駆けぬけるおっさん”Jean・Manuel・Fisher(ジャン・マヌエル・フィッシャー)”が
ものすごくまれに”どうでもいいコラム”をお届けするFisher’s Blog
本日のコラムは「あきらめたら そこで終わりなんだ」
という すごく当たり前な話です。
日本のサッカー 事前の期待とは裏腹に
1次リーグ突破は ほぼ絶望的ですね~
でも 可能性がわずかにでも残っている限り
”あきらめないで全力を尽くす”ことが 大事だと思います。
”あきらめないで全力を尽くして”
たとえ結果が出なくても やりつくした満足感は残るでしょう。
僕は20年ほどソーラーカーの耐久レースをやってますが
僕らのチームほどレース中にリタイヤ必至のトラブルに見舞われたチームも例が無い!
(単に準備不足、実力不足かも? (^^; )
だけど 僕らは1度も完走をあきらめたこと無いし、一度もリタイヤしたことが無いのです。
列挙に暇の無いトラブルの中でも
最大最悪の危機はちょうど10年前のギリシャでの出来事
2004年のギリシャオリンピックのプレイベントで行われた
ギリシャ国内をWRCとほぼ同じ方式(リエゾン区間をはさみSSで競争する)の
ソーラーカーラリーが開催された。
そのレースに僕らのチームも参加したのだが
予選でモーター破損(遠心力で磁石が剥がれて砕け散った)
予備のモーターを持たぬ僕らは本線までのわずかな時間で
なんとか平地を走れる程度にまでは復旧させたのだが、
坂を上れる状態にまではできず、アテネの真ん中でストップ
オフィシャルから
「復旧できる見込みがあるなら次のポイントまで連れてってやるけど、だめならリタイヤしろ!」
と言われ・・・
もちろん そのときは復旧の具体的手段は闇の中だったんだけど
「もちろん 復旧させる だから連れてってくれ」とお願いした。
で 次のポイントに到着してさらなる悲劇が・・・
リチウムイオン満充電でスタートしてたのに
ストップの際にソーラーパネルからの充電を切り忘れてたわずかの間の過充電で
リチウムイオン電池3系統のうち1系統がアウト
3並列の過充電なので のこりの2系統も上手く機能するか?全くわかんない状態に・・・
悩んでもしょうがないので リリウムイオン電池は2系統にして モーターの復旧方法を探す。
実はスタート直前に 僕は各国のチームを回って
どこのチームが何を持っているのか?を確認はしていた。
その中で 何とか使えるかもしれないのが2つあった
①ドイツチームが僕らと同じモーターの回転子を持っていた
②USAのエール大学が 僕らと同じモーターメーカーの前のタイプを持っていた。
まずは①ドイツチームに回転子の提供をお願いすると・・・
「壊れたモーターの回転子なので使えるか?わかんないよ
僕らは使わないので スタート地点の倉庫に置いてきた。
でも 使いたいんだったらメンバー一人提供するから 取りに行ってきたら?」
と言ってくれる 片道220km 道中に使えそうな高速道は無い。
躊躇している暇は無い 3人のメンバーをつけて取りに行ってもらう
続いて②USAのエール大学に「モーター貸してくれない?」と頼んでみる
彼らにとっても予備のモーター しかも当時の価格で
@250万円くらいのモーターをおいそれとは貸してくれない。
「①ドイツチームの回転子が使えなかったら貸して欲しいんだけど・・・・」
と食い下がると
「ドイツチーム提供の代用としてではなく、このモーターを使って走りたい!、
というのであれば貸してもいいよ!(その覚悟はあるかい?)」
というので
「ありがとう、もちろん使わせて欲しい」と 無事借りることができた。
しか~し そのモーターを僕らのチームの車にフィットさせるには
旋盤で削りだして作る特性のシャフトが必要だった・・・
場所がパトラ大学なので 旋盤位あるだろ? という安易な考えであったが
モーター借りれたのが夜の20時
オフィシャルに相談すると・・・「遅すぎたよ もうどうにもならんね」という答え
旋盤さえあれば・・・ そういうこともあろうかとチーム員に旋盤のスペシャリストもつれてきたのに・・・
と そのとき ギリシャチームの2人の若者から「どうしたの?」と声かけられた。
状況説明すると「よっしゃ!」と言って モーター持って駆け出していく
行った先は パトラ大学の 機械実習工場
事情を説明すると その親方が 「俺に任せとけ!!」って
現物あわせで結構厄介な作業をやってくれた。
しかも パトラ大学の若者が 僕らに「腹減ってるだろ?」って
ギロピタを差し入れてくれて(実際 トラぶってからまともなもの食べてなかった)
僕ら涙涙で 油にまみれた手で食べたギロピタの味は今も忘れ得ないものになってます。
上の写真は出来上がった特性シャフトを手に持つ親方との記念写真
僕の細かい指示に嫌な顔ひとつせず、
「気になるとこあれば とことんやるから言ってみろ!」と深夜2時くらいまで付合ってくれました。
そのシャフトのおかげで僕らはそれ以降のレースを楽しめたわけです。
自分らの力だけで復活したわけでもないですが
僕らのやったことは”最後まであきらめなかったこと”
「断られたらどうしよう?」とか「やってもだめだろう」なんて思わず
奇跡を信じて最後まであがいてみた。
その結果 人生最高のドラマを楽しむことができた。
(このときの出来事は上のエピソード以外にも幾重にも感動的なドラマがあったんです)
あきらめるのはすごく簡単
でも あきらめなければ 何かしら道が開けることが多い と思います。
W杯の日本代表も最後の一戦 あきらめずにがんばって欲しいな~
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6/25追記
コロンビア戦は スコアだけ見るとボロボロでしたけど
一番可能性を感じさせてくれた内容にみえました。
サッカー詳しくないけど 気迫は伝わってきた。
夢は追い続けないつ近づけれないと思います。
代表メンバーの呆然とした表情は 僕には良い感じに思えました。
自信持って挑んだのに ライバルの どうしようもない強さと結果を見せ付けられたとき
あんな表情になるんじゃないのかな~と(自分の経験上)
あの表情見てると 現状の持てるポテンシャルは出し切ったのではないかと思います。
(現状のコンディションの上で)
でもね 力不足であろうと 目標は大きく持たないと絶対に結果はついてこないから
”口だけ”なんて 僕は言いません。