”駆けぬけるおっさん”が 旬な試乗記をお届けする Fisher's Blog
本日の試乗記は ”ポルシェ・ボクスターS(981)MT”です。
この型のボクスターは デビュー時に試乗して
チョイ乗りレポを上げてますが・・・・
今回 kazutenさんのご好意により
箱根でワインディング試乗させていただきましたので
ワインディングにおける Z4M TT-RS(Audi)との比較を素人目線で述べさせていただきます。
なお 今回の
試乗車の仕様はkazutenさんのブログを見てください。
PCCBブレーキをはじめとしてOPてんこ盛り
マフラーはアクラボという極上使用なので 素のボクスターとはイメージが違うのかもしれません。
ザクッとした仕様は3.4LのボクスターS 右ハンドル 6MT
スポーツクロノ PASM付き ブレーキはPCCBで マフラーはアクラボです。
■主要スペック比較
ポルシェ・ボクスターS(MT) Z4Mロードスター TT-RS
サイズ 4380×1800×1280mm 4120×1780×1300mm 4200×1840×1380mm
重量 1360Kg 1430kg 1530Kg
ホイールベース 2475mm 2495mm 2465mm
パワー 315PS/6700rpm 343ps/7900rpm 340PS/5400~6500rpm
トルク 36.7kgm/4500~5800rpm 37.2kgm/4900rpm 45.9kgm/1600~5400rpm
エンジン 水平対抗6気筒NA3436cc 直列6気筒NA3245cc 直列5気筒ICターボ2480cc ミッション 6MT ゲトラグ6MT 7速Sトロニック
0-100km加速 5.0sec(5.1sec) 5.0sec 4.3sec
1.エンジン
981ボクスターSのエンジンは3車の中では最大排気量なんですが、
それを全く感じさせない軽やかな回転感覚でスムースで軽やかに回ります。
なんか吹けきり感が実に気持ち良い。
パワーの出方はリニアな感じです。
エンジン比較一覧表
ポルシェ・ボクスターS(MT) Z4Mロードスター TT-RS
パワー感 洗練されている 極めて乱暴 パワフルだけど躾けられている
パワーバンド リニア 幅広く息が長い加速 狭くシフトが忙しい
回転の伸び 伸びがある レブ近く苦しい 唐突にパワーダウン
回す楽しさ 楽しい エクスタシー パワーあるけど・・・・
実際の速さはトルク順で TT-RS>Z4M>981ボクスター
Z4Mと981ボクスターは0-100データでは同格なんだけど
2速で追い越しかけた感覚では明らかにZ4M>981ボクスター
エンジンはZ4Mのドラマチックな加速感がやはり1番と感じるけど
981ボクスターのエンジンも実に気持ちが良い。
加えてミッションの入り安さも981ボクスターが秀逸でそれも気持ち良さをかもし出している。
TT-RSもターボにしてはなかなか気持ちいと思わせるんだけど・・・
やっぱNAの名機と比べるとかわいそうかも?
2.ブレーキ
981ボクスターのPCCBはすごい
制動が手に取るようにわかるし 製動力自体も半端無い。
TT-RSはローター材質かパッド材質に問題が有るのか?感覚がイマイチ
Z4Mは慣れが必要だし ポルシェのノーマルと比べるべくもないほどプア~
3.コーナリング
981ボクスターのコーナリングはミッドシップらしくドライバーを中心にクルっと回っていく感覚が
実に気持ち良い。
しかもボディ剛性が高いからなのか?しっとりと落ち着いた挙動。
さらにはPCCBの恩恵なのか?足の動きが良くて4輪でガッチリ路面を捉えている感覚。
落ち着いているからと言って面白くないわけではなく、
踏んでいくとしっかりリヤが出て行く感じもある。 コーナリングが実に楽しい。
TT-RSはコーナリングの速さだけなら981ボクスターと遜色は無い・・・というか
僕程度のへっぽこドライバーであれば勝ち負け追い求めるなら
TT-RSのほうがミスを許容してもらえるのでトータルで速いと思われる。
しかしながら 速いのだけど コーナリングが面白いマシンではないと感じる。
Z4Mは2車に比べると実にレトロ
ボディ剛性が緩く、足の設計が古い。
コーナー入り口でのきっかけをうまくつかめないとどうにもうまくコーナーが決まらない。
決まったとしてもそんなに速くない。(ToT)/~~~
まあ コーナー毎に一喜一憂できるのは楽しいということなのだろうと思う。
峠で勝ち負け考える人にはZ4Mはお薦めできない。
総合インプレ
981ボクスターのワインディングは予想以上に気持ちの良いものでした。
価格以外はけちの付けようもありません。
似たようなディメンジョンのマシンjなのにZ4Mとは段違いに洗練されていて、
しかもコーナリングの面白さは格別ときた。なるほど売れるわけです。
ただ エンジンだけはZ4Mのほうが面白い。(ひいき目もありますけど(^^;))
TT-RSは「反則だよ~」と思えるくらい速いのだけど面白さはいまひとつ。
ここまでボクスターの走りの質が洗練されていると
BMWがピュアスポーツカーを最近作りたがらないわけがよ~くわかります。
アウディは耐久レースと同じく理詰めで速いマシンを出して対抗しているが・・・・・。
しかし ラグジュアリー装備の付いた状態の車でボクスターに対抗できる完成度の車は
もはや他メーカーは出せないような気もします。
となると エリーゼとか4Cみたいに軽量で勝負するしか無いんでしょうね たぶん。