イトーヨーカドーで販売される「猫草」をはじめ、少なくとも生花類の購入はお勧めできません。
その他、「なまもの」の購入に際しても、鮮度に関して注意深い観察と熟考をお勧めします。
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先日、イトーヨーカドー新浦安店の生花売場で妙なものを見た。
「猫草」といってピンと来るのは猫を飼っている人だけだろう。ひとつの種子から長い1本の葉が伸びる、洋芝に似た植物だ。猫には整腸のため草を食む習性があり、
猫に食べさせるための草の鉢植えが市販されているのだ。
その猫草を買うために件の売場へ出向いたのだが、そこで陳列されていた猫草は、本来、先端が尖った形状であるはずのものが、人工的に切られたような形になっている、というより、
明らかに切り揃えられている。切り揃えられた葉の長さは50mm程度、これが、自然に伸びた長さであるならその葉は「新芽」と言えるが、切り揃えられているので発芽からどのくらいの日数が経過しているのか見当がつかない。少なくとも新しいものではないし、成長して葉先が黄変しはじめたような古いものである可能性もある。
元来、猫草は観葉植物と違って寿命が短く、食用として「消費」されるものでもあり、猫草メーカー(というのがある)では2週間おきに新しいものを宅配するサービスを企画していたりもする代物だ(その企画が実現したかどうかは不明)。発芽から3~4日で店頭に並べられる程度に成長したとして、そこからの寿命は10日~2週間がいいところで、それを過ぎると葉が黄変し急激に枯れていく。その、ほんの2週間の内のどのあたりにあるか分からないのだから、あるいは2~3日で枯れてしまう可能性も十分にある。そもそも、
鉢植えの葉っぱといえども猫にとっては「食品」である。人はその葉を食べないが、伸び切った葉の根元のほうを食べるより、新芽のほうが柔らかくて美味しいであろうことは想像に難くない。また、新鮮でないとはじめから分かっているものを与えるわけには行かない。
結局、猫草の購入は諦めてその場を去った。(猫にとって、常備必須というほどのものではない。)
事の顛末について、イトーヨーカドーWEBサイトの「ご意見・ご要望」からメールしてみた。
要旨は、
・猫草を切り揃えることは鮮度の偽装行為だと思う。
・同じ売場で、以前、古くなった仏花(菊)の花弁を振り落として販売を続けている状況を見たことがあるが、それも鮮度偽装の類ではないのか。
そういうことをされると店全体の信用を損なうので、店に対して指導願う。
というもの。
流石は超優良企業たるセブン・アンド・アイ・ホールディングス様である。当日中に返信があった。
曰く、
・猫草は売場でも成長する。あまり伸びると見栄えが悪いので葉先を切り揃えている。客に気持ち良く買ってもらう為の行為であって、鮮度の偽装ではない。
・花弁が落ちた花は、古い花弁がスリーブの中に落ちることがあり、花束を気持ち良く花瓶に移してもらえるように、落ちた花弁を取り除いている。
と。(著作権云々言われると面倒なので要旨のみ。)
「あまり伸びると見栄えが悪い」
繰返しになるが、猫草は観葉植物ではなく「食品」である。
伸びた葉は鮮度が低い(古い)と見て取れるので、当然、客は買わない。短く切り揃えて
見栄えを取り繕う行為が鮮度偽装以外の何物でもないことを全く理解していないらしい。
「古い花弁がスリーブの中に落ちることがある」
花弁だけが選択的に古くなるのではない、花自体が古いのだ。
(私が見た「花弁の振り落とし」によって落とされた花弁の量が「一寸やそっとの量ではない」ものであったことを、補足しておく。)
スリーブ(花束を包むフィルム)の中に花弁が大量に落ちるというのは、花瓶へ移したら(毎日水を替えたとしても)1両日中に枯れるレベルだ。100歩譲って、墓参用としてなら当日だけ堪えれば良いとも言えるが、仏壇用としてなら度々茎を切って水上げしつつ新鮮な花なら夏季は1週間、冬季は2週間程度持ち堪えるべきところを数日で枯れてしまっては、鮮度偽装を通り越して詐欺に近い。
クレームに対して回答のメールが来て、それにリプライする者はあまり多くないと思う。しかし、敢えて私はこうリプライしておいた。
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猫草は観賞用ではなく「食品」です。
貴社は、カイワレ大根が日数の経過とともに成長したら、
長さを切りそろえて陳列しますか?
それは、美味しく食べられると思いますか??
つまり、そういうことです。
一事が万事、貴社の鮮度管理が「そのようなものである」と理解しました。
スーパーは他にもありますので、それはそれで結構。
さようなら。
(誤字のみ1字訂正、他原文ママ)
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浦安はスーパーの激戦区ではないが、イトーヨーカドー新浦安店の食料品は他の食品スーパーと比べて弱い。近隣競合店と比べ総じて価格が高いのだ。その上、今回の件は(人用の)食品に関する事案ではないとはいえ、「鮮度」に関して疑念を抱かせられたとくれば、わざわざそこで「なまもの」を買う理由など無い。
実は、これまでもイトーヨーカドー新浦安店で「なまもの」を買うことなど殆どなかったのだが、これで「絶対に買わない」ことが確定した。
元々、この店には広大な無料駐車場以外のアドバンテージは無いのではあるが。
話を猫草に戻そう。
私の行動範囲において猫草を販売している店は、私の知る限り他に12店ある。
しかし、
葉を切り揃えて陳列している店など他にはない。どの店も、伸びてもそのまま、黄変しはじめたら廃棄が原則である。黄変していなくても、伸びてきてしまったら半額にする店もある。見た目だけ取り繕うような商品ではないのだ。
猫は我が子だ。
株式会社イトーヨーカ堂お客様相談室のSよ、
お前らの薄汚い手で触れた葉を、うちの猫に与えるワケにはいかない。
恥を知れ。
Posted at 2012/11/20 14:19:25 | |
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