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イイね!
2012年02月09日

スーパーボウルの感想

スーパーボウルはとてもいい試合だった。間違いなく今シーズンのベストゲーム。
ずっと観続けてきたスーパーボウルの中でもベストクラスなゲームだった。
これでペイトリオッツが勝てば文句無しだったが、そんなことを言うのはヤボなことで、
勝ったジャイアンツも敗れたペイトリオッツも両方「よくやった」と賞賛したい。

実際、勝敗は紙一重、どっちが勝ってもおかしくなかった。
致命的なミスと言えるほどのものは無かったし、この試合の唯一のインターセプトだって
奥に投げたパスに対してのもので、大したダメージではない。

試合の前に自分が見立てた通り、ミスも無くガチでぶつかり合うならジャイアンツ優勢と
言う結果だったのかも知れないけど、それでもペイトリオッツの底力は計り知れないものが
あって、後半最初にブレイディがタッチダウンを決めたときは予想が外れたかな、と思った。

一方ジャイアンツの底力も計り知れなくて、その後のブレイディの攻撃を完全に封じ込める
とは思わなかった。両者の力は完全に自分の予想を超えていた。
こんな両者の試合が面白くならないわけがない。ほとんど毎プレイごとに「すげぇ!」と
驚かされるゲームだった。

あえて勝敗を分けた要因を分析するなら、第一はジャイアンツ攻撃陣の完成度だろう。

QBマニング弟の成績は。成功率が30/40で75%、296y、1タッチダウンにインターセプト
無しのレーティング103.8。特に成功率75%は驚異的。マニングの今シーズンベストの
数字だし、スーパーボウル史上でも上位の記録のはず。(豆知識:1位は'86年シーズン
のジャイアンツQBシムズの88%、2位は'09年シーズンのセインツQBブリーズの82%)

レシーバー陣も凄かった。ニックスは10回キャッチで109y、マニンガムは5回キャッチで
73y、クルーズは4回25yとやや寂しい数字だが、唯一のタッチダウンレシーブを決めている。
イージードロップも無かったと言っていい。

ペイトリオッツ守備陣が不甲斐ないわけでも無かった。喪失ヤードが396yながら失点21は、
ヤードを稼がれながらも要所は締めるというスタイルのディフェンスの結果で、いつも通り
の守備ができていたわけだし、大きなゲインをほとんど許さない堅実なディフェンスで
あったと思う。

そんなディフェンスを攻略するには、細かいパスを小刻みに辛抱強く重ねていくしかない。
ド派手なビッグプレイを一つ決めるより、はるかに難しいことなのだが、ジャイアンツの
オフェンスは確実にそれを実行し、勝利を呼び寄せたと言えよう。


第二に、ペイトリオッツ攻撃陣にとって、ジャイアンツ守備陣のスタイルと相性が
良くないことが挙げられる。自分がジャイアンツ優勢と思ってた理由がこれだ。

ペイトリオッツの攻撃ラインは32球団中屈指の頑強さで、QBをガッチリ守ることで
QBが逃げ回る必要もなく冷静にフィールドを観察する時間を稼ぐスタイルを取る。

普通のチームならこれを攻略するため、ブリッツを使ってパスラッシュを強化するのだが、
その空いたゾーンにWRウェルカーやTEを走りこませパスを通すのが、ペイトリオッツの
得意な戦法なのだ。その証拠に、ブリッツを多用する守備スタイルのスティーラーズは、
今シーズン25-17昨シーズン39-26と連敗中だ。

一方ジャイアンツの守備陣はほとんどブリッツを使わず、パスラッシュは防御ライン
の4人だけ。その4人で十分なプレッシャーを与えられることができるようになったから、
7人をパスカバーに回すことができるようになった。レシーバーへのマークが増えている
から、多少時間を稼がれてもレシーバーがフリーになるのが難しい。

もっともこれが出来るのは、強力な守備ラインあってこそ。ペイトリオッツは、同じ
ように前に厚い守備陣を擁するレイブンズにも苦戦しているので、こういうスタイルの
守備とは相性が悪いと言える。

もちろん智将と言われているベリチック監督が何の対策も用意してないわけも無く、
ときおり見せたリバースプレイなどは、ディフェンスを左右に散らす意味もあって
効果的だったと思う。贅沢言えば、左右に大きく回りこんだランプレイやカウンター
のランプレイなども混ぜていれば、なお良かったのかも知れない。


