先週の金、土、日は 和歌山の旧白浜空港で ソーラーカーの耐久レースに参加してきました。
現在 日本国内で開催される ソーラーカー耐久レースは 秋田のWSRと 今回の白浜ECOCARチャレンジの2大会のみ。
秋田はあまりに遠く かつ開催期間も4日間 しかもお盆期間中でハードルが高い。
僕が所属するK会は静岡県のチームで参加チーム中 最も遠方からのチームになる。
御殿場から出発するコアメンバー3人 八王子から飛行機で飛んでくる兄弟チームの監督 そして関西から助っ人ドライバーとして参加の僕と相棒のT君 の6人が今年のチームメンバー。
僕は 会場設営のボランティアとして金曜朝一から参加

エアタンク、ポータブル電源、脚立や工具 その他必要なものを黄ィスポに積み込んで出発
9時に会場入り

到着時はそれほどでもなかった雨が 段々と強くなり 風もすごくなっていく

水はけが悪いとこは 水路を掘って 水を逃がすが 雨がすごくて 川状態
会場には水道が無いので レンタルの簡易トイレ用の流し水にこれを利用

もう一つの大事なミッションは ピットエリア確保
大きさは幅3mで区切られているのだが、水はけのいいとこを選ぶ必要があるので 自分たちのとこと 芦屋の某大学用に2ピットに脚立と台車でエリア確保
御殿場出発組は 出発前にできるとこまで作業やってお昼すぎに出発
会場ボランティアは ものすごい雨と風になにも出来ない
明日朝 やろうということで14時すぎに解散
僕ら関西組は 15時ぴったりに 会場近くのリゾートマンションを流用したホテルにチェックイン すること無いので 冷え切った体を温めるために風呂に入った。
18時前に八王子から参加メンバーを白浜駅に迎えに行き
そのメンバーが風呂に入っている間に 今夜の飯用に鍋の準備するためにスーパーで買い出し、20時半過ぎに コアメンバー3人合流。

豆乳鍋を囲み 明日のレースに向け期待を膨らませながら 少し飲んで就寝。
土曜日は 5時起床 5時半出発で 会場へ

まだ暗い中から 荷物おろして テント設営

トラックをマネージメント基地にして 手前のテントは整備&待機エリアの布陣

バラストとバッテリー封印の車検を受けて

車はギリギリまでの調整を行う。
予選は無く グリッドは並べた順

第一ヒートは ポールは逃したけど フロントロー獲得
・・・・しかしこのことが スタートに波乱を生むことに。
レースは 2.5h、2.5h、3hのトータル8時間の3ヒート制で 初日に2ヒート
各々のヒート間には太陽電池からの充電時間がある。
今年からレギュレーションが大幅に改訂され 使える電力が大幅に変わった。
バッテリーは全車共通だが ソーラーパネルの出力が変わる。
僕らのチームは 総合で2連覇中であるが その2年で争ってきたのはREDとBLUEの2台 この2台は車体デザインは共通の兄弟車。
発電量は 僕らを1とすると
BLUEはガリウムヒ素という特殊なタイプのソーラーパネルを積んでおり 少なくとも1.5倍以上
REDはパネル面積が1.5倍で 選りすぐられた世界最高効率並みの発電効率パネルを積んで 僕らの2倍以上である。
雨か曇りなら 勝てると思うけど 晴れたら勝ち目は無い そんなレース。
そんな僕らの願いも虚しく・・・・第一ヒート開始時には晴れてしまった。
第一ヒート スタートドライバーは僕
スタート・・・・あれ!? ちょいと動いて モータードライバーが止まった。
モーターを入れ直すと動く 動くけど20km/hくらいしか出ずに停まる。
電圧見ると110v以上あるはずの 電圧が80Vも無いというか?ばらばら動く
あちゃ〜 BMS(バッテリマネジメントシステム)のリミッターが効いている。
モータードライバーのリミッターも効いている。
このまま 強制的にコース外に誘導されると 競技長のチェックが入り 長時間停車になってしまう。 電圧が高いことによる BMSとモータードライバーのリミッターなら少しでも走ってれば回復する? そんなこと思いながらピットには「このままトロトロ走る」と連絡する。そうこうしれいるうちに 順位はビリに・・・・
モータードライバーを入れ直して走るたびに出る速度は上がっていき 第一ターンの折り返しから 普通にパワーが入るようになった。
ロス時間は1分版くらいか?
第一ターン折り返しからのバックストレート 「あれ? 結構スピード出てんな〜 ん110km/h!? モーター巻線 遅い仕様にしたんじゃなかったっけ?」
そこから数周は ピット指示に従ったペースで走る。
REDが半周ほど先を走りBLUEが追いかける展開。
6周目でクラッシュした車両アリで フルコースコーションになった。
全車スロペースで走っているのにBLUEはなぜか?抜いて 僕をLAPしていった??
フルコースコーション明けに BLUEに黒旗が出て強制ピットイン(後に聞いた話によると競技長からの説教ピットイン)
僕らは2位に浮上 淡々と走っているとREDがパンク ピット・インしている合間に僕らは1位に
・・・どうもREDのペースが上がらない ? おかしいな〜 電気使い切れないよね?
と思ってたら ど〜〜もREDのマネジメンターが勘違いしていたようで途中から急にペースが上がった。対して僕らは ペースを落としていく。
REDは3周で僕らを1LAPするペース。BLIUEはそれほどでもないけど4,5周に1LAPしていく速いぺーすで走行。
僕らはスタートから75分後にドライバー交代 相棒T君
しばらくは ノンビリペースで走行も BLUEに抜かれてからは圧をかけるため若干速いペースで走行。
最終的には RED55周 BLUE47周 僕ら46周となった。

第一ヒート終了後は チェッカーを受けた順で グリッドに並べられ 第2ヒートまで車両保管で充電タイム この間 一切車をいじることは出来ない。
良い天気だ・・・ この間にも REDとBLUEには差をあけられている。
第二ヒート スタートドライバーは僕
大抵のことに動じないず太い神経を持ち、混乱のスタートでも いつの間にかスルスルと前に出ていけることがスタートドライバーに選ばれている理由かな?
レースペースは第1ヒートの展開そっくり 僕らのチームは最初の4,5周は様子見でそこから20秒ほどペースを上げる それでもRED、BLUEには叶わない。
10周目に このヒートで3位に浮上。17周目にBLUEがなんかやらかした好きに乗じて2位に浮上 そこからドライバー交代を経てもBLUEと近くを走り 2位と3位を入れ代わり立ち代わり。
ヒート時間2/3経過後から電力が苦しいけど BLUEへの勝ち筋をつけるためにじわじわ引き離す作戦に出る。 それがうまいことはまり BLUEに1周差をつけることができた。
2ヒート成績 RED55周 僕ら52周 BLUE51周
1+2ヒート RED110周 BLUE98周 僕ら98周でBLUEとのデイファレンス40秒 2,3位が白熱のデッドヒート展開で 事務局的にも喜ばしい結果。

第二ヒート終了は16時半 ほとんど発電しない

しばしの車両保管

チームメンバーと 夕日の中の集合写真。

夜は 昨夜に引き続き 鍋 同じ写真に見えるけど シェフがT君からIリーダーに変更
納得の第二ヒート展開に 酒が美味い。
マネジメント担当のF君はいつになく上機嫌でハイボールを煽っていた。
「明日 ピーカンに晴れない限り 勝てる!」ソーラーカーレースとは思えないセリフをはきながら夜は暮れていった。
・・・後編に続く