7/31~8/2に鈴鹿サーキットのフルコースで行われた
ソーラーカー8時間耐久レース
その参戦記です。
僕の立場は 車のデザイナー&チューナー&監督 という立場
前書き
ソーラーカーはもともと雨を想定していない
なので 雨天の走行は苦手
その中でも我々のEVOは群を抜いて雨天走行に向いていない
・晴れでの周回数記録を狙うための高速走行に特化したモーターセッティング
・高速走行時の空力特性の改善を目的にした後輪よりも恐ろしく長い後ろのオーバーハング
さらに空力優先のキャノピーは水滴がつくと何がなんだかわかんないくらいに見えない
・コーナリングでタイヤへの負担を減らしながら
グイグイ曲がっていくための超ショートホイールベース
(ソーラーカー専用タイヤは雨天では恐ろしいほどにすべる
ノーマルタイヤでのアイスバーン走行のほうがマシなくらいに・・・)
これらが災いして 僕らのEVOは 雨天では恐ろしいほどのスピンマシンになってしまう。
というわけで 雨が降っている時点で我々のモチベーションは下がりっぱなし
フリー走行
「走らせてもなあ・・・」と思っていたが
どれくらい車内に水が浸入するのか?
またキャノピーがどれ位 曇るのか?見難いのか?を確認するために 1周だけ走らせてみた。
水の浸入は心配ない 曇りもそれほどでもない
しかしキャノピーへの水滴付着の影響は深刻なものがある。
予選
「どうせピットスタートするんだからタイムはドウデモいいよ」と
エースT君を送り出す。
「すごく見え難い 恐ろしく後輪が滑る」ということで
16年目の参戦にして最遅のタイムで予選走行
予選の結果には目も振らず 必死に最後のバッテリー充電に集中する。
本戦第一ヒート(4時間)
スタートドライバーはエースのT君
雨の中で65台の一斉スタートは危険極まりないと判断しピットスタートを選択。
雨の中での消費が良くわかんないけど とりあえず32周回目標で走らせる。
慣れてくるに従いペースが速くなる 目標7分40に対して実績が7分5くらい
「落とせ」の指示を出すがなかなか落とせない。
そうこうしてたら シケインで抜いてくる車と呼吸が合わず痛恨のスピン。
このスピンは比較的タイムにもエネルギー消費にも影響が少なかった。
スピンの後は ほぼ 予定通りのタイムで推移
2時間経過を前に体重が軽いHにドライバー交替を行なった。
ドライバー交代後2周目にデグナーで痛恨のスピン
しかも 今回はグラベルに深く入って自分で脱出できないとのこと
オフィシャルに押し出ししてもらって出るには出れたが3分近いロス
それに加え スピンのトラウマでペースが上げられない。
32周回をあきらめ 目標を31周回に修正
しかし なかなかペースが上がらないので 31周回達成もどんどん苦しくなる。
ようやく 少しペースが上がってきたところで デグナーで再びスピン
今回のロスは4分 31周回も絶望になったので30周回に再び目標修正
こうなったらバッテリー温存で明日に勝負をかけるぞと頭を切り替えた。
しかーし 2回のスピンのショックでペースがなかなか上がらない。
ペースを上げて欲しい しかしもう1回スピンしたら水の泡
じりじりとした思いで ペース指示を出していった。
そうしてなんとか 一日目は終了。
30周回でクラス7位 クラストップと3周差
でも バッテリー温存度では絶対勝ってる筈 しかも明日の予報は雨、雨、雨
ひょっとしたら・・・・という思いもあったが
信じられないルール変更でそのかすかな思いも吹き飛んでしまうことに・・・・
(その2へ続く)
Posted at 2009/08/05 22:35:57 | |
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