第三の要因としては、大きなミスでは無いが、細かなミスがペイトリオッツ側に
目立っていたことが挙げられる。

まずは1Qのインテンショナル・グラウンディングによるセフティと、その後の
ジャイアンツの攻撃をファンブルさせたのに、12メンの反則で取り消しになって
しまったこと。どちらもペイトリオッツらしからぬミスだ。特にセフティは、
最初のドライブの最初のプレイだっただけに、スーパーボウルならではの緊張や
プレッシャーが影響していたのかも知れない。

前半終了間際と後半開始直後ののタッチダウンは、「さすが、ペイトリオッツ!」と
思わせる見事なドライブ。だがその後完全に無得点に抑えられたのは、WRウェルカー
やブランチ、TEグランコウスキーのドロップがあったからだろう。

ジャイアンツにもつまらないミスや反則はあった。中でも大きいのは、4Q残り1分
以上あってブラッドショーがタッチダウンしてしまったこと。あれは本人も気付いて
いたようだけど、ゴールラインの手前でダウンし残り時間を消費尽くした上で逆転
フィールドゴールを狙うのが最善のシナリオだった。もし返しの攻撃でブレイディが
逆転に成功してしまったら、致命的なミスと呼ばれていたことだろう。

最後のドライブで、もしあと一つジャイアンツにミスがあったり、ペイトリオッツに
スーパープレイが出ていれば結果は変わっていたことだろう。

それでも勝ったのはジャイアンツ。このポストシーズンでは、ジャイアンツのチーム
としての完成度は、間違いなく全球団中1位だと思う。NFC東地区のファンとしては
嬉しい限りだが、ペイトリオッツファンとしては悔しくて複雑な気持ち。来年以降の
リベンジを期待したい。
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Posted at 2012/02/09 20:52:22

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この記事へのコメント

2012年2月9日 21:38
いや~っ!

ほんとに凄かった!

(日テレ系は残念ながら出来の悪いダイジェストでしたが…)

私もプレーごとに「ぉお~!」「すっげっ~!」の連続でした。

このゲームは是非ともライブで見たかったです。


それにしてもガオブルーさんの解説、的確で分かりやすく、
ゲームがリアルに思い起こされます。
来シーズンもよろしくです。
コメントへの返答
2012年2月10日 8:04
いい試合でしたね~。

お褒めいただき恐縮です。
楽しんでいただければ、自分も嬉しいです。

来シーズンもお楽しみに!
2012年2月10日 11:21
初めまして

いつも見させてもらっています。

ホントに面白い試合でしたね。4年前を思い出します。
コルツファンの私としては、どっちが勝っても良かったのですが、マニング弟のいるジャイアンツを応援していました。
ブラッドショーのタッチダウンの後の1分ちょっとが長かったです。

シーズンも終わりましたが、ペイトン・マニングは来シーズンはどうなるんでしょう。
コメントへの返答
2012年2月11日 0:06
mojorisinさん、コメントありがとうございます。

マニング兄のコルツも、3番目に好きなチームですよ!

今季のコルツは残念でしたね・・・
14年目のマニング兄も、そろそろ危ないかもしれませんが、もう一花咲かせてほしいですね!
2012年2月12日 10:02
はじめまして、ゆろパパDと言います。

ガオブルーさんのスーパーボウル総括、大変理論的で判り易く、いつも感覚的にゲームを観て「おぉ!すげぇ!」と感動しているだけのわたしにはとてもためになります。

しかも、ガオブルーさんの予想通りの試合結果に感嘆いたしました。
まぁ、わたしは単にイーライ憎しで、ペイトリオッツに勝って欲しかったんですが。

来シーズンまで、まだ八ヶ月程もありますが、今から来シーズンのスーパーボウルが楽しみです。
コメントへの返答
2012年2月12日 12:52
はじめまして!コメントありがとうございます。

お褒めいただき恐縮です。
お役に立てていただけたら嬉しいです^^

アメフトファンがたくさんいらっしゃるということがわかって、自分も嬉しいです。

今後ともよろしくお願いします。

プロフィール

「九重阿蘇ドライブ:その1~戸次本町 http://cvw.jp/b/285856/47431004/
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前々愛車のライオンマークが、ハンドル名の由来です。
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