【年収は、なぜ「使う財布の値段」の200倍になるか?】
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略)
おそらくこれまでに、700個近いお財布を拝見させてもらったことだろう。お陰でいまや、一目見ただけでブランド名とお財布自体の値段を言い当てることができるようになった。
(略)
さて、こうして幾多のお財布をウオッチしてきた結果、私はある法則の存在に気づいた。それは……。
「稼ぐ人は必ず長財布を使っている」
という法則である。
人並み以上に稼いでいるビジネスパーソンで、2つ折りのお財布を使っている人はひとりもいなかったのである。
(略)
お財布自体の値段を的中させることができ、お財布の持ち主の年収を推定できるようになったとき、私はこのふたつの間に、恐るべき関連性があることに気づいたのである。
お財布の値段×200=持ち主の年収。
すなわち、その人の年収は、持っているお財布の値段のほぼ200倍なのである。私が幾多のお財布を見てきた経験から言って、ほぼ間違いなく200倍前後の範囲に収まる。年収1000万円の人なら5万円前後のお財布を使っており、年収の2000万円の人は、10万円前後のお財布を使っているものなのだ。
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私が使っているサイフはコレ。
那覇のDFSで買ったGIVENCHIだが、
購入価格は年収の1500分の1だ。
それでも私にとっては、たかが財布に随分高価な買い物をしたと思っているのだが。
それより以前に使っていたのは、母がグアムだかハワイだかのDFSで買ってきた5000程度のHANGTENとか、同じく母が偽物と分かった上で香港で買ってきたLOUIS VUITTON(3000円程度?)とか、安い上にそもそも自費で購入すらしていない。
その前に使っていたのはノーブランドの牛革製長財布で確か1000円のもの。長財布の使いにくさ、ポケットからの零れ落ち易さに辟易で長財布は後にも先にもこれだけ。
ちなみに私の年収は、私の年齢の平均年収の倍以上である。
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この公式は、単に人様の年収をお財布の値段から推し量るためのツールではない。重要なのは、むしろ、この公式に当てはまらないお財布の所有者をどう判断するかにある。私の経験からはっきり言えるのは、以下の2点である。
・お財布の200倍が現在の年収よりも大きい人は、これからもっと稼ぐ。
・お財布の200倍が現在の年収よりも小さい人は、これから落ちていく。
つまりお財布とは、自分の「稼ぐ力」に対するセルフイメージを反映しているものなのだ。たとえ現在の年収が300万円しかないにもかかわらず10万円のお財布を使っている人は、間違いなく年収2000万円の方向に進んでいく。なぜなら、「このお財布にふさわしい金額が入ってくるはずだ」と彼ははっきり予感しているのであり、お金はそうした確信を持った人のことが大好きなのだ。
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年収300万の人の月収は、可処分所得ベースだと15万未満ではないのか。当然、10万の財布をポンと買える財務状況ではない。
初代土佐藩主の山之内一豊は、若い頃に自身の財務状況にそぐわない高価な馬を買い、その馬が話題となり高級官僚との接点を持ち、人脈形成の一助となったという。しかしそれは、私がブガッティ・ヴェイロンを買うようなレベルの話であって、10万の財布の購入が人脈形成に繋がるわけがない。
つまり、本人の自己満足に過ぎない小物に税前年収の3%、可処分所得の5%を突っ込む無様な「一点豪華主義」ということ。所有者本人の自己満足度など推し量れない私からすれば、それは、出所の怪しいヴィトンなんぞを持ち歩く小汚い女子高生並にみっともないことだ。
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では、お金に好かれない人、お金が逃げていく人のお財布とはどのようなものなのか。代表的なダメ財布に即して、説明してみることにしよう。
【A】ダダ漏れ財布
稼ぎはあるが貯金がないビジネスパーソンに多いお財布である。
まず目につくのが、カード類の多さ。また、外国製のお財布にありがちなことだが、札入れが深すぎてお札が何枚入っているか把握しにくい。このお財布から浮かび上がってくるのは、お金にコントロールされている人間の姿である。
