだんに消費して目を三角にして車を走らせるよりも、フェリーに乗り込んで移動したほうがよっぽど合理的に思えますね。船特有のスローテンポな揺れは慣れが必要かもしれませんが。
ロングドライブがお好きな方、特に九州へロングドライブに出かける皆さんへ…片道でも利用して御覧なさい。楽ですぜ~(煽)
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乗ってみた | 日記
Posted at
2015/02/01 06:34:15