お金は人生のパートナーだが、主従関係は明確にしておかなくてはならない。お金に支配されている人のお財布からは、お金が無際限に漏れていくだけだ。
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私のサイフがこれに完全に一致するのだが。
そもそも札が何枚入っているか都度目視確認しないと分からないような財務感覚がダメなのであって、決して財布の形状の問題ではない。財布の中や家の中、どの口座に大凡幾らあるのか空で言えるくらいでなくて資金の管理など出来るものか。
現状で金が潤沢にあるかと聞かれると、誰にとってもそれなりに重荷であろう住宅ローンを私も抱えており、決してそうではない。だから何? 少なくとも自転車操業ではないし、今後もその事態に陥る可能性はほぼ無い。はじめからそのように計画してあるからだ。
私の持論をブチ上げよう。
財布は所詮ツールである。ツールであるから使い勝手が全て。
安っすい財布を使い倒して痛んだらさっさと替えるのも、大体の場合において安物よりは耐久性が高いものが多い高級品を長く使うのも、当人の自由。だが、現場仕事で手が汚れる人がプラダだのエルメスだの使ってたら、当人の自由とはいえ台無しだ。世の中、綺麗なおべべ着て椅子に座ってるのがお仕事な人ばかりではないってこと。長財布なんて作業服の胸ポケには入らないし、尻ポケに入れたら折れ曲がってしまう。尻ポケから取り出し易いから敢えて長財布という人も居るには居るが、それは筆者が言う長財布の意義とはかけ離れた、必然によるものだ。
この、非常にくだらない記事の筆者はこの御仁↓
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資金繰り改善コンサルタント兼税理士、ブリンク・リンク・パートナーズ代表取締役
亀田潤一郎
1967年、神奈川県生まれ。大学卒業後、税理士事務所、経営コンサルティング会社を経て2003年5月に税理士開業。数字に苦手意識を抱く中小企業経営者向けに独自の通帳活用法を開発、「資金繰り改善コンサルタント」として活躍中。著書に『通帳は4つに分けなさい』『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか? 』がある。
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ま、綺麗なおべべ着た人だけ相手にしている税理士に語らせれば、そういう論にもなるのかな。
この記事が掲載されている雑誌「プレジデント」のコア読者層は年収800万前後の「上を目指す」管理職だという記事をどこかで見たことがある。そういう層に取入るには丁度良いお題ではあるかもな。あいつら腕時計や万年筆や靴に金掛けるの大好きだから。
だがな、私含め、綺麗なおべべ着てなくてもそのくらい稼ぐ人間はゴロゴロ居るわ。かくいう私も現在はスーツ着用の本社勤務ではあるのだが、私なら、10万の財布を買うくらいなら新しいタイヤを買う。そういう価値観もあるんだよ。
当たり前のことを敢えて書かせてもらう。
年収が、何らかの必然性から「使う財布の値段の200倍」に向かうことは決してない。
財布は現在の収入なり貯蓄なりから引き当てて購入するだけの、ただの「モノ」だ。
モノや事象の価値を見極め、モノや事象のコストとフトコロの整合を取れる人物でなければ、年収も貯蓄も増えるワケがない。
仕事柄偶々出会った小金持ち高々700名をサンプルに、現況と怪しげな精神論を捏ね繰り合わせてワケわからん論をブチ上げ挙句著書まで出すとは、いやはやなんとも。
年収10億の御仁がお使いのお財布は500万円もするんですか?それ、何処で売ってるんですか?と。それくらいの収入の御仁になると、下手すりゃ財布自体持ってないっての。
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雑誌「プレジデント」の読者は、一応まぁまぁ資金力がある層であるので、その層へ向けた宣伝と見られる記事が掲載されることがある。商品先物やらFXやら、特定の業界または企業とのタイアップにより1冊丸ごと宣伝用の提灯記事ということも少なくない。こんな糞雑誌を喜んで読んでいるバカがうちの社内にも居る。
その筆頭がうちのプレジデントってのがもうね(;´Д`)
Posted at 2013/02/05 14:40:12 | |
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